木の板に墨書きで滲まない方法

2019-10-21 18:17:21 | 篆刻



この道ひとすじ
第36回 尾張名古屋の職人展がこの10月18日(金)~20日(日)の3日間、
名古屋TV塔近くのNHKプラザウエーブ21で開催されました。

以前から知りたかった質問
「表札に墨書すると滲みますよね。滲みを防ぐ方法ってあるんでしょうか」
「普通に書けば滲みませんよ。
 ただ皆さんは墨をちょっと擦ってすぐに書くでしょ。
 これでは滲みますよ。
 硯で磨るとき、力を入れずにゆっくりゆっくり時間を掛けてやるんですよ。
 よくいうじゃありませんか、墨を擦るときは力のない女性が適していると。
 墨には膠が入っているでしょ。これがゆっくり溶け出して滲みを防ぐんですよ」

たしかに硯の上では粘り気のある墨液状態でした。




続いて仏像制作職人さんに質問。
「お使いになっている彫刻刀はどのくらいの頻度で研がれるんでしょうか」
「極端な場合、半日使用したら磨きますよ。
 要は切れ味が悪くなれば彫ることが難しいですから、鑿でも一緒ですよ」

(えっ、そうなんだ! 小生は1~2ケ月に1度程度、これではダメなんだ)

すぐ横では若い女性職人さんが一心不乱でした。
このコーナだけでなく結構若い職人さんを見かけ、心強く感じました。

職人さん、という言葉を聞くだけで何となく気持ちワクワクです。
一人前の職人さんになるにはこの道何十年でしょうから。
学ぶことがいっぱいあります。

今回の展示は板金加工・仏具・仏壇・建具・桶・石材・左官・貴金属・クリーニング・
楽器・ハンドバッグ・鞄・提灯・友禅黒紋付・畳などなど多彩でした。


カンナがけコーナーがあり、またも質問。
「カンナの刃は電動カンナの影響ってあるんでしょうか」
「そうですね。今は手作業のカンナは少なくて、刃も替え刃式(使い捨て)が多いですよ」
「えっ、びっくりですね。ノコギリの刃も使い捨てが大半ですが」
「カンナの刃を作る職人さんも減り、自然とそうなったんです」

手間暇掛ける仕事が減り工業生産品が増えているんですね。



特設舞台では郷土芸能が開催されていました。


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