538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

血を吸う薔薇

2008-12-07 23:26:36 | 邦画
岸田森の代表役として夙に有名な作品になってるようですね。
岸田さんはどんな役を演じられても代表作としてしまう役者さんでしたので、本当に惜しい方を早く亡くしてしまった気がする。

何が代表かと言うと
日本で吸血鬼ドラキュラを演じられる唯一の役者さんになってしまうのかな。

血を吸うシリーズ三部作なのですが岸田さんが出演されてるのは後半2作のみなのですけどね
この3作目が一番面白いんですよね

黒沢年男もある面でおさえた演技そてるし、田中邦衛が脇を固めてるのが強みかなぁ。

彼が吸血鬼の伝説を語るんですが
通常のドラキュラだと永遠の命っていうのが保障されてるんですがドラキュラ伯爵には
しかし、この吸血鬼は難破外国人の怨念が吸血鬼化してるので
生きながらえていくには他人の肉体への憑依が必要になってくる
ニッポン的ドラキュラ新解釈なんですねぇ

だから夜じゃなくても昼でも人前に出られる?
吸血鬼の住む学長宅の夜景と不気味な夜空は書き割りでしたねぇ
この頃のスタジオ製作ではよく見かける映像処理でしたが
イマじゃCGとかになるのかな

でそのCGも無い時代に
ドラキュラの死骸が朽ち果てていく様を特殊効果で描いてるのが当時の最新の特撮技術だったのでしょうか

ラスト岸田吸血鬼の手が夫人の手に重なる
ここがこの映画最大のメッセージ
吸血鬼の愛の証をきちんとメッセージとして表現してるのがよかった。

しかしおどろおどろしくなく、ちっとも怖くない映画でした。