538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

十七人の忍者

2008-12-05 23:56:04 | 邦画
いわゆる東映集団時代劇のはしりの映画。
この映画のアトで公開されたのが「十三人の刺客」
どちらも池上金男脚本。この人時代劇のホンもいけるけど、
日活の無頼シリーズの脚本も書いていたりするんですよね。
ストーリーテリングの非常に上手な方。

本作も集団忍者に挑む知能・技能に長けた根来忍者の生き残りに近衛十四郎。
伊賀忍者の頭領に大友柳太郎
この二人の駆け引きのサスペンスと緊張感がモノクロシネマスコープ画面にみなぎってかなりの秀作になってる。

集団時代劇は、東映がチャンバラ時代劇に終焉がきて、ギャング映画に活路を求めて・・・ヤクザ映画の金鉱を掘り当てるまでの鉱脈探しの中でみつけた
砂金みたいな映画でしたが
ある意味これで息をつないでいたような・・・

クレジットは里見浩太朗さんが1枚看板になってましたねぇ
伊賀の忍者集団の一人で、
家光を将軍職い就かせるタメに、忠長の駿河のお城に忍び込むという

この人が後年、忠長卿の忘れ形見松平長七郎を代表作としてしまうとは
この時には知るよしもなしですな

リアリズムを重視するためでしょうか、殺陣というかチャンバラを極力廃し
忍者の技と、敵対敵の駆け引きを重視させた脚本がひかりますね。

もうすこし残酷さを出してもよかったような気がしますが
近衛、大友の時代がかった芝居による心理戦にホンの主体がいってるので
ある意味そこが成功の要因かとおもえましたが

不思議なのは白黒映画でも色が見えてくるんですねぇ脳内で・・・