今年,花園の全国高校ラグビーフットボール大会で優勝した,福岡東高校ラグビー部の、NO8の秋山哲平君が、定期検診に見えました。
哲平君は、小学校のときから、いつも学校のお休みに検診にきてくださっていますが、一本も虫歯がありません。
すばらしい笑顔で記念撮影です。
居合わせた患者さん、スタッフもみな、哲平君の大ファンになってしまいました。
実は、哲平君のお父さんは、3年前、がんでおなくなりになりました。
花園で優勝することは、お父さんとした最後の約束だったのです。
優勝おめでとう!
本当にすばらしいよ、哲平君。
私たちは哲平君に大きな勇気をいただきました。
どんな時だってピンチはチャンスだよね!
毎日新聞の記事より
全国高校ラグビー:東福岡・秋山哲平選手、亡き父に贈る日本一
◇花園に、あなたがいる気がしました。
第89回全国高校ラグビーフットボール大会決勝で7日、桐蔭学園(神奈川)を破り、優勝した東福岡(福岡)。ナンバー8の秋山哲平選手(3年)は07年春、54歳で亡くなった父龍男さんと交わした「花園で日本一に」との約束を胸に5試合にフル出場、優勝の原動力となった。左ひざを負傷、テーピングした足で走り続け、父との約束を果たした。
3年前、秋山選手は同じ花園ラグビー場で悔し涙を流した。中学生日本一を決める全国ジュニアラグビー大会決勝に九州選抜の一員として出場、大阪府選抜に3点差で敗れた。父に見せた最後のプレーになった。大会直後、龍男さんは末期の肝臓がんと判明した。
「テツ、お前が今すべきことはラグビーじゃない。お父さんと一つでも多くの約束をすることだよ」。龍男さんの闘病生活が4カ月目に入った07年4月、親元を離れて寮生活を始めた秋山選手に、谷崎重幸監督(51)はそう言って、帰宅を命じた。病室で昏睡(こんすい)状態に陥る直前の龍男さんの手にお守りを握らせ、秋山選手が「絶対に花園で日本一になるから」と誓った。父は酸素マスクを着けたまま「ありがとう」。これが最後の言葉となった。
昨年11月の県大会決勝で秋山選手は靱帯(じんたい)を部分断裂し、2週間入院したが、全国大会では初戦から登場。7日も「ダンプカー」と呼ばれる力強い突進や激しいタックルを見せた。チームは秋山選手がレギュラーに定着して1年間、公式戦無敗を貫いた。
母悦子さん(54)は「あの時」のお守りを手にスタンドで声援。試合後、応援席から手を伸ばして秋山選手と握手して「テツ、ありがとう。約束果たせたね」と目を潤ませた。
秋山選手は「試合前にお父さんがいるような気がして、スタンドを見渡した。亡くなってから、長かった」。3年前に花園で流した涙は、うれし涙に変わった。【朴鐘珠】