ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

夕べの酒井俊は、徹底的に自由だった。

2023-11-24 15:28:13 | エッセイ
 気仙沼市南町ヴァンガードで、久しぶりに、酒井俊のライブ。ヴァンガードを守り支え続けた、酒井俊にこだわり続けた故昆野好政氏の7回忌を偲んで、開催された。 アルトサックスの林栄一、ピアノの田中信正とのトリオで「だいだらぼっち 東北への旅・初冬」と題したツアーの一環である。11月22日は古川TOUSA、23日は気仙沼ヴァンガード、24日(金)仙台KABO、25日(土)山形ちゅうしん蔵、26日(日)は、 . . . 本文を読む

詩誌霧笛 第144号 〈編集後記〉

2023-11-18 10:29:37 | 霧笛編集後記
◆7月の朗読会の後、10月21~22日、気仙沼市市民文化祭参加「詩の展覧会・五行歌展示会」を、市民会館中ホールにて開催した。報告は次号にて。◆白幡みゆさんの表紙について、夏谷胡桃さんから「新しい表紙もいいですね。童話のさし絵のようです。」と。夏谷さんは、早池峰山麓の私設図書室「やませみ文庫」を、ご主人と営む。詩人であり、俳人。続けて、霧笛の詩について「皆さんがフツーの生活者であり、子どものような心 . . . 本文を読む

現代思想 5月臨時増刊号 総特集 鷲田清一 青土社

2023-11-18 10:10:19 | 気ままな哲学カフェ
 鷲田清一である。【哲学者永井玲衣氏によるインタビュー、哲学と表現】 冒頭は、永井玲衣氏による鷲田氏へのインタビュー「哲学を汲みとる」。 永井氏は、上智大学で博士課程まで哲学を学ばれ、立教大学の兼任講師を務められているようである。『水中の哲学者たち』(晶文社)をものされている。 インタビューにあたって、永井氏はまず、鷲田氏の言葉に「くりかえし出会い直している」と語る。「人びとと哲学する対話の場をい . . . 本文を読む

東畑開人 ふつうの相談 金剛出版2023

2023-11-10 12:37:58 | エッセイ オープンダイアローグ
 東畑氏の、『聞く技術 聞いてもらう技術』に引き続いて、『ふつうの相談』である。「さまざまな現場で交わされている日常的な相談の風景…、そこには共通して響いている通奏低音のようなものがある。 この響きを本論では「ふつうの相談」と呼びたい。それは心理療法の教科書や専門書には書かれていないけれど、誰もが本当は実践している相談のことだ。日々の臨床に溢れているのに名前を与えられることもなく、そ . . . 本文を読む

東畑開人 聞く技術聞いてもらう技術 ちくま新書2022

2023-11-04 15:54:41 | エッセイ オープンダイアローグ
 本の帯によれば、臨床心理士(公認心理師でもある)東畑開人氏の、はじめての新書らしい。 臨床心理士の著作であるが、タイトルの言葉は「聴く」ではなく「聞く」である。書き間違いではない。 ここが大切なところ。 私の関心領域のなかで、オープンダイアローグや哲学カフェなどと、大きな輪をかたちづくる重要な書物であった、と言っていい。【聴くではなく聞く】 ブックカバーの裏に次のように記される。「「聞く」は声が . . . 本文を読む