土俵中央でがっぷり四つ

総選挙の日程が流動的だが、いずれにしても民主・自民互角の戦いだと思う。
週刊誌などでは、盛んに「民主圧勝・自民惨敗」との予測を書き立てるし、自民党の内部調査結果も同様の情勢を示しているようであるが、選挙区を歩いたり、(選挙区外の)友人と話した「実感値」としては、ほぼ互角。民主圧勝などという甘い期待は禁物だ。

それでも、結党10年で良くぞここまで来たものだ。
選挙のたびに「政権交代」と呪文のように唱えてきたが、言ってる方も聞いてるほうも今回ほど現実味を帯びている時はないように思う。それほどまでに自民党政治が行き詰まっていることもさることながら、我が民主党が「政権公約マニフェスト」に「工程表」を付し、裏づけとなる「財源」まで示して総選挙に臨むのもこれが初めてだ。

断っておくが、予算権は内閣が持つ。憲法にはそう書いてある。したがって、敢えて我が民主党が予算の優先順位を示しその財源まで言及することは、「サービス過剰」ともいえる。議院内閣制で、マニフェスト選挙の先輩国であるイギリスでも野党がそんなことまでしない。有権者もマスメディアも、野党にそんなことまで要求しない。しかし、幸か不幸か、我が国では、それが総選挙の争点となってしまった。工程表と財源を示すということは、巨大なリスクを伴う。これまでのいい加減な選挙公約では、公約達成度の検証は不可能だったが、今度ばかりは逃げられない。次の国政選挙で、がっちり検証され、達成度が低いと判断されれば、有権者から見捨てられる。

そこまでのリスクを抱え込んででも、国民有権者に政権奪取・政権運営への「本気度」を示さねばならない。そこが問われる今度の総選挙なのだ。私たちも真剣勝負。ぜひ有権者の皆さんも真剣勝負で民主党と自民党を見比べていただきたい。そして、現在の生活者のみならず将来世代のために「最善の選択」をしていただきたい。

土俵中央でお互い両回しを引き付け合いがっぷり四つだ。
引き落としや肩透かしなどするまい。
腰を落とし、「老横綱・自民党」をじわじわと寄り立てて、これを寄り切るか、土俵の外に突き出すか、吊り出すか・・・いずれにしても横綱昇進を賭けた「東の正大関・民主党」の勝負はこれからの1ヶ月だ。
歯を食いしばって必死で頑張るのみ。
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