読書感想日記

最近読んだ本の感想

「のぼうの城」 和田 竜 著 小学館

2010-06-06 22:07:09 | 歴史物
 英雄と言われる人々は、みな何かしら秀でた力を持っていたのだろう。
 人の上に立つ者がもつ、秀でた力…勇気、知識、技術、包容力、決断力…はたまた腕力、資金、権力…ちっぽけな私が想像するだけでも枚挙にいとまがない。
 その中には、努力によってある程度磨くことができるものもある。
 一方で、凡人がどれほど努力しても、手に入れられないものもある。
 常に戦いに明け暮れた時代…敗退は、すなわち命を奪われる時代…そんな時代には、例え凡人程度の能力しか持たない者でも、殿様の長男であれば、必然的に殿様の地位を継ぐことになる。
 しかし、そんな形式的なことだけでは、真の意味で、人の上には立てない。
 そこに必要なもの、それは…
 人間は、感情で生きる生き物であることを、あらためて考えさせられ、とても面白かった。
コメント
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