ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

無き月影

2017-09-22 04:20:11 | 短歌





退けて よきとおもひし 白飴の 無き月影を こひてけるかな





*これはわたしの作です。

「てけり」は完了の助動詞「つ」の連用形「て」と過去の助動詞「けり」で、「~てしまった」という意味になります。おもしろい響きなので覚えておくと活用できます。

あんなものなどいらないと、退けていいと思っていた。その白飴の色がなくなった月の光を、こうてしまったのだった。

今さら。もうあの色はないというのに、まだあると思ってこうてしまったのだ。

古語で「てけり」というと、微妙に失敗をしてしまった悔しさが流れるような気がしますね。おもしろい感じに詠めます。いろいろと作品を作って、こなしておくとよいでしょう。難しいことはない。動詞を連用形にしてくっつけるだけです。なんでも、なかなか上達しないのは、自分には難しいと思い込んでしまうことですよ

自分の力が伸びなくて悩んでいる人は、どこかに、自分にはできないという枷を、自分にかけているのです。やり方を教えてあげても、なかなかやろうとしない。やってみれば簡単なのだが、どこか、自分には難しいと思い込んでいる節がある。

思い癖というものですよ。遠い昔に、難しいことをしようとして失敗したか、うまくできなかったという経験があるのです。そこでつまずいて、自分の中に、自分はできない、という思い癖がついてしまったのです。

ですから、やってみればできることでも、できないと思い込んでやらない人がいるのです。それで、できない自分がつらくて、できる人を妬んでいやなことをしたりするのだが、そういうことに関しては、じつにうまくやる。その気力を、いい方向に向ければいいと思うのだが。

要するに、自分の力を向けていく方向を間違えているのです。

あんなものいらないと、白飴の月を馬鹿にして消してしまったのは、月が美しいのを妬んだからなのだが。そんなことをしないで、真面目に自分の勉強をしていれば、自分がそれなりによくなって、他人の美しさを妬む気持ちも起こらないだろうに。

何もかもが駄目になってしまってから気付いたのでは遅い。

自分が間違っているということを教えられたり、自分の心の中でもどこかで気付いていたりしたら、そこをどうにかして、自分を改めていきましょう。

できない自分がつらくて、できる人の邪魔ばかりしているのは馬鹿ですよ。やればできる自分を、だれもが持っているのですから。






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