2007/03/23(金) NHK
東電 臨界事故を隠ぺいの疑い
今朝のNHKニュースで放映していましたので、収録・編集しました。
http://nawata01.eco.coocan.jp/07TV_movies/NHK/NHK_genpatsu_tepco_20070323.wmv
東京電力によりますと、昭和53年11月、福島第1原発3号機で、原子炉が止まっていた定期検査中に原発の出力を調節する制御棒、137本のうち5本が抜け落ちました。
原発メーカーの社員が残していたメモには、午前3時から午前10時半までの7時間半にわたって、臨界状態が続いていた可能性を伺わせる手書きのグラフなどがあったということです。また、当時の社員の1人が「朝、出勤すると、制御棒が抜けた状態だったため入れるように指示した」と証言しており、東京電力では原子炉の一部が臨界状態になっていた可能性が高いとしています。
作業員の被ばくや放射能の外部への影響はなかったとみられていますが、運転日誌に事故の記載がないことなどから東京電力が隠ぺいしようとした疑いが出ています。これについて東京電力では「隠ぺいがあったかどうかさらに調査を続ける」としています。
また、福島第1原発では、この事故のあとの昭和54年と55年に2号機と5号機でも制御棒1本が抜け落ちるトラブルがあり、29年前の事故の教訓が生かされていなかったこともわかりました。経済産業省の原子力安全・保安院では、北陸電力の志賀原発だけでなく、東京電力でも同じような事故が起きて長年にわたって明らかにされなかったことを重く見て詳しく調べることにしています。