538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

闇の子供たち

2008-09-20 01:37:23 | 邦画
いやはやすさまじく暗澹たる気持ちにさせる映画である。
原作は梁石日。
実際にタイのアンダーグラウンドで行われている幼児売買春、臓器売買の現実を綿密な取材でえぐり出したものを
「どついたるねん」の阪本順治が手堅く2時間15分にまとめたもの。

結構お客さんが入ってるのね・・・
重たく暗い内容なのに

舞台はタイ
途上国の常で発展の犠牲になるのは子供たち
映画はフィクションですから、出演してるタイの子供たちもみんな演技なわけでして
しかし現実タイの裏面では堂々と幼児売買春が行われ
多数の日本人が関与してるだろうし

臓器移植の問題も日本人にとっては身近なことだし

そんな虚実皮膜の間を映画というメデイアを十分に活用した作品に仕上げた監督の手腕は感嘆に価する。

映画はこの二つのテーマを並列てきに扱いながら進んでいく
そんな中、宮崎あおいのNGO活動家の
物言いに真摯な率直さを認めつつも
どこかに抵抗をかんじるんですよね

小を生かして大を捨てるのか
一途な思いは十分に理解できるんですがね

しかし、彼女の思い強さ
やがてそれが実を結んだときに
小も大も生かせるようになるのか・・・という希望の光も見えたりするような
終わらせ方でしたが

商業映画であるのだから
それなりに見せ場を作らねばならない
それがラストの銃撃戦なんだろうけど
そこからあかさられる
どんでんがえしが見事だった

なんか意味がよくつかめないインサート映像の意味もあかされるし
映像のもつ特性を生かしてましたね・・・
小説ではどうなんでしょうか
原作を読まねばいけないかも・・・

しかし、人間なんらかの影を背負って生きてるのね
ものすごく救いのない映画なのですが
ラストの水遊びする子供達の姿が、ある意味救いになってるのかも・・・




最新の画像もっと見る

コメントを投稿