蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 第17回 劇団本公演「星のない町 ぼくの町」

NPO法人劇空間夢幻工房 第17回 劇団本公演
タイトル 『星のない町 ぼくの町 ~ゴミ人間プペル奇譚~』
脚本・演出 青木由里
原案 『えんとつ町のプペル』西野亮廣 著
出演 青木賢治/栗生みな/坂本真由美/青木淳/井田亜彩実/鈴木一衣/導星ゆな 他

日時 2022年3月5日(土)18:00~    2022年3月6日(日)11:00~/16:00~
会場 須坂市 メセナホール 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/mugen_puperu

上記公演は好評のうちに幕を閉じました。
ご来場を賜りました皆様、ご尽力を賜りました皆様に、心より御礼を申し上げます!

雨を汚したのは誰?

2008年10月29日 23時48分20秒 | 日記
♪~

  あたり一面に 小雨が降りそそぐ
  その妙なる響きに 草は頭をもたげる
  ほんの少しの雨 ほんの少しの雨
  あの人たちは 雨に何をしたのか

  雨の中に立っていた 小さな男の子
  優しい雨は 何年も降り続いた
  いつか草は枯れ 男の子も消えた
  とめどない涙の様に 雨は降り続く
  あの人たちは 雨に何をしたのか

                           ~♪

昨日、千石劇場で上映中の

  『花はどこへいった』  (監督/坂田雅子)
   ~ベトナム戦争のことを知っていますか~

を観に行った。
上記は、この映画のオープニング挿入歌。
心に染み入るような音楽・・・。

始まりからカウンターパンチをくらったような衝撃だった。

坂田さんの夫グレッグ・デイビス氏は
ベトナム戦争当時、米軍兵としてベトナムに駐在。
兵役を終えてからは米国から亡命し
フォト・ジャーナリストとして東南アジア始め各地を飛び歩く。
権力を疑い、批判的な眼をもって
真実に迫ることがジャーナリストの役割であると信じて・・・

グレッグは、ベトナム戦争で枯葉剤を浴び
その影響で、54歳という若さで
肝癌によりこの世を去った。

坂田さんは愛する夫を失い

  あの人はどこへ行ったの?

と自問自答しながら
彼の死因が枯葉剤と知り
ベトナムで起きた事実を知ろうと
グレッグの足跡を辿る旅をしながら
自らの目と手と足で、この映画を完成させた。

ベトナムで彼女が目にしたのは
たくさんの数え切れないほどの
残酷な運命を背負った人々の姿。

米国が撒布した枯葉剤、中でも
特にダイオキシン濃度が高いエージェント・オレンジは
第三世代の子どもたちにまで重い障害を背負わせている。

人類が生み出した恐ろしいダイオキシンという劇毒薬。

私にとって、ベトナム戦争は原風景・・・
小学生のときニュースで見た映像が
時折、脳裏に鮮明に蘇る。

実は、数年前、この枯葉剤とマングローブの森
そしてシャム双生児が登場する一本の舞台を
作ろうと思ったことがある。

当時はまだ力量不足で、皆さんの目には触れず
お蔵入りになった作品だが
そのときに、今回の映画の中で取り上げられている
大半の事実は調べてあったため
新しい情報は少なかった。

けど、オープニングとエンディングの歌に心が揺さぶられ
坂田さんのグレッグに対する深い愛情や
ベトナムの残酷な障害を持つ子どもを
笑顔で介護する家族たちの姿を観て

  人間も捨てたモンじゃないよね・・・

と、涙が零れ落ち、静かな感動を覚えた。

その一方、何の罪もない人々が枯葉剤を浴びたがために
40年近くもたった現在においても苦しみ続けている状況に

  戦争は敵国を倒すのが第一目的だってのはわかる。
  広大な土地に散在するゲリラを倒すのと
  補給路を絶つのが目的だったって言うけど
  本当にこれしか方法がなかったの?
  自然を破壊し汚染し、罪のない人々を苦しめるような
  こんな方法しか、本当になかったの?・・・
  
・・・どうしようもない怒りと悲しみが込み上げて来た。

  製薬会社と政府が取引をしていたんじゃないの?
  日本でもあったよね、○○○○○事件・・・

人間捨てたモンじゃない、と言う声と
何て愚かなんだ、と言う声が、私の脳内で戦っている。

ホルマリン漬けの子どもたちの映像は
一際強烈だった。

  事実を知らせるには、ここまでしなければならないのか・・・

真実を知るためとは言え、正視するのを拒む自分がいる。

  目をそらしてはダメだ。
  これが現実、現実から目をそらしたら
  真実を知ることは出来ない。

そんな独り言を心で呟きながら、映像を見続ける―

  いつになれば 人は学ぶのだろう

これは、エンディングの曲の歌詞。

胸に突き刺さる歌だった―



友人からこの映画を紹介されてチケットを購入。
うちの団員たちもほぼ全員、観に行きたいとチケットを入手。

まだみんなから感想は聞いていない。
若い団員は、この映画を観てどう感じたのだろうか?

今週土曜日の稽古でこの映画について
ディスカッションをしてみよう。

せっせせっせと♪

2008年10月28日 23時49分17秒 | 日記
今日はせっせせっせとぉ~~♪

歌ってたわけじゃありません。
あ、歌いながらやってましたが(*/□\*)テレ

明日はS短大ドラマ・ワークショップの反省会&打ち上げ。

頑張った生徒たちに心ばかりの贈り物を

  せっせせっせとぉ~~♪

作っていたんです。

劇団員が撮影してくれた舞台写真をCDに保存して
ラベルを作って、印刷して、貼りつけてぇ
ララ♪いっちょ上がりぃ~♪

と、簡単に終わるはずだったんですが
朝から電話とメールの雨あられ。°・(>_<)・°。
その上、プリンターの調子が悪くて(;_;)

で、出来ないところは劇団員のHさんに頼むことにしました。。
あとは、生徒と劇団員の集合写真を大きく引き伸ばして・・・

  明日が楽しみだなぁ。

毎年、生徒たちがドラマ・ワークショップで学んだことを
レポートにして来てくれるのが反省会。
これを読むのが楽しみなんですよ。

  今年の生徒たちは、何を体感、何を体得してくれたんだろう?

今からワクワク、で、ちょっぴりドキドキしてます(*^_^*)

お、そうそう!
今日、劇団員のMさんが星新一さんの本を
ゲットして来てくれたんでした。

  さぁて、これから読むぞぉ~p(´∇`)qガンバル

・・・ちっとも朝型に変えられないダメな奴です(・_*)\ペチ


PS. 一昨日、また準劇団員入団希望者が現れました。
    し、しかも、男性、ですっ!
    で、なんと松本から通ってくるとのこと\(◎o◎)/
    彼の口から出た言葉にまたまたびっくり(@_@;)

      先日の346Barを観ました!
      長野にこんな熱い人たちがいたんだ!って思って
      今日、このワークショップに来たんです。
    
    ね?びっくりでしょ?
    あの、ワニのだいざえもんを観て
    準劇団員を希望する人が現れるなんて
    予想もしなかったもの。
    縁とは不思議なもんですねぇ、やっぱり。
    どこでどう繋がるのか・・・
    どこで誰に見られているのか・・・

    ・・・・・・・・ますます悪いこと、できませんねぇ・・・・・・

さぶぅ~~!

2008年10月26日 23時50分17秒 | 日記
今日も朝9:00から、映画の撮影だった。

場所は川中島にある某民家。
藁葺き屋根が情緒をかもし出している。
とっても古い家だけど
廊下はピカピカに磨かれていて
タイムマシンで昭和初期に遡った気分。

ケンタロウとリナちゃんの着物の着付けを手伝い
リナちゃんのヘアメイクを手早く済ませる。

  青木さんみたいな人がいると助かるねぇ。
  何でも出来るから、本当にありがたい。

マネージャーかヘアメイクさんの仕事ですからね、普通。
これは、どう考えても演出家の仕事じゃありません。。

  んじゃ、演出家返上してマネージャーで稼ぐか。

なんて、バカな考えがチラチラ。

好きなんですよ、人の世話をするのが。
もしかして、道を間違えたかしら?

まぁ、そんなバカな話はおいといて・・・

大変だったのが、ケンタロウの長台詞。
いつも台詞覚えが良いK君なのに
説明台詞が多いせいか、どうもねぇ・・・

スタッフに囲まれ、たった二人きりのシーン。
緊張もするだろうね。

  私がいるせい?もしかして。
  じゃ、ちょっと席をはずすから、頑張って!

と、言って私が別の部屋に移動した後の本番は即OK。

  あのさぁ、あんまりじゃない?

と、ちょっぴり冗談で怒ってみる私。

  いや、違いますよ!たまたまですって!
 
言い訳をするケンタロウ。
それを見ながら周囲は大笑い。

古い家屋のため、すきま風がピューピュー!
体は冷えてくるし、手はかじかんでくるし
普段し慣れない正座で足はしびれちゃうし・・・

お二人さん、本当にお疲れさまでした。

途中から、昨日1シーンの撮影を終えたニイツさんも
現場の様子を客観的に見たいと言うことで、やって来た。

  いやぁ、やっぱ大変ですよねぇ、長台詞!
  大丈夫かな、オレ・・・

みんな、舞台との違いに戸惑いつつも
初めての仕事に面白がりながら挑戦している。

私も監督さんから、カメラアングルや
光の陰影に秘密などを教えて頂いたりして
マネージャーのような仕事をしながら
しっかり勉強させてもらっちゃってますし(^_^)v

何事も勉強、勉強♪
謙虚に取り組む姿勢が大切ですね(*‘‐^)-☆


写真は携帯で撮った撮影シーンの一コマ。
いまいちピントがあってませんが、お許しをm(_ _)m

ハダシだ!

2008年10月25日 23時52分42秒 | 日記
今、映画の撮影現場。

今日、クランクインです。

うちの準劇団員ニイツさんが出演するシーン撮影のため
着物・袴の着付け係を兼ねて私も現場入り。

場所は相生橋の下。


時代は昭和初期の設定なので
みんな着物姿。

なぜか子どもたちの着付けまで
手伝わされてしまった(・_・;)

現場はアットホームな雰囲気。
子どもたちも伸び伸びしている。

  お?
  ハダシの子がいる(@_@;)

どうやら貧しい農村の子どもたちと言う
設定のようだ。

朝、若干緊張気味だったNさんも
子どもたちとすっかり打ち解け
先生っぽくなって来た。

あ、彼は先生役なんです!

暇潰しに周囲を散策していたら

  む?なんじゃ?
  ちっちゃな…ぶどう?

紫のぶどうの房のような実。

  なんて言う実だろう?
  ぐ…この果汁の色、凄いっ!
  ねえ、なんていう名前?コレ。
  食べられるのかなぁ?

と、見学にやって来たカネエダさんに聞いてみたが

  わかりません。。
  た、食べてみますか?

後で調べてわかったんだけど、このチビブドウ
ヨウシュヤマゴボウという毒草だった!
良かったです、食べなくて・・・
  
明日は劇団員ケンタロウと準劇団員リナちゃんのシーン撮影。
これまた着付け係で付き添う予定。


昨日はテレビドラマの顔合わせがあり
何年かぶりで懐かしい役者さんと再会した。
最近、劇団外の役者陣との出会いが増え
今までとは違う交流が始まりそうな予感(^O^)

何となくワクワクしてます(*‘‐^)-☆

PS.写真、初めてアップしてみました。

   これは撮影現場の盗み撮り(?)
   撮影班の許可をもらってアップしました(^_^)v

世の中が変わるとき・・・

2008年10月23日 23時53分59秒 | 日記
世の中が変わるときは
人間の時間の使い方が変わるとき、か・・・

これ、日経オンラインマガジンに掲載されていた
フリービット社/石田社長の談話の一つ。

確かに戦後、家電の技術革命で
主婦の時間の使い方は大きく変わったもんね。

私が小さい頃は、洗濯機に脱水機はなかったし
冷蔵庫も今のように大きな冷凍庫はなかった。
掃除機もなかったような気がする。
ほうきで掃いて、固く絞った雑巾で拭いてたような・・・
“チーン”もなかったしね。

もっと昔に遡れば、電気がない頃は
朝日と共に起き出し、日が暮れると寝床に入る生活だった。

なのに、私などは逆に一晩中起きていることもしばしば。

技術革命か・・・
何のための、を忘れちゃうといかんよね。

現代人は忙し過ぎる。
便利になったのに・・・
いや便利になったからなのか・・・
何のために利便性を求めたんだろう?

時間を消費するのが目的だったのか?

う~ん・・・

人間が本当に人間らしく生きるってどういうことだろう。

・・・あぶない、あぶない。

人間が本当に人間らしく生きたらって考えたら
とても恐ろしい光景を想像してしまった(ΘoΘ;)

欲求が強い動物だからなぁ・・・


で、私が何を考えているかというとですねぇ。

劇団の変革を目論んでるんですよ。

けどね。
変革しようした場合、70パーセントの確率で
失敗することが多いと聞いたので

  う~む・・・

と唸ってみたりしてるわけです。

  私も含め劇団員の時間の使い方が変われば
  世の中が変化するように
  組織も変化していくってことか・・・
  良いか悪いかは結果次第だけどなぁ(; ̄_ ̄)=3

時間の使い方は、以前からの課題。

よし・・・