蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 第17回 劇団本公演「星のない町 ぼくの町」

NPO法人劇空間夢幻工房 第17回 劇団本公演
タイトル 『星のない町 ぼくの町 ~ゴミ人間プペル奇譚~』
脚本・演出 青木由里
原案 『えんとつ町のプペル』西野亮廣 著
出演 青木賢治/栗生みな/坂本真由美/青木淳/井田亜彩実/鈴木一衣/導星ゆな 他

日時 2022年3月5日(土)18:00~    2022年3月6日(日)11:00~/16:00~
会場 須坂市 メセナホール 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/mugen_puperu

上記公演は好評のうちに幕を閉じました。
ご来場を賜りました皆様、ご尽力を賜りました皆様に、心より御礼を申し上げます!

東京~千葉へ③

2014年04月01日 16時01分44秒 | 日記
起きたら、大雨。

出勤する妹を見送り、母の手料理の朝食を食べて
東京の知人に会うために、10:40頃、実家を出た。
母がバス停まで見送りに来てくれた。

が、バスが待てど暮らせどやって来ない。
母としゃべりながら、時間を潰す。
にしても、30分も遅れるって、アリ?

ようやくバスが来て、母と別れバスに乗車。

携帯で待ち合わせ場所に行く経路を確認しようと思い
携帯電話を探したが…見当たらない。

もしや、実家に忘れた!?
えーっ!そんなぁ…

バックの中を何度も探したが見つからず
忘れたことが確定。

仕方ない…次のバス停で降りてタクシーで戻ろう…

が…

今度はバスが全く動かない。

いったいどうなってるのぉ?

…そうか…今日は日曜日…しかも増税前の最後の日曜日だった!
しかもしかも、このバスは津田沼駅行きだーっ!

うぅ~バスに乗るんじゃなかった!

と思っても後の祭り(汗)

20分かかって次の停留所で下りたが、タクシーがちっとも通らない。

ここは田舎でした…

もうこうなったら徒歩で実家に戻るしかない!

片手に傘、片手でトランクをガラガラと引っ張りながら
細い歩道をテクテクテクテク歩く。

成田街道沿いの歩道は、メチャ狭いのですよ…

タクシーが来てくれることを祈るが、全くその気配なし。
途中に葬祭センターがあったので、中に入って
タクシーを呼んでもらおうとしたけど
タクシー会社につながない!
既に体中、ビショビショ…
歩きで実家に帰る覚悟を決めた。

トランクさえなければ・・・と何度思ったことか。
何しろ、坂道が多いのです。
下りは良いが、上り坂はマジきつかった。

やっと実家に着いたのが12:40

2時間も棒に振った…

東京の知人に状況を連絡し、会うことを断念。
申し訳ないことをしました。
ごめんなさい…

携帯は…やはり実家にありました。

母がずぶ濡れの私を心配そうに覗きこんでいる。

 タフねぇ…

と言いながら。

16:00開演のバレエの発表会に遅刻するわけにはいかない。
だって、それが今回のメインですから。

タクシーを呼ぼうと思って、電話帳で調べたが
近くに一つもタクシー会社がないことが判明。

う…どうしよう…

津田沼は鬼のような混雑ぶりだし…
東船橋行きのバスで出るしかないな…

しかしこっちのバスも20分遅れで到着。
駅までもいつもの倍以上の時間がかかり
ホテルにトランクを預けにいく時間もないまま
発表会会場へ向かうことに。

会場は西東京市民会館。
都営新宿線「田無」駅から徒歩15分。
ガラケイの画面は小さくて、地図が読みとれない。

 もう! 絶対スマホに変えてやる!

と思いながら、田無駅でタクシーを拾おうと思ったが
タクシー乗り場は行列が出来ているのに
タクシーがちっともやって来ない。

既に15:40

ダメだ!これ以上、待っていたら遅刻だ!

で、近くのお花屋さんに飛び込み、会場の場所を聞いて
再びトランクをガラガラと引きながら、急ぎ足で向かった。

開演5分前、無事到着。

ふぅ…

髪はボサボサ。
洋服も雨で濡れている…
仕方ないよね。。。
とにかく間に合って良かった。

招待席に案内され、発表会を鑑賞。

長男のバレエ、きれいになったなぁ…と親バカぶりを発揮。
発表会では、この教室の主催者T先生と一緒に踊らせてもらい
なかなか素敵なパ・ドゥ・トゥだった。
子どもさんたちのバレエは、みんな楽しそうに踊っていて
こちらも楽しくなった。

やっぱり笑顔はいいね♪

見応えのあるダンサーもいて、楽しめる発表会だった。

皆さん、お疲れ様でした。

その後、打ち上げと言う名のパーティに参加。
長男が、皆さんにかわいがっていただいていることを
肌でひしひしと感じる時間だった。
本当に有難いことです。
皆さんに心から御礼申し上げます。

夢幻工房にも関心を持って下さる方も多く
中には、夏の野外劇を観劇に来て下さるという方も!

色々な意味で有意義な時間でした。

22:50、私は一足先にホテルへ。

皆さんは二次会に行かれた模様。

私は、ホテルでゆっくり湯船につかり
怒涛の一日を振り返って

 携帯と財布と免許証だけは、忘れないようにしよう!

と改めて誓ったのでした。

次の日は、チェックアウトして有楽町へ。
中学の同級生と2年ぶりに会い、映画を見た。

『大統領の執事の涙』
実在したホワイトハウスの黒人執事の人生をモデルにした映画で
奴隷から大統領執事となり、7人の大統領に仕えた男の
波乱に満ちた軌跡を追った作品。

親子、人種差別の問題がクローズアップされ
親子の価値観に違いによる確執は胸が痛かった…
最後は和解で終わったので、後味は悪くなかった…

きっとこういう後味の良い作品の方が好まれるんだろうね…

その後、お食事をして、ショッピングをして
東京駅付近をちょっぴり観光して…

最後に夕飯を食べて、私は新幹線で長野へ。

最終日は、桜を観にいけば良かったなぁ…と
後で思ったが、これまた後の祭り(笑)

勅使川原さんのダンス、実家への帰省、ダンス発表会
友人とのダラダラふわふわショッピング…
長野では絶対にない時間の使い方をして
東京~千葉の四日間を終えたのでした。

東京~千葉へ②

2014年04月01日 15時14分15秒 | 日記
勅使川原氏のダンス公演終了後、ロビーの片隅に
ずらっと並んだ古本に目が止まった。
更にその横を見ると、募金箱のような箱が置いてある。
どうやらいくらかを箱の中に入れれば
持ちかえって良いらしい。

面白い試みだよね。
不要になった本をホールに寄付してもらい
本による寄付金が入れば、ホール事業や
必要経費に還元出来る…

私も帰路の新幹線の暇つぶしのために
面白そうな本をゲット。
いくら寄付したかは、ヒ・ミ・ツ(笑)

ホールを後にして、妹と一緒に実家へ向かう。

実家は千葉県船橋市。
両国から黄色い電車の総武線で西船橋駅へ。
東葉高速鉄道に乗り換えて「飯山満」駅で下車。
駅から徒歩10分程のところに実家はある。

久しぶりに観た母は、背中が少し曲がり
すっかり白髪になっていた。
自分が年をとった以上に、母の老いが
急速に進行しているのを目の当たりにして
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
せめて一年に一回は帰省しなければ…と。

次の日は、これまた久しぶりに父のお墓参り。
設計事務所を個人経営している弟が車で迎えに来てくれて
母と妹と弟と私の四人でお墓に向かった。
墓地の中は桜の木がたくさん植えられているので
もしや桜が見れる?と思ったが、残念ながら
まだ蕾で開花はしていなかった。

桶に水を汲んで、お墓の回りをお掃除して
手を合わせ、父に近況報告とお詫び。
お彼岸やお盆には来れないけど
一年に一度はお参りに来るね、と伝える。

お墓参りを終え、みんなで「しゃぶ葉」でランチ。
80分食べ放題、ドリンクバー飲み放題なのに安価。
食べざかりのお子さんがいる家族にぴったりかも。

その後、弟に津田沼駅まで送ってもらい
母と妹と一緒にショッピング。

母の日はまだ先だけど、母の日のプレゼントがわりに
気にいったものがあれば買ってあげる約束だった。

母はどうやら春物のコートが欲しいらしい。
津田沼駅周辺には、イオンやイトーヨーカドー
パルコなど、デパートやショッピングセンターが
所狭しと立ち並んでいる。

何軒かお店を回って、ようやく母が気にいったコートを発見。
早速購入して母にプレゼント。
とっても喜んでくれて、ホッ。

夕飯も食べて帰ろうと思っていたのだけど
母は流石に疲れたらしく、お鮨を買って
タクシーで帰宅することに。

次の日は、東京の知人と会ってから
バレエの発表会に行こうと思っていたのだけど
起きたら大雨!
そして思わぬアクシデントが…(③に続く)

東京~千葉へ①

2014年04月01日 13時36分19秒 | 日記
3/28~3/31までの四日間、東京&千葉へ。

初日は、新幹線で東京へ。
ここ3年ほど、上京する時はいつも高速バスを使用。
経費節約!

今回は、長男からバレエの発表会に招かれ
新幹線や宿泊費用も出してくると言うので
甘えさせてもらうことにした。

当初は、この発表会だけ鑑賞するつもりだったが
公演も一段落し、ちょうど時間的に余裕もある時期なので
劇団員に相談して、実家にも帰省させてもらうことにした。

東京駅で妹と合流して、両国のシアターX(カイ)へ。

東京に行くなら、一本ぐらい舞台を観たいなぁ…
と思い、事前にK氏や東京在住の舞台人Mさんに連絡をして
お勧めの舞台を伺ったところ
お二人から

 勅使川原三郎さんのダンス

を薦められた。

勅使川原三郎さんは、コンテポラリーダンス界における第一人者。
映像では観たことがあるものの、これまで生の舞台を観る機会がなかった。

夢幻工房は、ここ数年、特に身体性に重きを置いて舞台を創作中。
お二人から推薦をいただいたのも何かの縁。
芝居好きの私は、どうしても芝居を観たくなりがちだが
夢幻の今後のためにも、今回は勅使川原さんのダンスを観ようと決めた。

開演が20:00と遅い時間のため
劇場の近くでまずは腹ごしらえ。

久しぶりに会った妹と雑談しながらご飯を食べお茶をして
イザ!劇場へ!

シアターXは、何度か足を運んだことがある。
こじんまりとした観易いホールだ。

入場すると、天井から客席に向かってライトが照らされている。

 まぶしいよ~

と妹は嫌がっていたが、目潰し状態の光源のおかげで
舞台上がはっきり見えない。
つまり幕がなくても、舞台セットがわからないのだ。

 なるほど~

と、記憶にメモ♪

早く着いたので、最前列の中央寄りに座ることが出来た。

客入れの音楽が変化し、いよいよ開演。

いきなり現れたダンサーの動きに目を奪われて釘づけになった。

 凄いっ!

身体性が凄過ぎる。
軽くて、キレが良くて、しなやかで…
体幹が優れていることが一目でわかる。
スピーディーとスロー、どちらも全くぶれない。

タイトル「ドドと気違いたち
構成・演出・照明 勅使川原三郎
出演:勅使川原三郎 佐東利穂子 川村美恵 KARASダンサー

強烈なタイトル!

これは、ポーランドの作家ブルーノ・シュルツ氏の
短編を基にして創作した作品らしい。

録音かマイクかわからないが
スピーカーから声が聞こえて来る。

ドドを演じているのが勅使川原氏。
他の登場人物は、母・父・町の人々・女

非常に滑稽で強烈、拡大した表現の面白さがそこにあった。

悲しくて苦しくて切ないけど面白い
そして何より美しい…

何なんだろう、この世界…

照明の使い方は、随所で参考になった。
シンプルだけど、光に命が宿っているように見える明かりだった。
恐らく計算し尽くされている…
例えば、緻密に作られたロボットが人間の命を宿したように見える…
そんな風に私は感じた。

登場人物は、どの役も狂気的なのだが
観ているうちに、狂気的な世界が徐々に
日常に見えて来るのが不思議だった。

劇中、ドドが父に呆れ果ててつぶやく一言「ひどい気違いだ…」

僅か45分の作品だったのもビックリ。
勅使川原さんの運動量を考えれば当たり前なのかもしれないが
もっと観ていたかった。

観劇前に原作を読みたい…と思っていたが時間が取れず
これから探してみようと思っている。

ご推薦くださいましたKさん、Mさん、ありがとうございました。
非常に刺激的で世界観と視野が広がる舞台でした。

参考までに、勅使川原さんのご紹介を…

勅使川原三郎(てしがわらさぶろう)氏は
90年代より国際的に活躍しているダンサー・振付家。
照明・美術・衣装なども自らが手がけ創り出す透徹した美意識に貫かれた作品で
世界のダンス界の最先端を走り続けている。
パリ・オペラ座やオランダのネザーランド・ダンス・シアターなどからも
公演・振付けの依頼がある振付家でもある。
2009年 紫綬褒章受賞

観劇後、妹と共に母の待つ実家へ―(②に続く)