ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

霧笛130号〈編集後記〉

2019-08-18 09:03:47 | 霧笛編集後記
◆一三〇号ということで、西城代表に巻頭言をお願いした。牛歩のごとく、という言葉は、霧笛の在り様でありつつ、詩人西城健一にこそふさわしい言葉でもある。 ◆前号で触れたとおり、川戸富之氏は逝去され、休会扱いとしていた遠藤誠司君は退会とする。中田紀子さんは名誉会員ということで。 ◆藤村洋介君は、水上洋甫名義で、六月九日開催の「第四回文学フリマ岩手」に参加された。詩集「雫の光」、「ナキスナ」の二冊と、 . . . 本文を読む

旅人 霧笛130号から

2019-08-17 13:34:12 | 2015年4月以降の詩
 わたしは旅人 生まれ育ち今も住んでいる街へ旅する 半島と湾と島とが交差する 海辺に開けた街   盛り土された区画に 公営住宅コンビニ理髪店ガソリンスタンド酒屋外食店BRTの駅タクシー会社ドラッグストアスーパーマーケット信用金庫葬儀場住居 ようやく建築が並び始めた新しい街を走り 川を渡る新しい橋の先の高台に削り取った新しい道路を走り その先の 島へ 海を渡る工事を終 . . . 本文を読む

時間旅行 霧笛130号から

2019-08-16 22:21:47 | 2015年4月以降の詩
ハイウェイを走る 黄昏時西空に陽は落ちて まるで夜空へ続く滑走路みたいに いつのまにか流星のひとつになったように   フェンダーローヅの音色が 子どもじみた白昼のおしゃべりを 大人の時間に誘い込む   東京ローズの息子がいっとき住んでいたとかいう港の街へ ハーバーライトが微風のなかできらめく街へ すべての思い出を思い出して あなたをもういちど わたしの . . . 本文を読む

坂本龍一と東北ユースオーケストラメンバーによるピアノ五重奏を聴いた

2019-08-09 23:03:54 | エッセイ
 ~ブリリアントカットを施したダイアモンドのような多面体~    8月7日、岩手県陸前高田市で開催された三陸防災復興プロジェクト2019のクロージングセレモニーに行ってきた。  気仙沼高校の同級生の村上弘明が朗読者として出演し、坂本龍一の演奏が聴けるというので、さっそくファックスで申し込み、抽選の結果、当選ということで、出かけてきた。  7月の休みに、お隣の陸前高田にドライブがて . . . 本文を読む

郵便局、簡保の事件について

2019-08-04 12:24:15 | エッセイ
 最近の事件の中で、簡保の不正な契約のことほど、現代を象徴する事件はないと思う。  現代社会の根源的な病巣があからさまになった事件。  一見、最適解を求めてきたつもりが、実は最悪の選択でしかなかったというような逆説的な出来事。  ところで、最近、事件という言葉を、報道において見かけることがとんとなくなった。官庁であったり、市役所や教育委員会、あるいは事件を起こした会社が記者会見等で謝罪の広報 . . . 本文を読む

土方正志 震災編集者 河出書房新社

2019-08-02 21:35:12 | エッセイ
 土方正志氏は、「東北の小さな出版社」荒蝦夷によって立つ、編集者にしてライター。東日本大震災の被災者、経営者であり、生活者、そして実は、震災以前からの自然災害についてのジャーナリストでもあったという。   「二〇〇〇年に東京から宮城県仙台市に拠点を移すまで、取材者として雲仙普賢岳噴火の長崎県島原市に、北海道南西沖地震による津波に呑まれた奥尻島に、阪神・淡路大震災下の兵庫県神戸市に、島 . . . 本文を読む

リアス・アーク美術館で、詩集発売開始

2019-08-01 23:25:48 | Weblog
本日、8月1日より、リアスアーク美術館で、詩集「迷宮」、「湾Ⅲ第2刷」発売開始となりました。取り扱い先は、仙台市「古本あらえみし」、気仙沼市「宮脇書店」、本吉町津谷「昭文堂書店」、また、古本イーストリアス、リアス・アーク美術館、八日町「十人十色ライフサービス」となりました。イーストリアスは、ネットでの販売対応しています。 . . . 本文を読む