マダム・クニコの映画解体新書

コピーライターが、現代思想とフェミニズムの視点で分析する、ひと味違う映画評。ネタバレ注意!

『悲情城市』& ホウ・シャオシェン監督を囲む座談会

2011-06-28 | 映画について
2011年6月25日、愛知県芸術文化センターにて開催。 goo 映画  99年に在日台湾人の友人の里帰りについて行った台湾北部。本作は未見だったが、ロケ地の基隆と九分を案内してもらった。 帰国後、すぐにビデオで鑑賞。画面が小さいため、海や山、レトロな美しい景色を堪能できなかった。  今回は大画面でじっくりと観たため、改めて風景の素晴らしさを満喫。暴力シーンが多いが、静謐なシーンと対比させ . . . 本文を読む

ブラック・スワン/「死」を賭して舞う

2011-06-20 | 映画分析
 「母と娘」がテーマ。子離れ親離れの出来ない2人。バレエ界で挫折した母の願望は、娘に贈った白鳥の湖のオルゴール人形のように、完璧な踊りを娘が実現して成功すること。そのためなら過干渉も厭わない。  娘の方は母の期待がプレッシャーになり、依存と憎悪の悪循環に苦しみながらも、完璧な踊りをして、母に応えたいと思う。 goo 映画  白鳥の湖のプリマに選ばれた彼女は、大人になりきれないために、白鳥は完璧に踊 . . . 本文を読む

最新鑑賞映画短評6本

2011-06-09 | 映画短評
・「ゲンスブールと女たち」 醜男なのにモテまくりの彼。イジメ、ユダヤ人、戦争などのトラウマを抱え、その反射として類まれな才能を開花させた。苦悩が人を魅力的にする典型。分身の暗躍は、彼の原点を解りやすく表現しているが、饒舌すぎる。無くてもよかった。 ★★★★(★5つで満点) ・ポーランド映画祭その1 「ぜったいにダメ!」 浮気な夫と別れ、娘と自立する妻の恋。恋人の秘密を知って、つり橋上で立ち往生す . . . 本文を読む