ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

港にて

2014-12-21 00:25:11 | 詩集湾Ⅱ(1993年5月20日)
白い漁船たちが船尾を押し合う港の午後 岸壁と道路の間に低いコンクリートブロックで囲まれたアスファルト舗装の空間 そこは何と呼ばれる場所か知らない 青いプラットホームのような屋根の下に同じく青い木のベンチが並んでいる だれがそこにすわるのか知らない 片側二車線の湾岸道路を走り抜けるたび 肩をよせて時を過ごす恋人たちを探すが そこにはだれもいない   ああ恋人たち 船尾を . . . 本文を読む