セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

森を抜けてガンケの上へ

2010-03-28 10:54:56 | ぐるりのこと
雪が締まっていることが解っていたので、天気の晴れ間を
見て、近くの森へと歩きに出かけた。




ここまではお日様が出ていたのだが、この後「俄にかき曇り」
雪が降り出してしまった。




それでもしばらくすると雪も小降りとなったので対岸の「タンネの森」
(トドマツの森)にレンズを向ける。




眼下の川もとうに開いて、黒々とした流れを見せている。
この崖(ガンケ)の上は、アイヌ民族の砦があった場所で、当時は
川の底が見えないほどサケが遡ってきたという。





左が川、中央が築堤(堤防)で、左側には鉄道の廃線跡が僅かに
見えている。

画面の奥がユー地区市街地で、「基線(区画の基本線)」がこの
ガンケから街に向かってまっすぐに伸びている。
ガンケを降りて少し行くと一線で、五線から八線までが市街地。
ユー地区の中心は、その昔「六線市街地」と呼ばれていた。
(柴田錬三郎「生命(いのち)ぎりぎり物語」にも登場)


ちなみに、一線の間隔は三百間(約545メートル)。
この、縦横三百間画が「中画」で、さらに100間×150間で中画を
六等分した区画を「小画」と呼ぶ。
この「小画」一区画が入植者一戸分に割り当てられたという。
(5町歩=約5ヘクタールほど)

ユー地区を空から写真に撮ると、今でもこの中画や小画が畑や
防風林や道路の境となって残っていることに気付かされる。




このガンケからの眺めは、遙か昔の、そんなことを思い起こさせる。
雪雲も、西の方へ去ったようだ。