読書感想日記

最近読んだ本の感想

「神去なあなあ日常」 三浦 しをん 著 徳間書店

2010-06-11 00:38:26 | 小説
 「なあなあ」…なんて優しい響きの言葉でしょう。
 祖父の時代、いや、遥かそれ以前からの暮らしを頑なに守る…というよりも、ごく自然に受け継いでいる…自然と共存し、助け合って暮らす山奥の村。
 そんな彼らとは全く正反対といっていいくらい、無気力に日々を暮らす、まさに現代の若者。
 この両者の絡み具合が、とてもいい。
 ときにぶつかり、ときに淡い思いを抱き、そしてじーんとさせてくれる。
 つまり、すべての人々が、みないい具合に「なあなあ」なのである。
 そして、人々を包みこんでいるのは、言葉にならない美しい風景と堂々とした山々。
 故郷があるっていいな、と憧れてしまった。
 
 話しは物語から離れてしまうが、まさに朝から晩まで、休日もなく、動物を相手に、改良に改良を重ねて暮らしてきたのであろう、宮崎で畜産に携わる皆さん、そして口蹄疫問題に携わっているすべての人々、どうか頑張って下さい。
 国は、というより現在の与党の面々は、選挙のことで頭がいっぱいで、未だに的確な対策を講じることができない…いや、対策を講じる気はないのだろう、としか思えない。
 こんなに危機管理のできない政権で、この先、一体どうなるのか…
 あれほど愚策を繰り返した中身は全く代わらず、汚点を隠すために表紙を代えただけなのに、支持者が増えている、と報道されているが、本当だろうか…そんなに我が国の人々は、騙されやすいのか、馬鹿なのか…
 私は、相変わらずマスコミが現与党寄りに情報や数を操作して、あまりにも偏った報道をしているとしか思えないのだが…
 なんて、偉そうなことをいっても、私には、宮崎の人々を助けられるような力も資金もありませんので、ただただ応援することしかできませんが…
 本当に、日夜を問わず口蹄疫問題に携わっている皆様、どうか頑張って下さい。
コメント
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