先日、Oさんの誕生日で、食事とカラオケでお祝いをしました。
先月で83歳になりました。
今も現役で仕事をしていて、10歳以上は若く見えます。
わたしが所属していたダイビングクラブの
代表のOさんとのお付き合いは、
かれこれ40年ちょっとになります。
Oさんは若いときから、家庭サービスよりも、
クラブの運営に力を注いでいました。
年末年始やゴールデンウィークのほとんどは海に出かけたり、
普段の休日もクラブ運営や、ダイビング雑誌の連載や編集などで、
家にいることは少なかったと思います。
それを奥様は文句を言うこともなく
(本当のところは分かりませんが・・・)
Oさんとの生活をおおらかに過ごしていました。
5年ほど前にその奥様がパーキンソン病になりました。
はじめのうちは、軽い手足の震えだけでしたが、
やがて歩行が困難になりました。
今年に入ってベッドから落ちて、左肩を骨折して入院しました。
奥様の発病と共に家事はOさんの分担になりましたが、
もともと家事が得意なOさんでしたから、
家事の負担は大きくはありませんでした。
でも、退院してからの奥様はベッドで横になる毎日で、
介護は大きな負担になっています。
83歳の男性が、82歳の女性(若干太目)を介護するのは、
いくらマメなOさんでも大変なことだと思います。
「もう少し、息子さんやお嬢さんが、介護の手助けにならないでしょうか」
「ショートステイをもっと利用したらどうでしょうか」
と、Oさんに言ってみましたが、
はっきりとした返事はありませんでした。
家族の介護を少し手放して、
介護する人が自分の生活を保持できるようにするのは、
決して人の道に外れることではありません。
もちろん、Oさんもそのことは充分に分かっていると思います。
でも、道理や理屈だけでは、
いろいろなことが進んでいかないのですね。
わたしは認知症の父の介護をしていましたが、
父がトイレができなくなったら、
グループホームへ入所してもらおうと思っていました。
それはまだまだ先のことだと思っていたら、
どんどん状態が進み、あっという間におむつになり、
施設の準備も、心の準備も、何もできていませんでした。
毎日が苦しくて、辛くて、叫びたかった・・・、
もう少し余裕のある介護ができなかったのか・・・、
今、少し思います。
日々介護が大変になっていくOさん。
頑張り過ぎないでください、って願っています。