マダム・クニコの映画解体新書

コピーライターが、現代思想とフェミニズムの視点で分析する、ひと味違う映画評。ネタバレ注意!

2005年映画観賞覚書より その1(★5つで満点)

2005-09-24 | 観賞記録
1.ベルリンフィルと子供達  ★★★★ 可能性と超越への挑戦 2.酔画仙   ★★★★ 狂気の天才のピュアな生き方 3.約三十の嘘  ★★★★ 予想通りの展開と結末に少々失望 4.カンフーハッスル  ★★★★ 父の形而上学の権威の崩壊   5.ターミナル . . . 本文を読む

アイランド /男性論理の転倒

2005-09-02 | 映画分析
(ネタバレ注意!)本作は、西洋形而上学の「肉食・男性論理中心主義」に疑問を投げかけており、単なるSFパニック映画とは一線を画す秀作である。 アイランド 主人公の男性リンカーンと女性ジョーダンは、神ならぬ人間が創造主となった第Ⅱ世代(クローン)のアダムとイブである。人体の代替品として製造されたクローンだが、肉体的にはもちろん、精神的にも限りなく人間に近づかないと商品として機能しないため、知能や . . . 本文を読む