ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

詩人会議3月号特集「東日本大震災12年 東北からの発信」に作品掲載、三陸新報にても紹介

2023-02-08 21:44:09 | おかえりモネinspired
 詩人会議3月号特集「東日本大震災12年 東北からの発信」に、私の作品「封印を解く かのような」が掲載された。宮城県詩人会の会長佐々木洋一氏の紹介で掲載に至ったもの。 佐々木洋一さんは、エッセイ「宮城県南三陸町からの記憶と現在」を掲載されている。 宮城県では佐藤洋子さんの、小熊昭広さんの、また現在唐桑在住の横澤和司さん、陸前高田の松崎みき子の作品も掲載されている。 今朝2月8日付け、三陸新報にて、 . . . 本文を読む

天空の虹彩

2022-04-27 12:09:47 | おかえりモネinspired
現実に幻日というものがあるというならきっと虹もこの世に存在するに違いないそして虹は天空に薄ぼんやりと色彩を映し見上げる者の瞳の中で光彩を放ついつか西の空に沈みかけた太陽の反対側の雨上がりの東の空の虹の向こうに飛んで行きたい青い鳥を追いかけて青い鳥はこの手をすり抜けて対岸の山の向こうに逃げていく幻日を背にして私は青い鳥を追いかける . . . 本文を読む

道化が笑う・道化が泣く2022

2022-04-27 12:03:16 | おかえりモネinspired
お天気雨雲の隙間から明るい日差しぱらぱらと落ちる雨粒道化が笑うひとびとの面前で精一杯バカなことを言うおどけ廻るわざと虚仮るひとびとは道化に踊らされ笑わされて語ることのできない記憶を語ることのできない感情を道化が怒る激しく憤るひとびとは道化に誘われて怒る語ることのできない怒りを露わにする怒っているうちに封印した奥底の記憶が奥底の感情が口をついて出てあたかも雲のように散り霧のように消えるかのように道化 . . . 本文を読む

封印を解く かのような

2022-02-17 22:14:20 | おかえりモネinspired
                            書・茂木絢水閉じ込めておく能面のように表情なく愚鈍な曇天雪さえ散らつく寒さ蒼い海水の壁が押し寄せて押し寄せたまま凝り固まった凝固物上っ面を賑やかな笑いが滑っていったりどこか遠くの悲劇にかんたんに涙したり滞りない日常を暮らすある日彩雲をめがけて虚空を切り裂く白鷺の飛翔が大粒の清浄な雨を降らし降りやんだ蒼空に大きな二重の虹が架橋する蒼い森から豊饒 . . . 本文を読む

故郷 霧笛137号

2022-02-17 11:09:20 | おかえりモネinspired
                      (茂木絢水・書)うなぎを捕ったあの岸辺根魚(ねう)を釣ったあの筏の縁夢は今も巡って忘れられない故郷の入り江父と母はどうしているだろうか向こうの岸で友達は笑っているだろうか向こうの岸で手を振れば振り返してくれそうな向こうの岸で忘れられない故郷の向こうの岸で志を遂げていつの日か渡っていこう山が青々と水が流れる故郷の向こうの岸辺へ父と母が待っている友達が笑って . . . 本文を読む