『
菩提樹には、細胞の生命エネルギーに有害な影響を与えるような腐朽とか、老衰とかいう自然法則があるとは考えられない。神聖なる人体もまた同様である。
人間の場合も、事故でない限り死や老朽という如き自然律はありえない。人間の肉体又は細胞群には、不可避の老化と言うものや人を次第に麻痺させるようなものは何等存在しない。だから死という事故は避けられるものである。
病とはとりわけ安らぎよりの分離(dis-ease)、安らぎ−サンスクリットで言うサンティ(心を通して肉体に映じた魂の甘美な、喜ばしき平和の状態)−の欠如である。
人類には老衰の体験が共通しているが、この老衰と言う言葉自体が実は老衰の原因、心と肉体とのある病的状態についてのを蔽いかくしている。事故でさえ適当な精神状態であれば、これを防ぐことができるものである。 』
ヒマラヤ聖者の生活探求I p52