「やれやれ、あいかわらず道元は厳しいな〜」
小さな童姿の存在が、ぴょこんとでてきてコロコロ笑う。
「あなたは白隠慧鶴」
「お待ちかねの!だね」
「あなたは会うと思ってましたよ。縁の深さがね」
「あれはそういう仕込みだからね」
コロコロと笑う。
その背後に、一休宗純の気配がする。
「彼はでてこないよ。
彼よりも私のほうが、君とは縁があるから。
ただ背後にいるということで、彼とも縁があるということだ。
しかしまあ、道元は相変わらずきびしいね。
あれでは民衆がついてこない。
ま、それは人が選ぶことだから仕方ない」
「それを言いにきたんですか?」
「バランスだよ。
道元の厳しさ、腐肉、骨格、芯。
それはまさしくそのとおりだ。異論も反論もない。
しかし、そればっかり、ずっとそれではだめだ。
すべてはバランスだ。
君にとってのバランスね。
君はたしかに、もう内面のことにかかずらう必要性はない。
だから道元の炎、エネルギーが必要だった。
それに、今後も必要になるだろう。
でも、それは必要な時だけでいい。
ジュワルクール、道元。そして私や一休宗純。
君は禅と相性がいい。
その関係者の非物質エネルギーをうまく使うことだ。
そして、私のような芸術性のエネルギーだって使える。
参考にしたまえ」
ふふっとわらって、宙に浮かび消えていく。