ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

斎藤環・東畑開人 臨床のフリコラージュ-心の支援の現在地 青土社 2023

2024-03-21 11:34:53 | エッセイ オープンダイアローグ
 この本に掲載されている対談は、私がいま、精神保健福祉士を目指して、大学の通信課程で学んでいる、その直接のきっかけとなったものであるといって間違いない。このお二人は、私にとって、現在、五指に入る最も重要な著者である。 タイトルについて、購入してからも実際に読み始めるまで《臨床のブリコラージュ》だと思い込んでいた。《フ》でなくて、濁点のついた《ブ》。クロード・レヴィ=ストロースのいう《bricola . . . 本文を読む

霧笛145号 創刊40年記念号 〈144号へのお便りから〉

2024-03-10 15:29:18 | 霧笛編集後記
 宮城県詩人会の色川幸子さんから「千田さんのDead or Alive、霧笛も聞こえてきそうな港町に犯人らしき人物と、俺には関係ないことだ!どっちだっていい!という人物が映画のようにくっきりと見えてきて、この人物の次の〝日〟をも読みたいと思いました。/「祭礼」及川良子さん…きょうはよき日!なんでもない日よ続け!きりりとした詩に心、動きました。/千田遊人さんのみずみずしい感性はうらやま . . . 本文を読む

霧笛第145号 創刊40年記念号 〈編集後記〉 霧笛の四〇年、私の四〇年

2024-03-10 15:13:45 | 霧笛編集後記
◆創刊四〇年である。 いつのまにか、時が経ている。 私が、二十歳代のときは、未来に明確な希望があった。世界中のすべてのひとが、総体として少なくとも今よりは幸せな生活を送ることができる未来があると信じていた。自分自身の未来も、同様に信じられたと思う。 いや、私はすでに挫折していた。都落ちした人間であった。しかし、故郷の小さな町で新規まき直し、希望をサイズダウンしながら生き直して行けるはずと思った。世 . . . 本文を読む

子どものコスパとタイパ

2024-03-03 10:38:33 | 詩誌霧笛137号(2021)以降
子どもはコスパとタイパが悪いから生まないのが賢明出産だって女の苦行どんな子どもが産まれるか子ガチャ危険な賭こんなディールはだれもしないカネはかかるし時間は取られるし夜は眠られず昼は走り回らされ受験受験と追い立てられ仕送り続けて育てたあげくに仕事もせずスネかじりこんなディールはだれもしないコスパタイパアッパッパ結婚だってメンドくさい妊娠なんてもってのほか性交だって省略可汗かくし粘液まみれなんか匂うし . . . 本文を読む