チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

裏: 額面印紙「Pošta Kraljevstva SHS 3 fil」と印刷された新しい郵便為替証書

2012年03月18日 14時49分33秒 | 郵便為替
裏: 額面印紙「Pošta Kraljevstva SHS 3 fil」と印刷された新しい郵便為替証書

郵便為替証書の印刷
右下に印刷場所がZagreb 1919と記載されているため、この郵便為替証書は1919年にクロアチアのザグレブで印刷されたと考えられます。

右の縦の太い線の右側に郵便為替料金が印刷されていますが、これは1918年9月1日~1919年6月30日までの国内郵便為替料金です。
恐らく、この新形式の郵便為替証書の印刷が決定された時には、まだ料金の値上げが決まっていなかったため、旧料金を印刷したと考えられます。
この新郵便為替証書の早期使用は1919年7月7日(ZAGREB 6郵便局)であり、この証書が使用され始めたときには、料金は値上げされて下記のようになっていました:

郵便為替料金
全国統一料金: 国内郵便為替料金
全ての料金は郵便為替の発送者から徴収する。
1. 1919年7月1日~1920年5月15日
25 Kronen以下-----25 vinar
25 Kronenを越えて50 Kronen以下-----50 vinar
50 Kronenを越えて100 Kronen以下-----60 vinar
100 Kronenを越えて100 Kronen毎に-----10 vinarを加算
支払い(払い出し)料金、全ての為替金額に対して-----10 vinar

表: 額面印紙「Pošta Kraljevstva SHS 3 fil」と印刷された新しい郵便為替証書

2012年03月18日 14時48分01秒 | 郵便為替
表: 額面印紙「Pošta Kraljevstva SHS 3 fil」と印刷された新しい郵便為替証書

出典: Nachrichtenblatt der Arbeitsgemeinschaft Jugoslawien und Nachfolgestaaten 97-98/2006, p.1931-1945 (2006)
Prof. Dr.-Ing. Klaus Wieland
SHS 1918 bis 1921: Fiskalische Zusatzfrankaturen auf Postanweisungs-Formularen
SHS 1918年-1921年: 郵便為替証書への収入印紙としての追加貼り付け

2.ザグレブ、ノヴィサド(ナギ ベチュケレク)、スプリト郵政局管内(クロアチア、スラヴォニア、ヴォイヴォディナ、ダルマチア地方)の郵便為替証書への切手の追加貼り付け(証書料金の収入印紙として使用)

1919年中頃に、郵便為替の価格が3 filirに値上げされ、額面印紙「Pošta Kraljevstva SHS 3 fil」と印刷された新しい郵便為替が登場した。
この新郵便為替証書の早期使用は1919年7月7日(ZAGREB 6)、後期使用は1920年9月である。