蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

焦らず丁寧に― そしてスピーディーに!

2016年03月15日 19時47分18秒 | 日記
昨年から放課後児童総合プランアドバイザーを始めた。

最初にお声掛けをいただいたのは
コーディネーターのTさん。

子どもたちのために自分が出来ることを探し
ご自分でも音楽活動をされているエネルギッシュな方。

その後、別の地域のコーディネーターさんからも
お声掛けをいただき、2地域のアドバイザーを
この数カ月継続して行って来た。

子どもたちに丸ごと体を使って
色々な遊びをしながら、表現を楽しんでもらう
半ば遊びのようなひと時♪

一ヶ月に2~3回程度だけど
スケジュールの合間をぬって訪問しているので
アドバイザーの仕事を終えた後は
急いで稽古場へ向かうという感じ。

それもだんだん慣れて来た・・・かな?

中野市の職業訓練センターでは
非常勤講師として、定期的に講師を行い
職場におけるコミュニケーション術についての
講義を担当させていただいる。

その他に、今年に入って銀行関係や某法人会様より
お声掛けをいただき、数回に亘り、講演&WSを行った。

4月からは、須坂市職員さん向けWSのご依頼をいただき
にわかに演劇ソフトを元にしたWSが
注目され始めたように感じている。

苦節15年か・・・

あっと言う間だったようにも思う。

劇団旗揚げと同時にMAプログラムを立ち上げたが
MAを始める前に、私なりに論文を作成。

論文のタイトルは『演劇と表現』

流れは下記のようなオーソドックスな内容だった。

①「仮説(着目点)」
   ↓
②「様々な角度からの情報文献資料の提示、引用」
   ↓
③「独自の視点による考察」
   ↓
④「検証・実証・調査・分析」
   ↓
⑤「結論」

ただ論文を書いた時点では、④が不十分で
⑤の結論に至っておらず
WSのデータを収集していずれ完成させたいと
ずっと思って来たが、未だ実現に至らず(汗)

しかしながら、最初のうちから効果はあがり
現在の効果アップ率は、以前にも増して上昇中。

データ化をすべきなんだよね…

昨年、信大プロゼミの教授からも
出版に向けて動き出したらどうか…と
ご助言をいただき

 よし!

と思ったまでは良かったが、そんな時間を取る余裕もなく
そうこうしているうちに、講演やWSのご依頼が
次々と入るようになって来て…

有難いことですね。

それだけ体験して効果を感じる人が
増えて来ている証拠でしょう。

ただ知らない人にご理解いただくためには
やはりデータ化は必要だよね。

と、思っていたところ、昨日ケンジ君が
自分が分析した現段階の見解を喋り出した(笑)

 へぇ~
 なるほど~そうだね~
 うん、確かにそうかも…
 文書にまとめてみて!

と頼んだ。

私のそばで、ずっとWSアシスタントとして携わり
基礎訓練や代稽古をするようになって
単独で講師として呼ばれるまでになった。

これまでの経験から、彼なりの視点や工夫が
徐々に形になり始めているようだ。

楽しみですね~

こうして次の世代に受け継がれ、また次の世代に受け継がれ
少しずつ形を変えながらもこの地に舞台人魂が
根付いていってくれることを願う。

私がやっていることは地均しであって
次の世代が飛躍するための環境づくりだと思っている。

少しでも良い環境にして、次の世代に渡したい―

そのためには

 ①お客様の心が震える舞台を提出すること
 ②演劇の面白さや効果を多くの人に知っていただくこと

上記の両輪が上手く作動し始めると
前進する力が強まっていく。

・・・これは、あくまでも私の考え方ですが。。

先日、そんな思いを込めて、助成金審査のプレゼンに臨んだ。

僅か一日でパワポで資料を作成した割には
パソコンの先生からお褒めの言葉をいただいたが
やっぱり基礎がメチャクチャなようで
基本だけ教えていただくことになった。

そんなバタバタな感じでのプレゼンだったが
思っていることは制限時間内に全て伝えられたので

 これで落ちたなら仕方がない

と思っていた。

審査結果は3月下旬とのことだったので

 うーむ…長野公演のチラシ配布が遅れるよね…
 可否を問い合わせてみようか…

と思っていたところ、数日後に封書で「採択」通知が届いた。

 うわーっ!
 ありがとうございます!!

この助成金枠は、3年連続でいただくことが可能なため
既に実現に向けて、動き出しているところでもあった。

助成金を効果的に使い、市民の皆さんが

 観て良かった!

と、思ってくださる舞台にしなければ…と決意を新たにした。

オープンエアシアターの一般公募も始まり
7月2日に予定している児童劇製作も
まだ完成に至っていない。

そんな中、来年度以降の予定が次々と決まり出し
嬉しい悲鳴を上げている今日この頃です(^^)

焦らず丁寧に― そしてスピーディーに!

ガンバロウ!

矢代一重山太鼓さんとのコラボ♪

2016年03月14日 22時42分34秒 | 日記
昨日も朝から稽古!

午前中には太鼓シーンの役者の稽古。

午後からはシーン割稽古。

そして16:00に矢代一重山太鼓さんが稽古場入りして
太鼓奏者と役者陣の合わせ稽古を開始!

あ・・・写真を取りそびれた。。

他のメンバーが撮影していたので
追って写真はアップしますね。

流石に生の和太鼓の迫力は凄い!

稽古場が狭かったせいもあるが
役者の声は太鼓にかき消されてしまう。

さて…どうしようか…

奏者の方に相談して、お互いのきっかけを明確にしていく。

皆さん、とっても協力的で感謝!

2時間ほどで、全体のプランが定まった。

最後に一度通してみようということになり
キャスト全員が揃っていなかったため
台詞は飛んだりしたが、何とか最後まで通った!

 うん!これならきっと大丈夫!

奏者&役者陣のご協力で、きっと素敵なシーンになるヽ(^o^)丿

あとは稽古あるのみ!

太鼓シーンのキャストの皆さん、よろしくお願いしますm(__)m

震災から5年を経て―

2016年03月11日 23時20分13秒 | 日記
5年前の今日、恐るべき東日本大震災が発生―

マグニチュード9.0の大地震と巨大津波―
大津波の恐ろしい映像は未だ脳裏にはっきりと浮かぶ。

亡くなられた方々のご冥福を心から祈ります―

2016年(平成28年)3月10日時点で
震災による死者・行方不明者は18,455人
建築物の全壊・半壊は合わせて400,326戸
震災発生直後のピーク時においては避難者は40万人以上
停電世帯は800万戸以上
断水世帯は180万戸以上
復興庁によると、2016年2月12日時点の避難者等の数は
174,471人となっており、避難が長期化している。
 (Wikiより)

この地震によって福島第一原子力発電所でメルトダウンが起こり
放射能が漏れ出すという最悪な事故が発生した。

人間が生み出したエネルギーが
人間を蝕み、生命体を蝕み、地球を蝕んでいく。

なんと恐ろしいモノを人間は生み出したのか―

放射能に汚染された地域は拡大し
被災者や原発従事者の中には
既に白血病を発病している方もいる。

それでも原発がなくなることはなく
一時停止されていた発電所も
安全確認がされたということで再稼働を開始。

何を持って安全と判断するのか―

現代人は、電気のない生活ができそうになく
今の生活を維持するならば
原発に頼らざるを得ない状況であるが
本当にこのままで良いのだろうか―

人類は環境適応能力が高かった。

どんな環境でも、生き抜いた祖先がいたから
今の私たちがこの世に生存しているのだ。

今となっては電気のない生活に耐えられるか否か
定かではないが、例えそうなっても
人類は必ず生き残るのではないかと・・・


5年前の大震災の時、私は劇団本公演の台本執筆の真っ只中だった。

あの震災の時は、自粛ムードが高まり
至るところで公演やイベントが中止になった。

私自身も、劇団本公演を中止にすべきか否かで
非常に悩み、考え抜いた。

そして出した結論は―

生きる力の強い人間を育てるのが舞台芸術だ!

という結論に達し、5月に劇団本公演を上演。
ロビーには募金箱を設置し、終演後、寄付をして…

それ以前から考えていたことだが
明確にこの震災の日から

 “生きる力”を育むための演劇

を意識し始め、今に至る。

なぜ演劇には、その力があるのか―

生きる力の源は何か―

どんなことがあっても生き抜く強い意思と
どんなことがあっても生き抜ける身体

これだけなら、演劇じゃなくても
培う事は出来る。

身体を鍛えずに上演できる演劇もあるしね。

だから全ての演劇がそうであるとは言えないが
私が舞台に立つ上で必要だと思う訓練の中には
“生きる力”を育むプログラムが全て入っている。

柳のようにしなやかに順応性出来る心と身体―
しかしその根っこには強い意思を持っている―

これが、どんな状況でも生き抜ける人の条件かな?と。

ただ強いだけでは、ポキっと折れる可能性もあるかと。

大震災の年の本公演作品は、そんな人間を
思い描きながら舞台を創作した。

それが『ペルソナ』―

とても深い作品なはずなのだが
台本執筆の遅れから稽古が不足し、アクシデントも重なって
玄人の方の目には発表会程度にしか映らなかったようだ。

おとぎ話のような世界だからこそ
表現できる世界もある。

今年の合同公演作品は、逆に実際にあった出来事を舞台化する。

おとぎ話とは真逆の世界。

けど、両方ともフィクションであることは変わりなく
要は何を伝えたいか、何を表現したいか、だろう。

私は、ある一人の女性の生きざまを表現する任務がある。
どこまで彼女に近づけることができるか―

あと一ヶ月、日々彼女と対峙しながら本番を迎えたいと思う。

人それぞれの癖

2016年03月10日 23時57分08秒 | 日記
今日は、合同公演の抜き稽古。

劇団員とオープンエア一般参加メンバーだけだが
稽古数が少ないので、夢幻の稽古場で
村上さんの演出からはずれないように注意しながら
抜き稽古を行った。

演出はあくまでも村上さんである。
私が余計な口出しをして役者が迷ったら意味がない。

村上さんが求めているであろうことを
役者が体現できるように助言していく。

一人ずつ皆違う人間で、一人ずつ受け取り方も異なる。

だから一人ずつ異なる助言が必要なのだ…

当然のことながら、改めて痛感した。

身体を自在に動かせない人が
身体の自由を獲得するには
やはりそれなりの訓練が必要だ。

人は皆、喋り方や体に癖を持っている。
いや、それだけではない。
感情にも癖があり、考え方にも癖がある。

癖というのは、環境と習慣で培われたものだから
簡単に治すということは難しい。

その癖を生かせる役どころなら良いが
それはその人自身であって、役者は
違う人生を生きている人間を演じるわけだから
当然喋り方や身体の癖も異なるはず。

だとすると、やっぱり自在に動く
身体と心と声が必要なわけで―

つまり、癖は治せなくても
自在に動かせるようになれば良いのだ(^^)

作品作りから少し離れたところで
演技指導をする機会をもらえたから
再確認できたとも言えるかもしれない。

そう言う意味でも、私は本当に良い経験を
させていただいている。

この経験を次の舞台に必ず生かそう!

大勢の方に支えていただいているこの公演
何としても成功に導いていかねば―

役者として―

2016年03月09日 01時22分32秒 | 日記
合同公演での私の一番の任務は

 役者

である。

この舞台の発端は
 
 役者をやりたい…

という私の思いを村上さんが受け取ってくれて
お声掛けしてくださったことが始まりだった。

夢幻工房を旗揚げして以来、基本的な夢幻の舞台の
作・演出を全て引き受けて来た。

私は元は役者であり、作・演出は後付けだ。

特に台本に関しては、勉強を重ねて
ようやく認めていただけるような作品を
少しずつ書けるようになって来た。
けど、まだまだである。

演出は学生時代にやっていたし
東俳時代もくるま座時代も演出助手として
携わらせていただいた経験があり
夢幻を立ち上げる前にもユニットを組み
演出としてアマチュア演劇祭に参加したことがある。

そういうわけで、演出の経験は役者ほどではないが
それなりにあったわけだが
役者との両立は大変厳しく、最近は

 もう役者は出来ないかな…

と思い始めていた。

そんな折に村上さんからお声掛けをいただいて

 もしかしたら最後のチャンスかも…

と。

ただ私は夢幻の主宰であり演出家である。
自分だけ他劇団の舞台に客演するという
勝手な行為は許されない。

…まあ、これも後になってみれば
思い込みかもしれないと思ったが…

夢幻工房の団員にとってもメリットあり
それが演劇界の何らかの活性化に繋がれば…
と考えて、他市劇団との合同公演という型式で
携わらせていただくことになった。

夢幻の団員は、基本的に私の演出しか経験がない。
他の演出家の手法を経験するというのも
必要なことだと思っていた。

劇団員の中には、プロの演出家のご指導を
受けた経験のある団員もいたが
地元劇団の演出者の下で舞台をつくるというのは
昨年11月のカニバルさんとの合同公演に続いて2回目。

演出によってアプローチが異なるし
大切に思うところも異なる。

まあ、ぶっちゃけて言えば「好み」なんだろうけど。

どんな状況でも演出の言葉を汲み取り
役の本質を掴み、それを体現していくのが
本物の役者である。

今回の合同公演に出演させていただいた団員たちは
それぞれ良い経験をさせていただいている。

私はどうも演出や製作の仕事から抜けきれず
なかなか役者一本に集中できずにいるが
それでも、夢幻旗揚げ以来の16年間のうちで
今が一番役者に時間を割いていると思っている。

台詞が大量だったことも良かったのかもしれない。
時間を割かなければ、覚えることすら出来ないので―

それでも今年に入るまでは、のらりくらりと
方言を耳に定着させることだけに取り組んでいた。

ある日、村上さんから

 このシーンが一番遅れているよ
 一番不安で仕方がない

と言われ、そろそろ本腰を入れねば!と思い
毎日2~3時間かけて、台詞を覚え始めた。

一週間である程度覚えたが、その後は
覚えたはずの台詞がポロリと抜ける、の繰り返し。

 ひたすら台詞を言い続けよう!

役の気持ちの流れがインプット出来れば
抜けることはなくなるはず…

しかしながら、まだ完璧とは言えない。

ということは、まだ役が私の中に落ち切っていないのだ。

一日も早く落とし込み、熟成期間に入らねば…

今日の稽古もそんな思いで臨んだが
一番長いシーンがほぼ入ったと思ったら
次のシーンはボロボロで…

 まだまだだな…

今日は、剣舞の丸山先生が見学にいらしてビックリ!

もう少し出来あがっているところを
お見せ出来れば良かったのだが…

来週はいよいよ通し稽古!

それまでに、台詞と感情と心情の一体化を目指す!!