篆刻をやっている人で中國の「呉昌碩」って知らないわ、という人はまずいないでしょう。
篆刻・書・絵・詩いずれも精能で1844年生まれの巨人。
なぜここにご紹介するかと申せば呉昌碩は作品代金として「潤筆料」を公表していて、と呉昌碩関連図書を
読んでいて知りました。
これも注文が殺到してから止む無く周囲の人の計らいでしょう。
特に書画は日本人に大人気で画例(潤筆料一覧表)は毎月異なるようになってしまった、と。
このように書くといかにも呉昌碩はお金儲けに熱心と思われるかも知れませんが、そうではなくて
若い時は貧乏で生活費の確保に随分と苦労したそうです。
上記は晩年のことなのでしょう。
例えば書道を始めて、やがて先生から作品展に出すように勧められますと断るのも難しく
出品するケースは多いと思います。
その時、落款印が必要になりますが、さてと。
「先生に落款印をお願いしても宜しいでしょうか」
と、先生は知り合いの篆刻家に依頼します。
お願いした生徒さんは内心(どのくらいの料金かなあ、お聞きするのも憚られるし)
落款印を受け取り料金をみて(こんなものかなあ)
落款印は書道作品が仮名、漢字などによって作品とのバランスが必要です。
有名な篆刻家に依頼となりますと料金の事前情報はちょっと難しそうです。
偶々、小生の故・義姉が随分と前に篆刻家に落款印を依頼したようです。
過日遺品を整理していてその領収書には!!!の料金で。
その篆刻家は小生が教授を受けていた大先生で、不思議な縁。
世の中、不透明な世界ってあります。
ハンコ屋さんに依頼するなら別ですが、日展常連作家となれば・・・
想像で書くことはできません。
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