2008/05/06(火)asahi.com
デジカメのキモ
切り取るだけの擬似光学ズーム
最近のデジカメには「EX光学ズーム」「HDズーム」「スマートズーム」といった機能が搭載されています。
これらはみな、カメラのCCD(撮像素子)の中央部分に写った画像だけを切り取って記録することで、レンズの倍率以上の望遠効果を得ようとするものです。いわば「疑似光学ズーム」機能ですね。CCDの高画素化で、カメラ内部で自動的にトリミング(周囲を切り取る)しても、必要十分な解像度が得られるようになったのです。
今回の写真は、普通の望遠で撮影した写真のうち、ユキヒョウの顔の部分を画像編集ソフトで切り取ったものです。作業は簡単。それで同じ結果が得られるなら、カメラ任せのトリミングより、後から自分で自由に切り取ったほうがいいですね。
写真・文:たくき よしみつ(
http://takuki.com)
http://www.be.asahi.com/top/b03.html
2008年04月29日
画素数が多いと 写真は美しい?
600万画素のデジタル一眼レフと、1000万画素のレンズ一体型デジカメ、どちらが細部までクリアで美しい写真を撮れるでしょうか?
答えは、600万画素のデジタル一眼レフの圧勝です。
いくら画素数が多くても、映像を記録する撮像素子(CCD)の面積が小さければ、1画素あたりが受ける光の量は減り、一つひとつの画素がにじんだようにぼけてしまいます。にじんだ点(画素)をいくら集めても、鮮明な画像にはなりません。
このオランウータンの写真は、600万画素のデジタル一眼レフで撮りました。解像度は十分で、紙面に載せる際に、相当縮小しています。
コンパクトデジカメのこれ以上の高画素化競争は、弊害のほうが大きいといえるでしょう。
写真・文:たくき よしみつ(http://takuki.com)
http://www.asahi.com/digital/kimo/TKY200804290109.html