海賊対策を政争の具にするべからず

あれれ、読売新聞ウェッブ版にこんな記事が。

「ソマリア沖への海自派遣、民主党は一転消極姿勢に」

 民主党の直嶋政調会長は20日の衆院テロ防止特別委員会で、アフリカ・ソマリア沖の海賊被害に対する海上自衛隊の派遣について、「衆院選が終わった後で責任ある議論をすべきだ」と述べ、法整備に関する与野党協議に消極姿勢を示した。

 海自派遣は、民主党の長島昭久氏が17日の同特別委で提案し、麻生首相の指示で自民党が20日の同特別委理事会で民主党に協議を申し入れた。にもかかわらず、直嶋氏が消極姿勢を示したのは、協議開始が衆院解散の先送りにつながるのを警戒したためだとみられる。

 一方、首相は20日夕の自民党役員会で、「海賊対策は大事だ。(海自派遣の)法案をできれば成立させたい」と語った。浜田防衛相も同日の特別委で、海自艦艇に加え、P3C哨戒機の派遣も検討する考えを示した。
(2008年10月20日20時52分 読売新聞)

おいおい、待ってくれ。
勘違いもはなはだしい。

私が提案したのは、いますぐ実行に移せる海賊対策だ。
法律をつくってなんて悠長な話ではない。
ソマリア沖・アデン湾の情勢はそんな時間的余裕のないほど緊迫しているのだ。
政府の現状認識はそれほど甘いものなのか?

私が提案したのは、現行法の下でやれること。
すなわち、警戒監視のためにP3C哨戒機を派遣するか、海上警備行動を発令して自国関係船舶のエスコートのために1-2隻の護衛艦を派遣することだ。
これらは、防衛大臣が決断すれば今日にでもできる。
まず、それをやるべし。

与野党協議で法案作り?
冗談じゃない。
何日かかるのか?
日本船主協会はじめ船舶関係者は、直ちに実効的な措置を講じて欲しいと訴えているのだ。
したがって、とりあえず緊急措置を実施すべし。
その後、解散総選挙を経て、安定政権の下で、現行法ではできないとされる「日本関係船舶以外の外国船舶の護衛」や「海賊取締り」や「対海賊武器使用」を可能にする新しい法律を作ればいい。

何でもかんでも政争の具にしないで欲しい。
麻生首相も呑気なこと言ってないで、まず、シーレーン安全確保のため海自派遣の決断を。そして、解散の決断を!
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