愛知県豊田市は人口およそ40万のご存知、トヨタ自動車の企業城下町です。
かっては拳母市(ころもし)と呼ばれていた市です。
この地に「民芸の森」と呼ばれる起伏に富んだ自然豊かな公園があり、その中に博物館があります。
敷地面積は約4,400坪という広大な公園に第一民芸館・第二民芸館・第三民芸館・井上家西洋館・
陶芸資料館がバランスよく配置されています。
桜も満開を過ぎた様子ですが、まだ充分楽しめます。
写真、最初が第三民芸館、そして次の写真、第一民芸館に円空仏が収蔵されています。
通常、全ての施設が入場料無料です。
「円空仏の写真撮影は宜しいでしょうか?」
「ええ、いいですよ」
ただかなり経年変色し、表情の確認が難しいのもあります。(掲載写真はパンフから)
(撮影についてはそれぞれの館でご確認ください)
陶芸資料館には全国各地の甕も展示されていました。
(氏の屏風も)
第二民芸館では「愛蔵こけし展」が開催されていました。(5月12日まで公開)
すぐ横には矢作川の清流が流れ、散策にも最適です。
こうした公共の施設で民芸館というのは珍しいと思います。
以前より一度訪れてみたいと思っていましたが予想通り素晴らしい民芸館でした。
こうした自然の中に溶け込んだ博物館というのは都心では望めません。
「豊田市民芸館」の収蔵品の多くは故・本多静雄氏のコレクションです。
氏は明治31年(1898)生まれで現・京都大学卒業後、逓信省に入省し、47歳のころ
「電力の鬼」松永安左衛門、陶芸家・加藤唐九郎と出会い、その後、民芸運動の柳宗悦に
出会い、様々な影響を受けられたようです。
53歳のとき、日本技研を設立して社長に就任、その後の活躍や活動についてはここには
記載し尽せませんのでご興味あれば検索してください。
技術官僚として活躍され、その後の古陶磁器研究や収集、民芸運動に敬服です。
隣接して前田公園があり、その階段は101段とかで、その急坂を見た瞬間に
(膝が悲鳴を上げるから止めたら、という自分の声に)登るのを諦めました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます