2008/06/15(日) TBS NEWS
大規模な土砂崩れ多発、その原因は
TBSニュースで『大規模な土砂崩れ多発、その原因は』と報じていましたので掲載します。(06/15放映)
http://nawata01.eco.coocan.jp/08TV_movies/TBS/0601/tbs_jishin_miyagi_20080615.wmv
岩手・宮城内陸地震では震源地近くの河川で、崩れた土砂が流れ込んでできた「震災ダム」が少なくとも7ヶ所で確認されています。なぜ、大規模な土砂崩れが多く発生したのでしょうか。
震源地に近い宮城県・栗原市の上空。この栗原市と岩手県・一関市周辺で、あわせて7ヶ所の「震災ダム」が確認されました。特に荒砥沢ダム周辺では大規模な地滑りが発生し、膨大な量の土砂が流れ込みました。
今回の地震は、太平洋プレートが日本列島に潜り込み、地面が「縦ずれ」を起こす「逆断層型」と見られています。専門家は、動いた断層は長さおよそ30キロ。ずれ幅は最大およそ4メートルで、地面がおよそ2.5メートル迫り出したと見ています。
「(震源の)浅い所で断層がすれますと、ずれた所のごく近い所で強い地震動が観測されます。そのために大規模な地滑りが引き起こされたと考えられます」(筑波大学【震源解析】 八木勇治 准教授)
なぜ、大規模な土砂崩れが多発したのでしょうか。専門家は、被災した地域は活火山が多く、地盤の表面は火山灰などが堆積し、もともと崩れやすいと指摘しています。
「この辺一帯は火山灰が基本になっていると思います。表層の地質がやわらかい。それが揺れた瞬間にガサッと崩れるということになって」(社会安全研究所 木村拓郎 工学博士)
国土交通省は、7つの「震災ダム」が決壊する恐れは今のところ少ないとしていますが、現場に重機などを持ち込み、排水作業にあたることにしています。