リッスン・トゥ・ハー

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突き刺さった歓喜

2011-03-07 | リッスン・トゥ・ハー
「痛くはない」

「歓喜ですからね」

「涙が出るのは嬉しいから」

「歓喜ですからね」

「血潮は吹き出るけれど」

「でんの?」

「さっきまで勢い良く出てたのに、もうちょろちょろとしかでてない」

「危険なんじゃないですか?」

「ハンドエイドを貼っておいた」

「血潮が吹き出るぐらいだとあんまり意味ないんじゃ」

「ちょっとはきいた、気持ちの問題やからね」

「そうですか」

「一応119番しといたし」

「なんか、顔色が悪いですよ」

「かなり血が出てしまったからね」

「はやく病院行ってください」

「もうすぐ救急車くるでしょう」

「ほらなんかふらふらしてるし」

「気持ちの問題気持ちの問題」

「だったらもっとしっかりして!」

「はい!」

「気持ちの問題なんだから、気持ちをもっときりっとして!」

「はい!」

「気合いいれて!」

「はい!」

「じゃ腹筋100!」

「はい!」

「1、2、3」

「頭を上げるたびに、ちょろちょろが、増える」

「気持ち!」

「はい!」

「99、100、次、腕立て100!」

「はい!」

「1、2、3」

「ご主人、今何時だい?」

「4」

「5、6、7」

「99、100、次グランド10周!」

「先生」

「なんですか?」

「死んだおばあちゃんが呼んでます」

「気持ち!」

「はい!」


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