五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

五高の校章について

2011-05-16 04:23:13 | 五高の歴史
五高に関する知識のまとめで今日は徽章について確認する

第五高等学校校章
明治19年に設立された第五高等学校(当時は第五高等中学校)は常に先輩格である第一高等学校を管理運営面はもちろん生徒の服装,校章にいたるまで手本,参考にして来た。
特に初代校長に一高の校長であった野村彦四郎を迎えたことで一高との関係を一層深いものにした。

校章においては橄欖と柏の葉,各3葉を交差し中央の丸枠に五高の文字を配したもので.これは一高と同じデザインである。オリーブはミネルバの神の象徴で知を表し,柏はマルスの神,で勇を表す。生徒が文武両道に通ずることを願ってデザインされている。
この由来について大正3年12月4日付けで一高に照会したその回答文書が残っている。 

本月4日付ヲ以テ生徒帽章ノ儀ニ付、御照会之趣了承,右ハ当校ニ於テモ柏葉及橄欖葉ノ帽章ヲ相用ヒ候弛而シテ右両葉ヲ採択セシ意味ハ別紙之通リニ候間了知相成度此段
御回答候也
                    大正3年12月14日    
第一高等学校庶務掛
(別紙)
橄欖ハ「ミネーヴァ」 ノ神のノ象徴ニシテ智(文)ヲアラワシ柏ハ「マルス」ノ神ノ象徴ニシテ勇(武)ヲアラワスモノ要スルニ文武ヲ象シタルモノ

両校とも文武両道の精神を念頭に入れて校章が制定されている。明治27年9月11日付けで「今般本校の帽章および釦を改正する」とあり、これは高等学校令により第五高等中学校から第五高等学校へ改称されたことに伴うもので,その後昭和25年の閉校に至るまで変更は無かった。(東 孝治)




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