ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

奇妙な樹木 霧笛146号掲載

2024-07-14 09:24:18 | 詩誌霧笛137号(2021)以降
ぶら下がっている桑の田のまんなかに不謹慎っぽくぶらぶらと風に吹かれてぶらぶらと愛に塗れてアンダーグラウンドで抵抗して抗議して黒塗りのビートとコーラス鋭角のシェイプのショービズデュワデュワドゥーワップ不謹慎なミュージック大金持ちメリケンドリーム悪態ついてレコード大賞やノーベル賞っぽくなく悪態ついてアカデミー賞っぽくなくデュワデュワドゥーワップ不謹慎なミュージック . . . 本文を読む

霧笛146号編集後記 145号へのお便りからも含む。

2024-07-14 09:09:21 | 霧笛編集後記
〈145号へのお便りから〉 絵本作家の長野ヒデ子さんも震災後、気仙沼に通っていただいたが「理論社の編集者に…今も中川ちひろさんや石津ちひろさん達は気仙沼に通ってるよとお聞きして、えらいなあ‼とびっくりしました。…詩誌40周年もすごいですね。…どの方もすごくまじめでどの作品も深く見つめて清く正しくの感じで、アホの私などついて行けないな~と思ってしまいました」 . . . 本文を読む

田内洵也 アコースティック・ライブ"KESENNUMA PORT"   Special Guest:熊谷育美 江渡大悟

2024-07-06 09:07:45 | Weblog
〈以下、三陸新報6月29日(土)付けに掲載いただいた、田内洵也氏ライブの紹介。〉 田内洵也氏は、生ギターを抱えて弾き語りする、ブルース&カントリーシンガー。俳優・佐藤浩市と共作したとか、鈴木京香と共演したとか、あるいは、桑田佳祐のラジオ番組で紹介されたり、小泉進次郎にラジオでリクエストされたり、などという情報はさておき、氏のHPには、次のように紹介されている。「たった6本の弦と声だけで、日本のみな . . . 本文を読む

自治体学2024.3 vol.37-2 自治体学会誌 追悼大森彌先生

2024-06-27 21:44:48 | エッセイ
 大森彌先生も彼岸に渡られた。 昨年3月刊の『自治体学』vol.36-2の特集は、「追悼西尾勝先生・新藤宗幸先生」であった。冒頭の座談会には、大森彌先生も出席しておられた。 松下圭一、田村明、そして、西尾勝、新藤宗幸… 冒頭、岡崎昌之先生(法政大学名誉教授)も、同じことから書き起こされている。「ちょうど1年前の『自治体学』(36-2号)は、西尾勝先生、新藤宗幸先生の追悼特集号であった . . . 本文を読む

時代遅れのKY あるいは、優れたコピーライターの不在

2024-06-22 11:15:40 | エッセイ
 小池百合子のキャッチフレーズが、東京都大改革3.0とか、「もっと!世界で一番の都市 東京」だとか言っている。 3.0というのは、3期目ということだろうが、これはちょっと前に、コンピュータのソフトのバージョンから来て、よく使われた「なんとか2.0」というネーミングの使い回しであるが、一般的に言葉というのは、ちょっと前に流行ったのが一番ダサいということになっている。新たなバージョンで、またまた大きな . . . 本文を読む

原田勇男さんが、認知症患者の人生を詩に 河北新報2024.6.13にて

2024-06-13 11:51:25 | エッセイ
 今朝の河北新報社会面で、原田勇男さんの詩の取り組みが紹介されていた。 仙台市内の認知症専門病院「杜のホスピタル・あおば」を運営する医療法人が、「認知症は人生の価値を低下させない」という理念の下、「認知症患者の人生を聞き取り、詩にして展示する活動を続けている」という。「詩という芸術になることで本人の尊厳を守る」のだと。 認知症については、本人も、尊厳と希望を持って生き続けることが、充分に可能である . . . 本文を読む

森川すいめい編 オープンダイアローグの可能性をひらく N:ナラティブとケア第15号 遠見書房2024

2024-06-08 13:03:13 | エッセイ オープンダイアローグ
 この年1回刊の雑誌は、これで二冊目。第8号の、野村直樹・斎藤環編『オープンダイアローグの実践』以来である。なぜ、ナラティブについての雑誌がオープンダイアローグについての特集を組むのか。それは似たようなものだからである、と私は大雑把に言ってしまいたい。あんまり大雑把にすぎるけれども、あながち的を外してはいないはずだ。 たとえば、国重浩一氏が、この号所収の「ナラティブ・セラピーとオープンダイアローグ . . . 本文を読む

改定版社会的ひきこもり 斎藤環 PHP新書2020

2024-05-27 11:08:09 | エッセイ オープンダイアローグ
 これは、1998年に発行されたロングセラーの改訂新版である。「ひきこもり」についての基本的な文献というべきだろう。 カバーの惹句を見ると、「精神科医として現場で「ひきこもり」の治療に携わってきた著者」による、「「ひきこもり」を単なる「個人の病理」でなく、個人・家庭・社会という3つのシステムの関わりの障害による「システムの病理」と」捉えて「正しい知識と対処の仕方を解説」した書物、ということになる。 . . . 本文を読む

近田真実子 精神医療の専門性 「治す」とは異なるいくつかの試み 医学書院2024

2024-05-04 16:10:09 | エッセイ オープンダイアローグ
【近田先生と哲学カフェと私】 近田真美子先生は福井看護大学看護学科の教授であるが、実は私にとって、哲学カフェの師である。さらに実は、東北福祉大学通信課程で精神保健福祉士目指して学ぶ現在、精神保健学の師でもある。昨年、今年と対面のスクーリングがあれば、ぜひ、直接ご指導いただきたかったところだが、残念ながら収録済みのオンデマンドのみであったので、他科目との兼ね合いでレポート、試験のみの受講とした。 哲 . . . 本文を読む

ポエトリー・カフェみやぎ 朗読パフォーマンス 湾をめぐって 5月6日(月・祝)

2024-04-29 16:51:29 | 気ままな哲学カフェ
湾から世界へ 世界から湾へ        気ままな哲学カフェ風に出演:朗読ユニット 千田基嗣+千田真紀 (気仙沼自由芸術派)日 時  2024年 5月6日(月)       午後1時30分~3時30分場 所  オフィス   汐      (宮城県詩人会事務局)      仙台市青葉区大町2-4-10タツミビル3F資料・茶菓代  700円担当・進行  . . . 本文を読む

中村祐子 わたしが誰かわからない ヤングケアラーを探す旅 医学書院2023

2024-04-17 11:06:04 | エッセイ オープンダイアローグ
 これも、シリーズケアをひらくの一冊。 中村祐子氏は、1977年東京生まれ、慶応義塾大学文学部卒、テレビマンユニオンに参加とのことで、映画・テレビの脚本、演出を手がけつつ、2020年に集英社から『マザリング 現代の母なる場所』を出版されているようだ。立教大学現代心理学部映像身体学科兼任講師も務められる。 さて、この本は、何の本だろうか?「ヤングケアラー」についての本だろうか。そうではあるだろう。し . . . 本文を読む

青木美希 なぜ日本は原発を止められないのか 文春新書2023

2024-04-16 15:04:18 | エッセイ
 青木美希氏は、ジャーナリスト。朝日新聞の社員であるが、記者からは外されたらしい。 さて、この書物は、原発について、社会、政治、経済から考えようとするとき、必読の教科書といって良いと思う。 帯には、「安全神話に加担した政・官・業・学そして、マスコミの大罪!」と記されている。 わたしが思うに、原発とは経済的な代物であり、でなければ核軍備の代替物である。ここでいう経済とは、本来の「経世済民」の意味の経 . . . 本文を読む

栗原康 超人ナイチンゲール 医学書院2023

2024-04-08 14:03:38 | エッセイ オープンダイアローグ
 シリーズケアをひらくの一冊。 栗原康氏は、早稲田の政治学の大学院博士課程から、東北芸術工科大の非常勤講師とのこと。専門は、アナキズム研究だという。 文体は、軽々しい。パンキッシュである。アナーキーin the UK。 〈はじめに〉で、「近代看護の母」とか「クリミアの天使」と呼ばれ「道徳の教科書みたいなイメージ」で、「世のため、ひとのため、清く、正しく、美しく…そういうのにはヘドが出 . . . 本文を読む

精神看護 2024.3 特集白石正明(編集担当)さんが主観で解説するシリーズ「ケアをひらく」全43冊 医学書院

2024-04-05 15:20:29 | エッセイ オープンダイアローグ
 白石正明氏は、医学書院の名物編集者、「偉大なる編集者」といってしまうと、評価が早すぎるとなってしまうだろうが、私が尊敬する、いつの間にか影響を受けていたというべき編集者であることは間違いない。白石氏が、この3月で定年退職を迎えたらしい。 写真は、同シリーズの他、本棚にあった担当書籍を並べてみた。このほか、斎藤環氏の『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』2021と、森川すいめい氏の『オー . . . 本文を読む

斎藤環・東畑開人 臨床のフリコラージュ-心の支援の現在地 青土社 2023

2024-03-21 11:34:53 | エッセイ オープンダイアローグ
 この本に掲載されている対談は、私がいま、精神保健福祉士を目指して、大学の通信課程で学んでいる、その直接のきっかけとなったものであるといって間違いない。このお二人は、私にとって、現在、五指に入る最も重要な著者である。 タイトルについて、購入してからも実際に読み始めるまで《臨床のブリコラージュ》だと思い込んでいた。《フ》でなくて、濁点のついた《ブ》。クロード・レヴィ=ストロースのいう《bricola . . . 本文を読む