宿根草や球根と違って、一年草は開花期を過ぎ秋深まるとともに消えゆく運命にある…、
が、草花たちは自(おの)が子孫を残すために、旺盛な生命力を発揮する。
このポピーも、咲いた株は一年で消える運命にあるのだが、種(芥子粒)をばら撒いて
翌年に備える。
そうして、長い間近くの庭に留まり、6月初めのこの時期に明るい表情を見せてくれる。
西比利亜雛罌粟、学名:Papaver nudicaule は「シベリアヒナゲシ」で、英名のアイスランド
ポピーは俗称のようだ。
学名後半の種名は「裸の茎」で、毛のない花茎を意味するらしいが、この花茎には立派な
毛がある。
どうやら、いろいろな園芸種があるようだ。
北の国、ユー地区からほど近いR尻島には、型が少し小さな「R尻ヒナゲシ」という固有の
種が自生している。
こぼれ種からの発芽は、場所をあまり選ばないようで、砂利を敷き詰めたような花壇とも
言えない場所にも良く育つところは同じ。
咲くのは隣の庭だが、こちらの庭と続きなので、管理は一体。
雑草を除くときに、削ってしまわないよう気をつけよう。
春が終わった花壇に、遅咲きのチューリップが咲いていた。
バックは、高山性のツガザクラの園芸種と思われる。
季節のつなぎ目に、こういった花々が庭を飾ってくれている。
タマにはレンズでも向けてみないと、叱られそうだ。