2008/08/17(日) 中日新聞
大漁願い見送り 魚津・中島漁業第八珠の浦丸 サンマ漁へ出港
18日解禁日は窮状訴え休漁
サンマ漁解禁に合わせ魚津市の中島漁業の大型漁船「第八珠(す)の浦丸」(一七五トン)が十五日、漁場の北方四島水域に向けて魚津港を出港した。解禁日は十八日だが、七月十五日の全国一斉休漁に漁期前で参加できなかったため、所属する全国秋刀魚棒受け網漁業協同組合は全船がそろう十八日を休漁にし、燃料費の高騰による窮状を訴える。 (武田寛史)
同港から漁船に乗り組んだ乗組員は川中忍漁労長(59)ら十一人。北海道函館市などで乗組員五人を加え、十七日に基地となる北海道根室市の花咲港に入港する。
十九日から漁を始め、十二月十日ごろまでサンマを追いながら千葉県の銚子沖まで南下。サンマ漁船全体の漁獲可能量(TAC)の三十五万トンに達すると終漁になる。
全国のサンマ漁船の出漁数は計百六十五隻。県内の船籍は六隻だが県内から出港するのは第八珠の浦丸だけ。ほかは気仙沼港から出港する。
中島漁業の中島泰成代表(40)によると、燃油は現在、昨年同期比一・八倍の一リットル百二十五円。二〇〇二年と比較すると四倍以上になるという。
中島代表は「サンマの魚価が高くならないと経費倒れしてしまう。燃油高騰はボディーブローなんてものじゃない。燃油代が上がるたびにKOパンチを受けてるようなもの」と強調。「このままでは漁師はもちろん、漁業に関係する人がいなくなり、日本の漁業が成り立たなくなってしまう。漁師の苦しさを分かってもらいたい」と訴えた。
十五日には、市出漁団長の沢崎義敬市長や乗組員の家族らが航海の安全と大漁を祈って漁船を見送った。
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20080816/CK2008081602000184.html
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