ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

佐々木洋一 でんげん 思潮社2023

2023-10-25 11:38:33 | エッセイ
 佐々木洋一は詩人である。『でんげん』は、その最新の詩集である。 〈でんげん〉とは何だろう? 電源だろうか、今の世で、〈でんげん〉と耳にして、まず思い浮かぶのは〈電源〉に違いない。DX(デジタルトランスフォーメーション)を支える電気、その安定供給に欠かせない電源としての原発、と連想が浮かぶ。ここでは、そうではないはずである。しかし、〈電源〉という連想は、この詩集、そして冒頭のタイトル詩に通奏低音の . . . 本文を読む

佐藤厚志 荒地の家族 新潮社2023

2023-10-16 15:11:54 | エッセイ
 このところ、読書の紹介が間が空いていた。精神保健福祉士の資格取得に向けた実習が、事前事後の準備やまとめを含めて、けっこうな時間を使った。読み終えて積んである本を、このあと、順々に紹介していきたいと思う。 ということで、まずは、仙台の書店員の芥川賞作家である。 2017年に新潮新人賞、2020年には第3回仙台短編文学賞大賞、2021年には、三島由紀夫賞候補という経過を経て、2023年の芥川賞受賞と . . . 本文を読む

Dead or Alive

2023-10-08 09:52:32 | 詩誌霧笛137号(2021)以降
逃亡中の指名手配の犯人が目撃される中折れ帽にトレンチコート何の罪を犯したか定かではない拳銃を所持しているかどうかナイフを隠し持っているか人を殺める必要はそもそもあるのかブルースの聞こえそうな港町の岸壁を繫留する漁船の傍らをふらふらと歩いていたとか小さなウィスキーのボトルを手にしていたとかいや不似合いな小さなギターを背負っていたとか足元はスニーカーだったとかいつお迎えが来たっていいんだと小声で口ずさ . . . 本文を読む

リアス・アーク美術館新方舟祭2023 気仙沼自由芸術派 朗読パフォーマンス湾をめぐって 10/1(日)

2023-10-04 11:11:32 | 気仙沼自由芸術派
リアス・アーク美術館新方舟祭2023 気仙沼自由芸術派 朗読パフォーマンス湾をめぐって 10/1(日)撮影:藤野茂康氏藤野氏のご厚意で、写真をたくさん撮っていただきました。 . . . 本文を読む