低気圧の通過で小さな吹雪が来た。
「根雪」になるという最後通牒でもある。
モノトーンの世界の入り口なので、いっそと思い
モノクロで風景を切り出してみた。
板壁と、ブドウ蔓のシンプルリースにも雪の飾りが張り付いた。
引き戸のガラスには、怪しげな黒い影。
薪棚では陽と雨、寒暖を繰り返す内に熟成が進む。
来シーズンには、とろとろと燃え、かんかんとしたいい熾きになって
くれるだろう。
こうなってはデッキでビールは無理だろうが、晴れた日なら
ホット系ならなんとかなりそうだ。
もちろん、圧手のダウンを着込んでの話だ。
カラマツ林もかすんでいる。
さすがに、二重煙突のトップでも吹き付けた雪が解けて
つららができている。
周囲に薪を焚く香ばしい薫りが漂ってきた。