マダム・クニコの映画解体新書

コピーライターが、現代思想とフェミニズムの視点で分析する、ひと味違う映画評。ネタバレ注意!

嘆きのピエタ/神の視点

2013-07-03 | 映画分析
2012年 韓国 キム・ギドク監督 (ネタバレナシ) 彼の真っ直ぐな眼差しが私をガツーンと打ちのめした。観終わってからもなかなか立てない。キム・ギドク監督は、訴えたいことを直球で観客に投げ、その反応を注視するのだ。    「金で人を試す悪魔」と呼ばれる借金取り立て屋の主人公。天涯孤独の彼の前に突然、彼を捨てた母と名乗る女が現れる。  一方的に母性愛を注ぐ女。思いがけず家族を得て、幼児帰り . . . 本文を読む