リッスン・トゥ・ハー

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寒中水泳IN阿蘭陀

2011-01-03 | リッスン・トゥ・ハー
「今年も黒海に入りますよ」

「寒いのに大丈夫ですか」

「こうしないと新年が来ないのよ」

「そんなもんですか」

「さあ、あなたも一緒に入りましょう」

「俺はいいですよ、見てるだけで寒くなります」

「いったん入ってしまえば温かいものよ」

「いや、寒いですよ絶対」

「ほら、みんな楽しそうでしょ?」

「やけくそでしょう」

「やけくそ?」

「ええ、やけくそですよ」

「やけくそって何?」

「やけくそはやけくそですよ」

「焼けた糞?」

「そうです、焼いた糞です」

「なんで焼くの?」

「焼きを入れることによって強度を増すわけです」

「糞の強度を上げてどうするのよ?」

「握りつぶされないようにするんでしょう」

「誰が握りつぶすの?」

「俺にはわかりませんよ、それはいつ何時握りつぶしにくるかわかりません」

「来ないわよ」

「可能性としてはなくはない」

「いやないね」

「とにかく握りつぶされたくないんです」

「誰が?」

「糞がね」

「糞はそんな意志持ってないって」

「持ってますよ、糞は生まれた時からちゃんと自分のことをわかっています、俺は糞だって」

「ややこしくなるから、糞の一人称を俺にしないで」

「じゃあ、あっしは糞だって」

「江戸っ子なんだ」

「すごく粋です」


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