森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

秀作「ハウマナ」鑑賞会

2013年10月21日 | ハワイアナ


毎年10月、ホノルルではハワイ国際映画祭が開催され、ハワイの映画ファンにはたまらなく嬉しいシーズンとなります。そこで私も、今年のフィナーレを飾る映画「ハウマナ」を、昨日、ハワイシアターで観てきました!

ハウマナとはハワイ語で、弟子、生徒を意味します。この映画は男性フラダンサーをテーマにしたもので、ワイキキでよくある観光チックなポリネシアンショーを担当していたハワイアンシンガーが、かつて世話になったクムフラ(フラの師)に後を託され、急遽若いダンサー達を率いることに。権威あるフラの祭典、ロイヤル・フラ・フェスティバルを目指して奮闘するという物語です。物語中では、伝統的なフラの世界から離れパッとしないエンターテナーとして酒におぼれていた彼自身の成長と、ハウマナ達との絆、頑張りを描いた秀作で、古典フラもたっぷりフィーチャーされていました。

正直、最初は真面目な、スポ根ならぬフラのド根性ものの映画なのかと思ったらそうではなく。「ハウマナ」はユーモアもたっぷりな、一級の娯楽映画に仕上がっていました。もちろん、主役をはじめ各ダンサーの葛藤(フラを踊ることを親に反対されたり、など)などドラマ的な要素もたっぷりなのですが、爆笑が巻き起こった場面もあちこちあり、我が家の高校生2人もずいぶん楽しかったようです。連れて行ってよかった!

監督はハワイ出身のケオさんなのですが、なんと彼は、私の敬愛するロバート・カジメロのフラ・ハラウ(学校)所属のダンサーなのです!(フラの世界的競技会、メリーモナークでも出場しています)。 NY在住の彼はさらに俳優として映画・TV・ステージで活躍するマルチな方。ロンドンで上演されたミュージカル「王様と私」でも主演したそうですから、もうその名声は国際的なんですネ。



そんなわけで、作品にはたくさんのフラ・ダンサーが出演していたのはもちろん(ロバートさんのダンサーがそこかしこに出ていました)、ロバートさんをはじめ多くのクムフラが、作曲や振り付け、文化アドバイザーとして関わっていたそうです。そんなユニークな作品の、昨日はハワイで初めての上映日だったため、ハワイシアターにはたくさんのクムフラが駆けつけていました(会場は超満員でした)。もちろん、ロバートさんも! 手にたくさんのレイを持ち、嬉しそうに友人達にレイを配っていらっしゃいました。愛弟子が映画監督になってフラ関連の映画を作り、そのハワイ初公開の日なんですもの。ロバートさんも誇らしい気持ちでいっぱいだったことでしょう。

この「ハウマナ」、5月にLAで開催された映画祭ではすでにいくつかの賞を獲得しているそう。これから世界中の映画祭を回る気配ですが、日本でも来年、上映の予定があるとか…。フラ愛好会に限らず、ハワイ好きは必見ですよ~。私ももう一度観たいです!
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