【死ぬまでに観れるか?】第208回は、『トラブル・カレッジ/大学をつくろう!』(2006)
※鑑賞済みです。
原題は、『Accepted』。
『許可』ですね。
放送題は、 『ようこそ☆おちこぼれカレッジ』。
時間:93分
製作国:アメリカ
スタッフ。
製作/トム・シャドヤック、マイケル・ボスティック
監督/スティーヴ・ピンク
原案/マーク・ペレズ
脚本/アダム・クーパー、ビル・カレッジ、マーク・ペレズ
撮影/マシュー・F・レオネッティ
音楽/デイヴィッド・ショーマー
出演。
出演。
ジャスティン・ロング (バートルビー)
ジョナ・ヒル
ブレイク・ライヴリー
アダムハーシュマン
コロンバス・ショート
マリア・セイヤー
ルイス・ブラック
マーク・ダーウィン
アン・キューザック
ハンナ・マークス
物語。
大学入試にことごとく落ちてしまった青年バートルビー。
親の手前なかなか打ち明けられず、思いあまった彼は仲間の助けを借りて、架空の大学をでっち上げる。
その名もサウス・ハーモン工科大学、略して「S.H.I.T.」。
ホームページを立ち上げ、元精神病院の空きビルを改装して即席の校舎を作り上げるバートルビーたち。
ところが「ワンクリックで入学可能」なホームページを通じて、全米中の落ちこぼれが、「S.H.I.T.」に殺到!
バートルビーは慌てて彼らを追い返そうとするが、そこに集まったのは自分と同じ“拒絶”された若者たちだと気づき・・・。
ネットによると・・・。
『ギャラクシー・クエスト』(1999)や『ドッジボール』(2004)でオタク観客の共感を集め、先頃『ダイ・ハード4.0』(2007)の相棒役にも抜擢された若手俳優、ジャスティン・ロングの単独主演作。
日本ではまだソフト化されておらず、今のところ『エンタミレル』で観ることができる。
これがなかなかの秀作! 久々によくできた青春コメディを観た気がした。
テーマがとても明確だし、ストーリーの着想も面白い。
まとめ方は真面目だけど、設定はかの『アニマル・ハウス』(1978)の破天荒さを思い出させて懐かしかった。
尺も93分とコンパクト。
何より「落ちこぼれが自分を受け入れてくれる場所を見つける」という物語に、シンプルに泣いた。
一度でも社会と相容れない自分を感じたり、自分の居場所について悩んだことのある人なら、必ず胸に響くはず。
アメリカの大学事情や、日本とも共通する大学教育への疑問も、主人公の視点から素直に切り取られていて面白かった。
およそ主役にはなり得ないようなオタク青年ジャスティン・ロングの個性を、主役として活かした直球青春映画としても記念碑的。
地味に見えてもちゃんと映画を引っ張れるし、やっぱりいい役者だなぁと思った。
MacのCMにも出たりして、アメリカでは着実に人気者への道を歩んでいる。
音楽もいい。
ニセ大学に大量の落ちこぼれ生徒たちがなだれ込んでくるシーンでは、『エリナー・リグビー』のハードロック風カバーが流れて笑わせてくれる。
そして、主人公がパーティで無理やり舞台に上げられて1曲披露させられる、というお決まりのシーンでは、ラモーンズの「Blitzkrieg Bop」を熱唱!
この映画の原題“Accepted”とは、学校の合格通知に押される「入学許可」のスタンプ。「受諾する/認可する」といった意味合いなので、なんとなく高飛車な物言いでヤな感じだが、74年前に作られた1本の映画ではその言葉が全く違うニュアンスで使われた。トッド・ブラウニング監督の名作『フリークス』(1933)である。サーカス団のフリークスたちが彼らのコミュニティに新参者を招き入れるとき、テーブルを囲んで「We accept you, one of us!」と歌うのだ。そこに描かれたはぐれ者同士の連帯意識は、強烈な孤独と反社会性に裏打ちされていた。そして約40年後、ラモーンズが「Gabba Gabba We Accept you, We Accept you, One of Us!」と歌い、ライブハウスに集った行き場のないパンクキッズを熱狂させた。本作でも落ちこぼれ学生たちの前でラモーンズが歌われるのはそういうことだ(さすがにあまりの明白さを避けるため「Blitzkrieg Bop」を選曲するわけだが)。三者の“Accept”に込められた意味は同じである。こんな屁理屈をこねるのも、単なる生ぬるいコメディだと思って見逃してほしくないからだ。
とのこと。
見たいよ!
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Amazonプライムに出ました。
鑑賞しました。