宇治川お散歩、咲いていたのはマメ科だけではありません。
遠目にも木々の一部が白く見えるのは、そう、あの花です。
センニンソウ(キンポウゲ科センニンソウ属)です。
日本全国に分布する、つる性半低木(またはつる性多年草)です。
ここ宇治川では、真冬でも紅葉した(霜焼けした?)葉がそここでみられるほど繁殖しています。
十字型の花弁のように見えるのは萼、蕊は雄蕊・雌蕊ともに多数あります。
それで遠目にはレースのように見えるのですね。
写真を撮りながら何気なく足元を見ると、ツルが登る先がなくて地面を這う株がありました。
やっぱり満開です。
別の場所にて。
青空がよく似合います。
花をトリミングしてみました。
雄蕊多数は分かりますが、中央の柱頭が開いたザ・雌蕊の周りも雌蕊なのでしょうか??
折角なので葉の様子も。
羽状複葉・・とのことですが、この写真ではあまりよく分かりませんね。
少し葉に厚みがあり、葉脈が葉柄から先に向けて伸びている感じなので、慣れるとすぐに分かります。
綺麗だからと花が咲いたつるを手折って持ち帰るときは要注意。
全草に毒があり、茎や葉から出る汁が付くと、皮膚炎を起こすそうです。
センニンソウの名前の由来はご存じの通り、花のあとの果実から出る白い髭の様子を仙人の髭に例えたもの。
この髭の正体は花柱。花柱に沢山の毛が生えているというわけです。
ご参考までに、以前同じ場所でとったお鬚の写真をどうぞ。
(2018/1下旬 宇治川畔)
センニンソウといえばボタンヅルを思い浮かべる人も多いのでは。
ボタンヅルはセンニンソウと同じキンポウゲ科センニンソウ属。
花の特徴も、毒があるところもソックリ。
分布は本州以南で、センニンソウよりむしろ暖地に繁殖するみたいなのですが、なぜか地元では全く見られません。
先日、府道1号線に行ったときにボタンヅルを見て感激したのはそういう理由です。
再掲になりますが、ボタンヅルはこんな感じ。
(2021/8下旬 綾部市)
よく似ていますが、一番の違いは葉です。
センニンソウはツヤツヤ分厚いのに対して、ボタンヅルはその名の通りボタンの葉に似た薄手の葉を付けます。
なので、近づいてみたら一目瞭然!
しかも、印象ですがセンニンソウに比べてボタンヅルの方が若干黄色みがかった白色に見えます。
私が初めてボタンヅルを見たのは、比叡山山頂です。
暖地と書いてあるのに、むしろ涼しい場所の方がいいみたいですね。
(2017/8下旬 比叡山頂)
分布域だけみると、ほとんどの地域でこの2種類は重なっていますが、皆さんのお住まいの地区で見られるのはどちらでしょうか?
【撮影:2021/9/5 宇治川】