リッスン・トゥ・ハー

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ダース・ワタナベ・ベイダー・ケン

2010-09-01 | リッスン・トゥ・ハー
「あれ、なんですかね」

「え、何?」

「ほら、あの、空を飛んでいる鳥みたいな」

「鳥じゃないの?」

「鳥っぽいですけど、足がかなりふといし」

「そういう鳥じゃないの」

「でも、羽根はないし」

「じゃあペンギン的な奴じゃないの」

「鳥にしたって、あれマントつけてますよ」

「そういうトレンドなんじゃない、最近の鳥はそういうの意識するからさ」

「あの顔、満面の笑みですよ、もうはちきれんばかりの」

「鳥も表情豊かになったってことね」

「まあ、あの笑顔、幸せそのものですよ」

「何かいいことがあったに違いない」

「鳥にいいことですか」

「そう、きっとあれだ、鳥、最高のメロディが浮かんだんじゃないの」

「最高のメロディが浮かびますかね鳥」

「鳥なりのね」

「だから満面の?」

「これは俺、もうロックフェスジャックしちゃうよ、って」

「鳥がロックフェス?」

「鳥なりのね」

「ジャックしちゃいますか」

「ジャックしちゃうよ、鳥、けんけーんて」

「キジ?」

「歌うって言えばキジでしょ」

「なんですかそのイメージ」

「ロックフェスいきてえなあ」

「ただ、ロックフェスにいきたかっただけでしょう?」

「今年行ってないんだよ俺」

「あ、とりみたいな奴近くきた、鳥じゃない」

「なんだった?」

「ワイヤーで吊られたタッキーです」

「どうりでキジみたいな顔してるわ」


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