1,調査日 2022年8月1日
2,調査先 JA松本ハイランド、羽田野肥料店
3,調査内容
(1)化学肥料の現状
・秋作については、これまでメーカーに予約してある分が確認が取れている。昨年の6-12月に出た量を確保した。窒素リン酸カリの配合肥料BBN552、仕入れ先は全農。
・全農の説明によると、尿素はロシア・中国からマレーシアに、リンは中国・ロシアからモロッコに、塩カリはロシア・ベラルーシからカナダへ輸入先をシフトしている。
・秋肥は、価格が上がる前に仕入れた。春肥は事前に発注してあるが1.5倍くらいに上がる。
・世界的には、ブラジル・オーストラリア・アメリカ・カナダが取引量が多く。日本は比較すれば少ない。特にブラジルのトウモロコシ生産に肥料が大量に使われる。トウモロコシは配合飼料やバイオエタノールに使用され、値段が高いので、肥料の引き合いが出てくる。
・民間肥料メーカーは、三井・三菱・住友などの商社+全農
(2)配合飼料の現状
・JA松本ハイランドの取引量は、3ヶ月で1500t=年間6000t
・四半期ごとに値段が決まる。昨年の7-9月期で7万円/tが今年9万円に。トウモロコシがあがっている。
・国の基金で9,800円+県の支援4200円+JA1500円~1800円支援している。
(3)課題・要望事項
①有機質のたい肥の使い方の研究と実践
②野菜の価格安定対策費に肥料の値上がり分を算入
③肥料高騰対策費の補助申請は現状、農家が申請している。面倒なので生産か卸に支援し農家の事務的負担を軽減してほしい。
(4)羽田野肥料店
・仕入先は、甲信商事・タテノコーポレーション・赤羽産業
・朝日村内で70-80軒の取引がある。
・価格は6月1日に切り替わる。5月31日までに注文する。
・今年売っている肥料は、昨年の価格で、それでも200円~300円/20キロあがっている。来年は1000円あがると言われている。来年分までは確保してあるので、再来年分がどうなるか。
・朝日村だと、元肥4-5袋/反+配合肥料1-2袋/反使っているので、反当り7000円―8000円のコスト増となる。今年も出荷調整をしているので、価格安定対策基金では再生産できない。
・ここの気候や風土にあった作物の研究など、高原野菜からの転換について支援してほしい。