マウイ島の大火事から、もう1年なのですね。朝刊を眺めながらまだラハイナの復興がほとんど進んでいない事実、そしてあの日からもう1年が過ぎたのか…という2つの想いに、おののいております。
あの日のことは2回に分けてブログでも書いていますが、あの時にはまだ事の重要さがわかっていなかったような気がします。TVのスクリーンにて火事の様子を見ていた時、私は火事の規模がよくわかっていませんでした。あの広いラハイナの歴史地区が丸々燃えていたことを、理解していなかったのですよね。
具体例を挙げると、ハワイ州観光局のラハイナ歴史ガイドを書いた時、ラハイナの町の両側にある2つのお寺を取材しました。紹介コースは端から端まで歩いて3キロ。カアナパリ寄りには大きな大仏を境内に擁するラハイナ浄土院があり、空港寄りには親鸞聖人像が本堂前に建つラハイナ本願寺があります。
どちらも歴史深く、それはそれは立派な大きなお寺で…。私は愚かにも「町のどちら側が燃えてしまったのか」と考えていたぐらいで、まさかその両方が丸焼けになるような規模の火事だったとは、あの時、夢にも考えていなかったのです。
…現状、マウイ島の観光業は再開しているものの、焼け落ちた地区は今なお元住民と関係者以外は立ち入り禁止。私は立ち入ることもできないわけですが、もし入れたとしても焼けおちた旧市街を目にする勇気がないです。今後、復興作業に関わっていく人たちは素晴らしい仕事をしてくれるに違いありませんが、あの地域で作業をすることが、精神的にどれほどきついか。名クムフラ、フランク・ヒューエットさんでも、「I was overwhelmed…圧倒された」とSNSで語っていましたからね。
…あの火事で亡くなった102人の方々の冥福を祈るとともに、ラハイナ復興が順調になされることを祈ってやみません。Maui Strong! マウイ島は不滅です。