新年のご挨拶を申し上げます
近年は、年間80本前後になってしまいました。私及び家族の病気やチビとのつきあいなど、映画以外のことに費やす時間が増えたためです。
連れ合いと観たのは『大鹿村騒動記』のみ。本作の評価に関しては、彼と少数の友人を除き、多くの人と大バトルを繰り広げ、思い出深い作品となりました。
・日本映画
『東京公園』・・・「見つめる、見返される」の繰り返しは、写真や映画が持つ幽霊性を表す。それらを見ているようでいて、ただ自分のみを見ているのだ。
『一枚のハガキ』・・・立ち上るエロスと絶妙なユーモア。シンプルだが反戦メッセージもしっかりつたわってくる。
『恋の罪』・・・言葉と肉体、表象と意味のズレは、永遠に辿りつけない「城」への旅。
『奇跡』・・・走り、叫ぶ子どもたち。言葉は転がり、周辺を巻き込み、思いがけない巡り合わせ=奇跡を生む。
『冷たい熱帯魚』・・・人間が避けて通れない闇の側面。究極の地獄は不思議と快感に満ちている。
『海炭市叙景』・・・何気なさが心地いい。こんなに等身大な作品は滅多にない。
『八日目の蝉』・・・ヒロインは最悪の犯罪者なのに、いつの間にか思い入れをして、涙々々。
『神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴りやまない』・・・共生思想満載!奇妙な魅力に満ち、クールさがたまらない!
『恋谷橋』・・・町おこしに情熱を傾けるヒロイン。ありきたりではない成功物語。
『アブラクサスの祭』・・・世界を支配する神・アブラクサスは万物の創造主。うつを克服する主人公の僧侶にとって、ロックはまさにアブラクサス!。
・外国映画
『わたしを離さないで』・・・「クローン人間」は、傲慢な「神」となった人間に捧げられる「いけにえ」であり、現代社会に潜む「暴力」のメタファーである。
『悲しみのミルク』・・・ジャガイモを体内に埋め、侵略者に抵抗する女たち。このイモは原産地ペルーの先住民のメタファーでもある。
『白いリボン』・・・忍び寄るナチズムの不気味な影。現代の日本の風潮にも通じる。
『ツリー・オブ・ライフ』・・・この世は試練を受けるためのもの。試練は神との対話をもたらす。
『パレルモ・シューティング』・・・死神に取り憑かれた写真家。一度撮られた写真は、私たちが不在(死ぬ)でも、幽霊となって何度でも回帰(複写)してくるのだ。
『ブルーバレンタイン』・・・どこにでもありそうでアンハッピーな結婚。ラストの悲痛さに共感!
『ブラックスワン』・・・人間にとって完璧なものは「死」のみ。完璧な踊りは「死」を賭したもの。母と自身の欲望を満たすには、母殺しと自死は必然だった。
『光のほうへ』・・・『誰も知らない』のデンマークバージョン?福祉国家でも悲惨な現実があることを知る。
『ビューティフル』・・・余命2か月の父親が子どもたちに教えたのは、「本物の美は表層ではなく、深層にある」ことだった。
『ウィンターズ・ボーン』・・・共同体の掟による「父殺し」の儀式を仕切るのは、命を産み育てる女性たち。淘汰して新陳代謝を図ることにより、サバイバルが可能となる。
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近年は、年間80本前後になってしまいました。私及び家族の病気やチビとのつきあいなど、映画以外のことに費やす時間が増えたためです。
連れ合いと観たのは『大鹿村騒動記』のみ。本作の評価に関しては、彼と少数の友人を除き、多くの人と大バトルを繰り広げ、思い出深い作品となりました。
・日本映画
『東京公園』・・・「見つめる、見返される」の繰り返しは、写真や映画が持つ幽霊性を表す。それらを見ているようでいて、ただ自分のみを見ているのだ。
『一枚のハガキ』・・・立ち上るエロスと絶妙なユーモア。シンプルだが反戦メッセージもしっかりつたわってくる。
『恋の罪』・・・言葉と肉体、表象と意味のズレは、永遠に辿りつけない「城」への旅。
『奇跡』・・・走り、叫ぶ子どもたち。言葉は転がり、周辺を巻き込み、思いがけない巡り合わせ=奇跡を生む。
『冷たい熱帯魚』・・・人間が避けて通れない闇の側面。究極の地獄は不思議と快感に満ちている。
『海炭市叙景』・・・何気なさが心地いい。こんなに等身大な作品は滅多にない。
『八日目の蝉』・・・ヒロインは最悪の犯罪者なのに、いつの間にか思い入れをして、涙々々。
『神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴りやまない』・・・共生思想満載!奇妙な魅力に満ち、クールさがたまらない!
『恋谷橋』・・・町おこしに情熱を傾けるヒロイン。ありきたりではない成功物語。
『アブラクサスの祭』・・・世界を支配する神・アブラクサスは万物の創造主。うつを克服する主人公の僧侶にとって、ロックはまさにアブラクサス!。
・外国映画
『わたしを離さないで』・・・「クローン人間」は、傲慢な「神」となった人間に捧げられる「いけにえ」であり、現代社会に潜む「暴力」のメタファーである。
『悲しみのミルク』・・・ジャガイモを体内に埋め、侵略者に抵抗する女たち。このイモは原産地ペルーの先住民のメタファーでもある。
『白いリボン』・・・忍び寄るナチズムの不気味な影。現代の日本の風潮にも通じる。
『ツリー・オブ・ライフ』・・・この世は試練を受けるためのもの。試練は神との対話をもたらす。
『パレルモ・シューティング』・・・死神に取り憑かれた写真家。一度撮られた写真は、私たちが不在(死ぬ)でも、幽霊となって何度でも回帰(複写)してくるのだ。
『ブルーバレンタイン』・・・どこにでもありそうでアンハッピーな結婚。ラストの悲痛さに共感!
『ブラックスワン』・・・人間にとって完璧なものは「死」のみ。完璧な踊りは「死」を賭したもの。母と自身の欲望を満たすには、母殺しと自死は必然だった。
『光のほうへ』・・・『誰も知らない』のデンマークバージョン?福祉国家でも悲惨な現実があることを知る。
『ビューティフル』・・・余命2か月の父親が子どもたちに教えたのは、「本物の美は表層ではなく、深層にある」ことだった。
『ウィンターズ・ボーン』・・・共同体の掟による「父殺し」の儀式を仕切るのは、命を産み育てる女性たち。淘汰して新陳代謝を図ることにより、サバイバルが可能となる。
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拙ブログにコメント、ありがとうございましたm(__)m
いつもTBだけで失礼しています(汗)
『一枚のハガキ』は僕もベスト15の中に入れ、
特に大竹しのぶさんの演技に対しては、
個人的に主演女優賞を差し上げました(笑)
今年も良い映画に出会えることを願っています。