マダム・クニコの映画解体新書

コピーライターが、現代思想とフェミニズムの視点で分析する、ひと味違う映画評。ネタバレ注意!

サンドラの週末/引き裂かれた感覚

2015-06-29 | 映画分析
2014年 ベルギー・フランス・イタリア  ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督 車道、玄関扉、車のドア、窓、フェンス…。 障壁物の多用が、他者との関係性の難しさを表している。 本作は、自己と他者との関わりを徹底的に抉り出し、人はどうあるべきかを考えさせてくれる。 長期の鬱病から復帰した金曜日、「社員の投票で貴女の解雇が決まった」と告げられたサンドラ。 生活のために働き続け . . . 本文を読む