藻blog.

水曜どうでしょうとお買い物の依存症。

縄文杉まで行ってきたよ。

2015年03月04日 | 山登りはじめました
前回からの続きです

屋久島2日目。いよいよ縄文杉へ向かう日です。

朝4時半起床。部屋のカーテンを開けると外はまだ真っ暗だけど雨は降っていないようだ。
昨晩、宿の人にお願いして作ってもらってた朝・昼2食分の弁当を持ってきたら
着替えなどをしつつ朝の方の弁当を8割ほど食べて宿を出発。

登山口に行くための登山バス乗り場がある屋久杉自然館駐車場に到着すると
思っていた以上の人がバスの順番待ちをしていてバスに乗れるのか不安になる。



で、その不安は的中し、第一便のバスにはギリギリ人数オーバーで乗る事ができず
次のバスまで20分待ちをするハメに。

そして次のバスに乗って約40分かけて到着したのが
縄文杉ルートの入り口となる荒川登山口。



ここで完璧にトレッキング用の装備に整えて、念のためにトイレも済ませたら
いよいよ縄文杉まで往復約10時間&20kmのトレッキングがスタート。



朝6時30分。まだ薄暗い中を歩き出します。
この荒川登山道の場合、縄文杉までのルートの8割は森林鉄道のトロッコ道を歩く事になります。



スタートしてしばらく行くとトンネルが出てきたり



橋の上から屋久島の森や川を見て楽しんだり



手すりも無い橋を渡ったりして楽しいのですが
30分も歩いていると同じような景色の繰り返しばかりなので最初の感動もすっかり薄れてしまい
ただただ歩き続ける刑を受けてるような気持ちになってきました。



気がつけば休憩場所では作業的に何枚か風景写真を撮ったりするものの
移動中は何を撮っても同じような景色ばかりなのでカメラを出すのも面倒になってしまい
感動もへったくれもない状態まで落ちぶれていました。



スタートから約2時間程でようやく屋久島のパンフレットでも紹介されている「三代杉」に到着。

ただ、ネットで見ていた時には三代杉の成り立ちとか結構ワクワクして読んでたはずなのに
ここに来るまでに完全にやさぐれちゃってて杉の木への興味がほぼ消滅。
一応、証拠写真程度は撮ったものの立ち止まると次に動き出すのが辛くなりそうだったから
ほぼスルー状態で先に進みました。



そしてまた同じような森の中のトロッコ道という景色の中をさらに1時間歩き続けたところで
トロッコ道の終点に到着。(まだ全然ゴールじゃない)



ここから先は縄文杉に行って帰ってくるまでの4時間近く常設トイレが無い状況になるので
ちょっと長めの休憩を取りつつ、搾り出すようにトイレを完璧に済ませておきます。

で、いよいよここからはアップダウンのある大株登山道を進んでいきます。



スタート直後はハシゴ状の木の階段が続きますが



すぐに岩と土だけの道になります。



時にはこんな巨大な木の間を通ったりもするので
景色のほとんど変わらないトロッコ道に比べると楽しさは格段にアップしてきて
ようやく今回のトレッキングが楽しくなってきました。



登山道に入ってから20分ほどでウィルソン株に到着。

このウィルソン株は人が数人入ることが出来る空洞が空いており
縄文杉を見に来る人はこの切り株の中に入ることも楽しみの一つだったりします。
もちろん自分もこの切り株の中に入ってみたいと楽しみにしていたのですが
僕達が到着した時には写真のように切り株の中に入るための行列がズラッと出来ていたので
今入るのは諦めて帰りに立ち寄るという事にして先に進みました。



ウィルソン株から先のルートではアップダウンが激しいところは木道がしっかり整備されていて
トレッキングというよりは、まるで巨大なアスレチック施設にいるかのような道が続きます。

ただ、この木の階段ってのが結構なクセ者で
自分の歩幅で歩けないうえに踏んだ時の衝撃が土よりも強く足に戻ってくるので
一軒楽そうに見えて実はじわじわと確実に体力を削り取っていきます。



スタートから約4時間(大株登山道に入って約1時間)で世界遺産地域の看板が出てきました。

・・・って、今までの部分は世界遺産じゃなかったの!?
てっきり屋久島=世界遺産だと思っていたから 
空港に到着した瞬間からすでに世界遺産に居ると思ってましたよ。これには正直ビックリ。

いよいよ本当の世界遺産地域に入って歩き続けること30分。



疲労で意識が朦朧とした虚無の世界に飛びそうになりつつも最後の斜面を登りきると


最終目的の『縄文杉』登場

おぉー、これが噂の縄文杉かぁ~、やっぱスゲーなぁ超感動だよ!!

・・・って、言えればいいけど
ネットの情報で知ってはいたけど、縄文杉を守るために展望デッキが設置されており
そこから遠くにある縄文杉を眺めるだけなので縄文杉の根元に近づいて見上げるようなことは出来ず
巨木や老木ならではの自然の圧倒的な迫力というのは全く無くて正直ガッカリ。

縄文杉を見て感極まって泣く人もいるらしいけど
僕的には「とりあえずこれで縄文杉も見れて良かった」っていうだけの非常に薄っぺらい感想。


ひきで見ると森のコテージでちょっと太い木を眺めている程度にしか見えない。

でもまぁ、ゴールデンウィークや夏休みシーズンなどは
1日に1000人以上が縄文杉を見にやってくるらしく
デッキに上がるだけでも30分待ちのあげく、立ち止まってじっくり見るなんてほぼ出来なくて
移動しながら写真を数枚撮るので精いっぱいらしいので
今回みたいにマッタリと縄文杉を飽きるまで眺めることが出来たのは良かったのかもしれないですね。

そんな感じで一通り縄文杉を堪能したら来た道を黙々と登山口まで戻ることになります。

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帰り道は行きと全く一緒の道を戻るだけなので特にイベントらしいイベントも無いのですが
行きに人が行列を作っていてスルーしたウィルソン株に立ち寄りました。



到着すると僕達以外は誰もいませんでした。読み通りです。
荷物を降ろしたらさっそくウィルソン株の空洞の中に入ってみます。



空洞の中は小さな祠が置かれており、湧き水も出ていてとても神秘的な空間が広がってました。

この空間はパワースポットとしても人気だそうで
空洞の上に空いている穴を決まった場所から見上げるとハート型に見える為
特に恋愛に効くパワースポットだそうです。

ということで、僕もそのハートに見える場所からこの日一番一生懸命に撮影。


多少いびつながらも確かにハート型に見えました。

この穴はハート型に空いているんじゃなくて
色々な木の出っ張りや朽ち落ちた場所などが組み合わさって偶然ハート型に見えているだけなので
何年後かにはこのハートも見れなくなっちゃうかもしれないので見れて良かったです。

ちなみに、このハート型の画像を待ち受けにすると、より恋愛効果が高いっていうから
さっそくスマホのホーム画面に設定したけど俺に効果は出るのでしょうか?

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ウィルソン株を見終わったら特に何の見所も残っていないので
あとは黙々と約8kmのトロッコ道を3時間かけて歩いて戻るだけです。


正直、足は一歩ごとに痛みが走るし、帰りのトロッコ道はかなり辛かったです。

で、日も沈み始めた夕方の4時に荒川登山口に到着。



とりあえず怪我も無く、雨にも降られず、無事に縄文杉を見て帰って来れました。

まぁ、今回は縄文杉を見れたことよりも
10時間のトレッキングをやり遂げたことの方がよっぽど嬉しかったです。
今後はもう少し体力をつけて体重もしっかり標準体重まで減らしてトレッキングできるように
運動をしっかりとやって体作りをしておきたいですね。

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今回、屋久島に行ったことで
僕の山登りの愛読書「山登りはじめました」しりーずの副題である
「めざせ!富士山編」と「いくぞ!屋久島編」の両方の場所へ行ったことになり
個人的にそれが結構嬉しかったりします。(屋久島は縄文杉までしか行ってないけど・・・)

っていうか、今見たら「山登りはじめました」のAmazonの評価のところで
自分の間違えなのに星1つとか付けてる人がいて、ちょっと(#゜Д゜) プンスコ!

この本ぜったい良い本だからみんな買ってぜひ見てね!

この本の本当の評価はこっちにあるよ!

香川・徳島 おまけのおまけ。

2014年11月02日 | 山登りはじめました
今年の夏、富士山に登ったけど、富士山といえば日本一高い山。

日本一高い山があるならば、日本一低い山もあるわけで
その日本一低い山がどこにあるかと調べてみると
日本一低い山と名乗っている場所が実は日本中に何箇所もあるという事実にビックリ。

日本一低い山として有名なのは大阪にある天保山(標高 4.53m)。
国土地理院の地図に記載されていて、GoogleのCMにも日本一低い山として出てきたけど
現在では東日本大震災の地盤沈下と津波によって低くなった宮城県の日和山が
国土地理院の調査で2014年に天保山を下回って日本一低い山(標高 3m)に認定されたらしい。

ただ、天保山も日和山も歴史を辿っていくと人工的に作られた築山ということで
それじゃぁ自然に形成された山の中で一番低い標高の山はどれかというと
徳島県にある「弁天山」が地図に記載されてる中で一番低い山という話らしい。

ということで、今年日本一高い山に登ったついでに日本一低い山にも行ってみました。



田畑地帯の広がっている真ん中に弁天山がドーン。(標高 6.1m)



山の横を歩いていたおばちゃんと比べてもらえれば高さが分りやすいかもしれないけど
山って言うか丘?チョット土が盛り上がっている程度の場所じゃん。
うちの近所にもこんな場所いくらでもあるよ。

とりあえず、入り口の鳥居をくぐって1分かからずに山頂到着。



山頂からの見晴らしは周りの木が高くて全然ダメでしたが
とりあえず、国土地理院認定の日本一低い山(自然の山)に登頂成功です。

登頂記念に記帳できるノートがあったので登頂記録を書いてきました。
福山雅治も来たことがあるらしくて記帳ノートの入ってる箱のところに
福山さんの記帳をコピーしたものが貼ってありました。

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そして、まだまだ終わらない日本一低い山戦争。

先ほど登った徳島県の弁天山に負けてなるものかと
2005年に徳島県の隣の香川県にも我こそは日本一低い山と名乗る場所が出てきたので
そちらも登頂してきましたよ。



山の名前は「御山(みやま)」。

東かがわ市にある白鳥神社境内に広がる松林の中にその山はあります。

山頂までの看板が結構でているのですが、
これがまたある意味山頂にたどり着くのが難しい山でした。


自称、日本一低い山山頂付近の景色がこれ(↑)山頂も写っていますけど分りますか?
フィッシュアイレンズで撮っているので地平線が曲線を描いているけど
実際に肉眼で見るとまっ平らの場所なので山頂の特定が非常に難しいです。
一時はルートを間違って遭難するんじゃないかと思いましたよ。


5合目くらいから撮影した山頂。さ、山頂?

一応、山頂とされる場所には石柱や目印の石が設置されているので
弁天山に比べたら山頂に到着したってのが分りやすくて良いですね。
見晴らしも周りは松に囲まれてはいますが広々としてるし見晴らし(?)も良いです。

御山の標高は3.36mと徳島の弁天山の約半分の高さであり
この山の歴史を調べると、
明治時代の郷土の地図には自然の山として記載されていたこともあるとのことで
自然の山としては間違いなく日本一低いということだそうです。
ただ、国土地理院にまだ認定されておらず現在は地図登録に向けて活動中という話なので
あくまでも、「自称 日本一低い山」という段階で今後正式に日本一になる可能性のある山です。

日本一低い山に関しては定義が決まっていないので言った者勝ちみたいなところがあるけど
とりあえず、日本一低い山(自然)も制覇!

ちなみにどちらの山も最寄の指定場所にいけば登頂証明書を発行してもらえます。

初めての富士山登山その4・日本のてっぺんでガチ装備の日本人と寝起きコンビニ感覚の外国人

2014年07月22日 | 山登りはじめました

(前回からの続きです)

山頂に到着したのもつかの間、本当の日本一の場所を目指して出発です。

さて、日本人ならほぼ100%の人が知っていると思うけど
富士山は噴火で作られた山なので山頂には噴火口があります。
その火口を一周ぐるっと歩いてくることを「お鉢めぐり」といい
お鉢めぐりは富士登山ならではの人気イベントになっています。
そして、コースの途中には日本の最高標高地点(3,776m)の「剣ヶ峰」もあります。


富士山特有のイベント『お鉢めぐり』 ※どっち周りでも可

吉田口ルート山頂付近は神社や山小屋が立ち並んでて、通称「富士銀座」と言われるほど賑わっており
あまりの人の多さにドン引きするくらいに混んでいると聞いていたけど



この日は全然混んでなくて超ラッキーでした。

というか、山小屋や神社もまだ今年の営業開始をしていなかったので
山頂名物の700円するカップラーメンや山頂の焼印や御朱印を金剛杖に押してもらえなかったのが残念。



富士銀座のエリアを通り過ぎると目の前に火口がドーンと出てきます。
写真に撮っちゃうとスケール感が全く無くなっちゃうけどスゴイでかい窪地ですよ!
リアルな火口って生まれて初めて生で見たかも。



お鉢めぐりのルートはアップダウンが今までに比べて全然無いのでピクニック気分です。
ただ、山頂では風を遮る場所や物が少ないため強風や突風が多く
ちょっと油断していると吹っ飛ばされて斜面から落とされそうになります。
こんなゴール直前まで来ておいてリアルに「ふりだしに戻る」とかはマジ勘弁っす。


浅間大社奥宮(正面)と富士山頂郵便局(左側)

富士宮口ルート頂上にある浅間大社奥宮と富士山頂郵便局に到着。こちらもまだ閉鎖中でした。
富士山頂郵便局がやっていたら登山証明書を発行してもらえたのに。残念っ!


日本一高い公衆トイレ(標高はもちろん日本一、使用料も1回300円と富士登山道で一番高い)

おしっこ1回300円ですよ!さすが富士山山頂!
山頂記念にセレブなおしっこをしたあと、管理人のおじさんと雑談をしてたら
『まだ残雪が多くて危ないから「お鉢めぐり」は出来ないよ』
と、衝撃的な事実をあっさりと告げられる。

富士登山の予定を立てたときから「お鉢めぐり」は絶対したいと思っていたのに
そういう重要なことはもう少し前に教えて欲しかったなぁ・・・
ただ、『剣ヶ峰』までは往復することが出来るとのことなので3,776mの場所を目指して先に進みます。

あ、ちなみにこの日、山頂からの御来光は完全に雲に覆われちゃって全く見えなかったらしいです。
しっかり休んでバッチリ綺麗な御来光も見れた俺勝ち組です。無理しなくて良かった。
「山登りはじめました」にも書いてあったけど、初めての富士登山で登頂を目指すのであれば
山頂からの御来光にこだわるのは登頂難易度を無駄に上げるだけだね。


馬の背

日本最高峰に行く為の最後の試練となる剣ヶ峰の急斜面、通称「馬の背」。
この馬の背の坂の上に立っている建物が富士山測候所(現在閉鎖)で
その場所が日本最高地点3,776mになります。



足元は乾いた砂になっているのでちょっと油断するとズルズルと滑り落ちてしまいます。
例えるなら、アリ地獄に落ちたアリです。もがけばもがくほど先に進めず体力だけが消耗していきます。
空気が平地の3分の2と薄いのであっという間に酸欠になって
数メートル進んでは立ち止まって休み息が整ったらまた数メートル進むってのを繰り返し。
とにかく焦らず確実に一歩一歩登ります。


富士山測候所

100mくらいしかない坂道ですが10分かけてようやく測候所の下まで到着。
最後の階段を上った先にゴールがあります。


日本の頂上に到着!(午前9時5分)

ついに日本最高峰富士山剣ヶ峰 3776mまで来ちゃいました。
ものすごい達成感!体の内側から湧き上がってくる感動。やりきった感がハンパ無いです。
いつかは富士山のてっぺんに登りたいと長い間思い続けていたし
今年は特に富士山に登ることを目指して半年間いろいろとやってきた結果が達成されましたよ。
いつも何をやってもグダグダで中途半端に終わっていく事が多いから
負けずに富士山登頂をやり遂げた自分が信じられないですよ。
初めて自分で自分をほめたいと思います。(1996年 有森裕子 風に)

富士山最高峰までは八合目の太子館からは4時間、吉田口山頂からは1時間かかりました。
軽い高山病の影響で頭痛もあるし体力も消耗しているのは確かですが
うれしい気持ちでテンション上がりっぱなしです。


日本最高地点の石碑と火口

登ってきたタイミングによっては石碑の前での写真撮影待ちで30分とかあるみたいですが
僕達が登った時は僕達より前に到着していたグループと入れ違いになった程度で
ほとんど人が来ない時間だったので日本のテッペンを独占状態でした。天気もいいしホント最高!

景色を眺めたり写真いっぱい撮ったりして頂上を十分に満喫したところで下山開始です。


降りていくのがすごくモッタイナイ気分です。

そうそう、富士登山で思ったのが標高が高くなればなるほど外国人が薄着になっていくということ。
山頂のお鉢めぐりでダルダルの半袖や短パンなんてザラにいるし
最高峰の石碑のところでは上半身裸でスニーカーに短パンで記念撮影してるからね。
コンビニ行く時ですらそんな軽装ありえないのに
日本の一番高い山の頂上にその格好で来ちゃう外国人強すぎ。そりゃー日本も戦争で負けるわ。



サクサクッとお鉢めぐりの道を戻って須走口下山道入り口まで到着。(10時14分)
ここからは小石混じりの砂道を一気に降りていきます。



ザッ、ザッ、ザッ!



下山開始から1時間ほどで八合目くらいまで降りてきちゃった。
登りは3時間かかったのに、ホントあっという間。山頂が名残惜しい・・・



須走ルート七合目にある見晴館で昼食を食べたら
砂埃対策をバッチリしたところで須走下山ルート名物の砂走りへ突入。(13時1分)



当初の予定では御殿場ルートの大砂走りを行く予定だったけど
残雪で御殿場ルートの開通が間に合わなかったので今回は須走の砂走りで下山。
小石がところどころ混ざっているのを避けながらダァーっと駆け下りていく。



砂走りを下り始めてすぐにガスに突入して景色は全然見えない状態になったけど
ただ下山するだけなので日差しがきつくないし空気もひんやりとして涼しいから
これはこれで無駄に疲れなくていい感じだったよ。



で、終始ガスっていたから写真はほとんど撮らずにひたすら1時間ちかく駆け下りたあと
森林地帯も無事に抜けて須走ルート入り口の古御岳神社に到着。(14時35分)



神社から10分程下ると土産物屋が並ぶ須走口五合目入り口に到着。
ここが今回の富士登山のゴールになります。(14時46分)

須走ルートの山頂からお昼休憩などをしつつ4時間半で下りてきました。
須走口五合目の土産物屋でお土産を買ったりソフトクリーム食ったりしてからバスに乗って帰りました。


今回は怪我もせず、体調を崩すことも無く、最初から最後まで人混みにイライラすることもなく
天気にも恵まれて最高の状態で富士山を無事に登頂することができました。
あまりにも今回の富士登山が良かったから、もうすでに富士登山に行きたくなってますよ。

やっぱ、日本人なら一生に一度は富士山に登っておかないとね!


登山バッジコレクションがまた増えました。


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富士登山1「日本一の霊峰ではみんなキング・オブ・ポップ」
富士登山2「富士登山のIT革命やぁー」
富士登山3「諸人登山(平成26年版)」
富士登山4「ガチ装備の日本人と寝起きでコンビニ行くときの格好の外国人」


初めての富士山登山その3・山小屋に宿泊して【諸人登山】を知る話

2014年07月21日 | 山登りはじめました

(前回からの続きです)



無事に本日の宿泊先である吉田ルート八合目にある山小屋「太子館」に到着。
まずは記念に太子館の焼印を金剛杖に押してもらいます。


こちらの焼印は電気ゴテでジュウーっと押してくれます。

ガチの山小屋利用は生まれて初めてで
ネットでリサーチしているときに出てきた情報ではかなり難易度が高めの事ばかり書かれていたので
下調べをしていても実際に見るまではどんなところに通されるのか不安いっぱいで心臓バクバクですよ。
(ちなみに、立山に行ったときも『山小屋』に宿泊したけど、あれは山小屋じゃなくてほぼ旅館ですw)



山小屋の人に案内されていった宿泊場所は想像してたのとは違ってキレイな感じな場所。



平日で空いていたこともあって、3人分のスペースを2人で使わせてもらえました。
なので、多少狭いとはいっても1人・1畳半程の場所があり体を休めるには十分な広さがありましたし
シュラフ(寝袋)が各人ごとに用意されてるので
ネットに書いてあった布団1枚で3人寝るとかそういう心理的ハードな状況にもならずに済みました。

あと、各パーティー単位で写真のような垂れ幕で空間を仕切ってくれるので
半個室のように使えてプライベートスペースを容易に確保できるのは非常にいい感じです。

僕は初山小屋なので他の山小屋と比べての感想は出来ないけど
山小屋慣れした同行者や他のパーティーのベテランの会話などによれば
この太子館は山小屋としては大快適とのことだそうで
今回の宿決めを任されていたので大当りが引けてラッキーでしたよ。

荷物を降ろして寝床の準備をしながら雑談をしていたら
夕食の準備が出来たとの呼び声があったので食堂に移動します。



富士山の吉田ルートの山小屋の夕食はカレー派とハンバーグ派に分かれるけど
太子館はカレー派で、そこにおかずの魚とウインナーそしてデザートってパターン。
水節約の為にお弁当トレーを使ってるから不釣合いな見た目になっちゃってるけど
カレーも魚も美味しかったし量も丁度イイ感じで全然オッケーじゃないですか。

っていうかね、ネットでカレーに具がほとんど入ってないとか文句書いてる人もいたけど
3000m越えた山の上まで来て平地の食堂レベルを要求する方が異常者だよね。
カレー食って批評家気取りしたいのならこんな山の上にわざわざやってこなくても
食べログでもみて地元の食堂に行って
「CP(コストパフォーマンス)最高!」とか書いていればイイのにね(嘲笑)



あと、食事が終わる頃に明日の朝食となる食料が渡されました。
朝食は各山小屋ごとにかなりいろいろなパターンがあるみたいですが
富士山の場合、御来光狙いで深夜に出発して山頂もしくは移動中に朝食を済ます人が多いので
ゴミが出にくくて、かさばらなくて、携行しやすいものを選ばれるようです。

さてさて、食事が済んでも時間はまだ5時と時間余りまくりだったので
ちょっとだけ周辺を散歩して富士山からの景色を満喫しながらの本日の反省会。


登山道のサブルートから太子館を望む。手前の岩に「8」と合目番号が書いてありますね。

ここまでの富士登山、5合目に到着したときは暴風&濃霧がすごすぎて登山断念も考えたものの
登り始めてみたらスタート直後にわずかに雨がパラついたものの
レインウェアを着込むほどの雨にはならなかったし
6合目に到着する頃には霧は晴れて、風は微風に変わり
暑くも寒くもなく汗もほとんどかかないくらいに超快適な気候条件で登ってこれて良かった。
また、梅雨の合間の平日だったから渋滞なんて皆無で
終始、自分達のペースで無理なくのんびり登れて大満足。
ぶっちゃけ、中学生の渋滞でイライラした筑波山より楽かもって思えるほど余裕の登山初日でした。

この後は、富士山特有な現象だと思うけど
翌日の山頂での御来光を目指す人たちが多くいるので
みんな6時頃には寝床に横になり始めて8時頃には電気も暗くなり就寝タイムです。
とはいっても、普段0時過ぎまで起きてるのに急にそんな簡単に寝れるはずもなく
無理やり目を閉じて黙って何もせずに横になり続けるという罰ゲーム状態でしたよ。

ようやく寝に入れるかなとウトウトっとしてきたら
他のパーティーの遅れていた仲間が今頃になって到着したりして騒がしくなったり
どこかの爆睡モードに突入したおっさんのいびきが大轟音で響き渡ったりして
頼むから静かにしてくれよ、ヒソヒソ声のつもりかもしれないが会話とか迷惑だからするなよ・・・
寝るだけなのに、こんなに難易度が高いと思ったのは始めてですよ。

でもまぁ、富士山の登山者達が山小屋でストレスを溜めてグッタリする姿ってのは
葛飾北斎が冨嶽三十六景の一つ「諸人登山」という作品(↓)の中で描いているくらいなので




200年以上も昔から今と変わらず続いている富士登山の伝統美なのかもしれません。
グッタリしてからが富士登山!

そんなこんなで、僕がようやく寝て休むことが出来たのは
御来光を山頂で見ようとする人達が出発してようやく静かになった日付も変わってからでした。


山小屋のトイレに貼ってあった俳句w

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登山2日目。

今回の富士登山では最初っから山頂での御来光はせずに
宿の前で御来光を見てから山頂を目指す予定なので
4時頃までゆっくり横になって体を十分に休めてから
山小屋のロビーで朝食を食べつつ御来光を待ちます。


朝ごはんを食べながらの会話は「昨日寝れた?」とかそんなどうでもいい会話です。

ちなみに、寝ている間が一番高山病になりやすいとのことでしたが
軽微な頭痛が出たものの行動が出来なくなるほどの重篤な高山病にはならなかったです。
やっぱ、高山病になるなんて人は登山の準備不足か、山を甘くみてる人がなるんだろうな。(余裕)

さて、御来光の時間が近づいてきたので山小屋の外に出てみます。
富士山の上の方では気温が0度近くまで下がると聞いていたのですが
全然寒くなかったですし天気も穏やかで用意してきたダウンを着る必要はありませんでした。


目の前に広がる雲海。もうこの時点で既にステキすぎて感動。

御来光予定時刻の4時30分を過ぎても太陽は見えません。
雲海の分だけ日の出が遅くなっているようです。

そして、4時40分


御来光キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!

太陽なんてふだんゆっくり見ることなんてないけど、イイねぇ~♪
雲海から出てくる御来光を見てるだけでテンション上がってきて体全体に力がみなぎってきます。



ただただ感動して変わっていく景色にボーっと見とれているわずかなうちに
周囲はあっという間に昼間の世界へと変わります。


御来光最高でした!

御来光を見終わったら山小屋をチェックアウトするために急いで準備します。

なんせ、山小屋のチェックアウト時間が午前5時という
刑務所の受刑者ですらまだ寝ている時間に設定されているので
バタバタと慌しく荷物をまとめたら山小屋の人にお礼を言って山頂に向けて出発します。


午前5時1分、太子館(八合目)出発。

山頂方面をみてみると分厚い雲に覆われています。
山頂に着いた時にガスって景色が何も見えなかったらかなり残念すぎるなぁ~と
不安たっぷりだけど、こればかりはどうしようもない。
とにかく今は天気良くなることを信じて登るしかないです。



七合目~八合目の間は溶岩の岩場を這い上がるような場所が続いていましたが
八合目以降はまた砂と小石でできた登山道になります。

八合目を出発してから1時間ほどして到着したのが「本八合目」。
って、何なの?この『本当の八合目はこっちでした~(笑)』的なオチャメな設定は。全然笑えない。

本八合目まで来てちょっと疲れが出始めたけど立ち止まって休憩するほどでもなかったので
体を無駄に冷やさないためにもそのまま登り続けます。


日が昇りきってからの白い雲海もキレイ!

本八合目からさらに20分登りつづけて到着するのが
吉田ルート八合五勺にある最後の山小屋「御来光館」。



嬉しいことに御来光館の辺りまで登ってきた頃には
山頂を覆っていた厚い雲は跡形も無くどこかに行ってしまい富士山頂も丸見えの晴天になりました。

ゴールが見えると「ここまで登ってきたんだなぁ」っていう嬉しい気持ちと
「あとちょっとだから負けるわけにはいかないし頑張ろう!」っていう勇気が出てきます。


黙々と登りつづけて、まずは九合目にある鳥居に到着(午前7時25分)


ついに山頂に建つ小屋がはっきりと見えるところまで登って来ました。




山頂の入り口にある2つ目の鳥居に到着(午前7時58分)

あと本当にちょっとだけ、この鳥居の先にある最後の階段を少し登るだけです。


富士山山頂に到着(午前8時)

念願だった富士山山頂に到着しました。嬉しい、本当に嬉しい。嬉しすぎて俺の中の全米も泣いてます。

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しかし、僕達が到着したのはあくまでも吉田ルートの頂上であって
富士山の頂上、つまり日本の最高地点3,776mはまだ別の場所になります。
せっかく富士山に登ったのに最高地点に行かずに下山するのなんて
ちょっと高いところにいって景色眺めて帰ってきた近所のハイキングと何ら変わらないです。
間違っても日本一の山に登ってきたなんて恥ずかしくて言えませんよ。

ということで、山頂までたどり着いた感動もそこそこに
いよいよ真の日本最高標高地点『剣ヶ峰』を制覇するために出発です。


(次回に続きます)


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富士登山1「日本一の霊峰ではみんなキング・オブ・ポップ」
富士登山2「富士登山のIT革命やぁー」
富士登山3「諸人登山(平成26年版)」
富士登山4「ガチ装備の日本人と寝起きでコンビニ行くときの格好の外国人」


初めての富士山登山その2・いよいよ富士登山を開始。富士山8合目から田舎の友だちに手を振った話

2014年07月20日 | 山登りはじめました

(前回からの続きです)

「とりあえず今日の宿がある八合目まで行ってみますか!」

ということで、不安要素は未だに何も解決しないまま気合だけで富士登山がスタート。(午前9時28分)

五合目の入り口を入るとしばらくの間は両脇を緑に囲まれた
勾配のほとんど無い砂利っぽい道をユルユル歩く事になります。


吉田ルートでの登山チートアイテムとして有名な『馬』。

五合目から最大で七合目までは馬に乗って行く事も出来ます。
ただし、五合目から七合目まで行くのに14,000円という
石油王でもないと払えない莫大な金額を請求されます。
なので、僕のように生まれ持っての最下層の庶民は
自分の二本の足で一歩一歩地道に前に進むしかありません。

とはいえ、五合目・六合目なんてのはまだハイキングコースレベルなので
今後の富士山頂まで登る為の準備運動も兼ねた自分の登山ペースの調整とおもって
景色でも見ながらゆっくり歩いた方が後々のために良いと思います。(負け惜しみ)


遊歩道から見た五合目山小屋の「佐藤小屋」(真ん中)と、六合目山小屋の「星観荘」(右やや上)。

スタートして20分ほど経った頃、小雨がパラパラと降ってきたので早めにレインウェアを装着。
途中、チョコチョコと数分の休憩を入れながら超スローペースで歩き続けて
富士山六合目にある安全指導センターに到着。(午前10時20分)


こちらのサイトから画像拝借

特に問題も無く、ほぼ予定通りに六合目まで到着してまずは一安心。
ここから先は約1時間後の七合目最初の山小屋「花小屋」までトイレがなくなるので
有料仮設トイレに200円を払って念の為、腹筋を全力使って出せるだけ出しておきます。



五合目から六合目まではほぼ横移動でしたがここから先は頂上への本格的な登山が始まります。
これから行こうとする頂上付近はいまだに雲の向こうに隠れたままですが
必ずゴールはあるはずと信じて六合目を出発します。(午前10時29分)

黙々と30分ほど登り続けると七合目から始まる山小屋密集地帯が見えてきました。


(画像をクリックで拡大画像をみれます)

まるで、山岳に住む少数民族の孤立集落みたいになっていて
チベットの山奥とかでこんな場所に来ちゃったら
「リアルにやべぇーって、絶対襲われるって!マジ帰ろうぜ」となること間違いなしですが
今いるここはニッポンのフジヤマです。
あの場所まで行けばご飯も食べれるし、トイレもありますし、ベンチで休むことも出来ます。
また、夜になれば泊まることもできるというオアシス的な場所です。
日本に生まれてヨカッター!

とりあえず山小屋まで行ってから小休止をしようと話がまとまったので
目の前に見えてる山小屋を目指してがんばって登っていきます。


よいしょ、よいしょ。


花小屋到着(午前11時35分)

山小屋密集地帯の写真を撮った時にはあとちょっとの距離に見えたけど
それから30分近くかかってようやく最初の山小屋「花小屋」に到着。キツイー!

ただ、山小屋まで到着してみると安心感も出てきて余力もまだあったので
もうちょっと先にあるトモエ館まで進んでから休憩することに変更。


七合目トモエ館到着(午前11時41分)



金剛杖に焼印を押してもらいつつ、ついでにお昼ごはんも済ませることにしました。


話に聞いていた山小屋価格のメニュー。これも体感したかった1つだから嬉しい♪

夕飯がカレーだし、朝も噴火カレーを食べてきたのでカレーは選ばないとして
汁物いっちゃうと今後の行程中のトイレが不安な気もするので、今回は牛丼を選択。


牛丼 1,000円

実際に登ってきて経験しないと分らないだろうが
標高2740mで食べる牛丼はマジでめちゃくちゃ美味ぇ!!同じく牛丼を注文した同行者も大絶賛。
もし俺が某東西新聞社のお荷物社員だったら
「明日、富士山七合目まで来てください。最高に美味い牛丼を食べさせますよ」とか痛いこと言いながら
速攻で究極のメニューに認定しちゃうレベルで美味かったです。

牛丼に大満足して休憩も十分とってHPがベホイミ並に大回復したので登山再開です。(午後12時15分)



七合目トモエ館を過ぎる頃から登山道はゴツゴツとした岩場へとレベルアップしはじめます。





ひたすら岩場を登り続けること1時間30分



ようやく七合目が終わり、今日宿泊予定の八合目『太子館』の石階段の下まで到着。

「宿まではこの階段を登るだけだ!」と
崖の上にある建物を見上げてみるとカメラっぽいものが付いているのを発見。

「もしかして登山情報調べてる時に出てきたライブカメラってこれじゃね?」と思った俺は
速攻で友達にスマホで電話。

記憶を頼りにサイトのキーワードを伝えると、1分とかからずにサイトにたどり着いてくれた。

俺:「どうよ、俺、映ってる?」
友:「おー、この青いヤツか?映ってる、映ってる」


(友達がキャプチャーしてくれてた画像)

情報カメラなので言葉は送れないけど富士山八合目に居ながら遠くの友達に向かって
「今、自分は富士山八合目にいるよ!」ってライブで報告出来ちゃうなんて
スゴイ時代になったものだよなぁ。富士登山のIT革命やぁ~

そんな、ライブカメラサイトはこちら(↓)です。
『富士山8合目 登山道ライブカメラ Mt.Fuji ascent live camera』

知り合いに手を振る程度なら良いけど、意外と見てる人は居るから個人情報は気をつけようねw
一通りはしゃいだところで最後の石段を登って「太子館」に到着。


八合目「太子館」到着(午後2時5分)

五合目を出発してから八合目の太子館到着までにかかった時間は4時間半。
食事と休憩をしながら全く無理をしないペースで登ってきたのでやや遅めのペースではあるけど
登山で大事なのは何時間で登ったとかのスピードではなく
いかに何の問題も無く、自分や同行者が安全・安心して登頂に成功し、下山してくるかが一番大事。
なので、八合目に到着した時点で
疲れがほぼ溜まっていない状態で怪我や体調の悪化など全く無い状態で到着できたのは
初めての富士登山ながら完璧なスケジューリングをした自分がすごいからだと自画自賛。

時間に余裕があり過ぎてまだ午後2時なのにチェックインが出来るかが逆に不安でしたが
元気のいい山小屋の兄さん達に迎えてもらい、無事にチェックインできました。

(次回に続きます)


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富士登山1「日本一の霊峰ではみんなキング・オブ・ポップ」
富士登山2「富士登山のIT革命やぁー」
富士登山3「諸人登山(平成26年版)」
富士登山4「ガチ装備の日本人と寝起きでコンビニ行くときの格好の外国人」


初めての富士山登山その1・富士山でキング・オブ・ポップの集団を見ながら富士山噴火カレーを食べた話。

2014年07月19日 | 山登りはじめました

今年の初めに富士山に登ると決意してからというもの
登山用品を思いつくままに買い揃え、Amazonでは登山関係の高評価の本を買いあさり
今までほとんど行っていなかったスポーツクラブに週4日くらい行って体力強化もしてみたり
実際の登山練習にと、高尾山や筑波山に登ってみたりして着々と富士登山の準備を整えていたのだが
富士山の山開きがYahoo!ニュースになった7月初めになっても
やはりまだ富士山に対する経験不足感が拭えなかったので
4月に立山へ一緒に行った俺の山師匠の人に
「富士山に登る前に2000m級の山に1泊する登山をしておきたい」と話をしてたら
いつの間にやら「いっそのこと富士山行っちゃう?」っていう話になり
7月13日~7月16日の3泊4日(登山自体は1泊2日)で富士山に行ってきました。

話が決まってからは日々ネットや本で富士登山の情報をリサーチしまくって
なるべく登頂成功確率を上げる方法を自分なりに検討した結果
登山ルートは吉田口ルートで登り、御殿場ルートで降りてくるのがベストと判断したのですが
僕達の登山日程中には御殿場ルートが積雪のため開通出来ないとの情報が入ってきたので
今回は吉田口ルートで登って須走ルートで下山する作戦で行くこととなりました。

そして迎えた7月13日。

この日は単なる移動日なので、羽田空港から出ている富士山五合目行きの高速バスに乗り
富士山のふもとにある河口湖町まで移動します。
(富士急バス/羽田空港~富士山五合目)


河口湖駅に到着。

東京から河口湖に来る間、ずっと空は厚い雲に覆われており
富士山を1度も見れない状況に不安を感じつつも本日の宿にチェックイン。

荷物を降ろした後はブラブラと河口湖まで散歩をして時間をつぶして適当な店で夕食を食べてから
ネットでオススメされていた河口湖駅前の店で金剛杖を買い
コンビニで2リットルの水を買ってきてプラティパスに水を入れて富士登山の装備は全て整った。


コンビニで水を買って帰る頃にようやく少しだけ雲が切れて裾野部分を見せてくれた富士山。
しかし、山の上の方は厚い雲に覆われてしまったままで
結局、この日は富士山全体を見ることは出来ませんでした。

とりあえず、明日は朝が早いのでサクッと9時頃には就寝。

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いよいよやってきた人生初の富士アタック初日となる7月14日。
まずは、河口湖駅前6:40発のバスに乗り富士山五合目まで約1時間かけて行きます。

というか、宿を出た時から空は今にも泣き出しそうな暗く厚い雲に覆われており
山師匠との会話も最悪の状況を考えてのネガティブ方向な話題ばかりしか出てこない。
バスがどんどんと標高の高いところに行くのと比例して霧まで濃くなってきて
富士山五合目に到着した頃にはバスの外世界は濃霧&強風となっており
小学生だったら『遊びに行っちゃいけません!』と親に怒られるレベルの気象状況となっていました。

ふと、バスの窓の外に目を向けると
おそらく前日に富士アタックをしたと思われる人達がザックカバーやレインウエアでフル装備して
持てる全てのパラメータを守備力側に全振りした上に
強風を避ける為に建物の隅っこに寄せ集まって、ジッと下山バスを待っている姿がみえました。
っていうか、この人達の状況ってどう見ても「遭難して救助を待っている人達」 だよね...(不安

勇気を出してバスから一歩降りると 「お前みたいな素人が のこのこ来るんじゃねぇ!」
霊峰・富士山が全力で怒っているような強風が吹き荒れており
筑波山(標高877m)の二度にわたる登頂成功で鍛え上げた俺のアルピニストとしての自信は
プリッツよりも簡単にへし折られてしまいました。

しかし、ここまで来たら予定を変更するわけにも行かず
当初からの予定通り、バスターミナル横の土産物屋「富士山みはらし」に避難するように飛び込み
高度順応と朝食を兼ねて名物の噴火カレーを注文。


噴火カレー 980円

まぁ、実際問題としては登山中に富士山噴火とかされても困っちゃうわけですが
今はこのカレーを食べながら窓の外の状況が少しでも好転するのを待つしかないです。

ですが、いくら待っても分厚い雲は一向に晴れる気配も無く
続々と下山してくるツアー客と思われる団体は誰一人笑顔をみせることもなく
みんな強風に吹き飛ばされないようにマイケル・ジャクソン級に必死に前のめりになりながら
ただただ生きて帰る事を目標に下山用バス停に向かって黙々と行軍していく姿をみるばかり。



あまりにも『絶望』しか感じられない惨状を目の当たりにして
「今回はこの噴火カレーを最高到達点って事にして富士急ハイランドで遊んで帰るか」などと
面白くも無いジョーク入れつつ、わりとマジで下山も考慮した話し合いをしてみるが
やはり、ずっと夢見てきた富士登山だけあって、スパッと諦めきれない部分があり
「もう少しだけ様子を見つつ管理センターで山の様子を聞いてから決めよう」と
オッサン2人が熟慮しても単なる問題の先延ばしの案しか出てこなかった。


カレーを食べ終わったら俺の登山愛読書「山登りはじめました」の作者さんの絵が出てきた♪

カレーを頼んでからダラダラと1時間半程過ごしてみたものの
多少天候がよくなった気はするが、それは単に悪天候を見慣れただけかもしれないし
富士山にかかった雲は相変わらず低くて厚くて暗いままであった。

食べ終わって皿に残ったカレーがカピカピに乾いてしまうほど店内で粘ってみたものの
一向に天候が好転する気配は感じられず、逆に店員の視線が厳しくなってきてしまったので
富士山管理センターに入山料を払うついでに山の状況を聞きに行ってみることにした。

管理センターに入り一番最初にいたおばさんに入山料を払う場所を尋ねようと声をかけると
おばさんは俺の問いに対して全く違う答えを返してきた

おばさん:「え、これから登るのかい?」

まだ焼印も押していない金剛杖を持った人が入山料を払いに来ているというのに
唐突にそんなに驚いた反応をされるとは思ってもいなかったので、逆にこっちがビックリしてしまった。

しかし、ビックリした表情を見せてしまったらこっちの負けと思い
ポーカーフェイスを装いながら担当の人のところまで案内してもらう。
そして、担当の人に山の状況を聞いてみると
「昨日富士登山をした人は天候が悪過ぎて八合目から先に進めない状況だった」
「雨が横から降ってくる状態はまだマシで、山の上の方では『みぞれ』が吹き荒れていた」
「救急車を3回も呼んで救急搬送をしてもらった」
「今朝も天候は回復せず、ほとんどの人は早々に下山してきている」
とのこと。

『何それ、ただの地獄じゃん。』

前日、河口湖町からのんきに山頂の雲が晴れたらいいなと富士山を撮っていたまさにその時
富士山に覆い被さった雲の中では

何百人もの人が自然の驚異に怯え、不安と恐怖と絶望の真っ只中にいたという事らしい。マジ怖すぎるわ!

そして担当の人は最後に一言、「少しでも不安に感じるなら今回は止めておいた方がいい」
柔らかな言い回しで今回の僕達の富士登山を止めるように説得してきました。

さすがにこの言葉の前ではポーカーフェイスを維持し続けることが出来ず
明らかにテンションが下がった表情で
「もう少し検討してみます」と言うのがやっとでした。

管理センターを出た後、特にやる事も無くなってしまった俺たちオッサン2人は
仕方が無いので最後は神頼みするしかないと
五合目の御土産物屋の脇にある小御嶽神社に手を合わせにいき
賽銭箱に10円を投げ入れ「無事に富士山頂まで行けますように」と必死にお願いをする。

正直、神様も10円程度で人の命に係るような事をお願いされても困るだろうが
気のせいかお参り前に比べて少しだけ天候が落ち着いてきた(気がした)。

・・・待つこと10分・・・

しばらく様子見をすると言い、ここまで決断を先延ばしにしてきたが
もう、この五合目でのやるべき事はやりつくしたし、天気も良くなってきた(気がした)ので
オッサン2人が最後のサミットを開き、ようやく出した最終的結論は

「とりあえず今日の宿がある八合目まで行ってみますか!」

であった。

まぁ、うさぎ跳びで足腰を鍛えて練習中に水を飲むのは甘えと教わってきた昭和世代にとって
天候がちょっと悪かろうが、例えキング・オブ・ポップ状態で登山することになろうが
ここまで来ておいてあっさりと予定を変更をして下山するなんて選択をするハズも無く、
正直なところ、今まで様子見といっていたのは天候のタイミングを待っていたのではなく
お互いの『腹をくくる』タイミングが会うのを待っていただけなんだよね。



富士山五合目に到着して約2時間。
いまだ富士山の上の方は雲に覆われていて天候が不安なのは変わりないけど
一般的な富士登山ガイドブックに書かれていた高度順応時間は十分に取ることができたし
お互いの気持ちも確認して『気合十分、待ったナシ!』状態になったので
改めて管理センターに行き、「入山料を払います」と力強く1000円を叩きつけて
記念の缶バッジと携帯トイレを受け取り
いよいよ念願の富士登山スタートとなりました。

(次回に続く)

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例のシーンは8分20秒頃

一応分っているとは思いますが、この記事の一部は多少誇張して書いている部分があります。
神風特攻隊的な無謀な登山は絶対やめましょう。ポゥ!

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富士登山1「日本一の霊峰ではみんなキング・オブ・ポップ」
富士登山2「富士登山のIT革命やぁー」
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山登りはじめました『筑波山』 その2

2014年06月20日 | 山登りはじめました
『筑波山』その1からの続き



筑波山の男体山と女体山の間にある御幸ヶ原(みゆきがはら)まで辿りついたところで
トイレも兼ねて休憩を10分程したあと、まずは男体山山頂を目指しました。


(御幸ヶ原から男体山を望む)
コースマップによれば男体山山頂までは15分で行けるそうです。(筑波山コースマップPDF



見浦亭の横にある階段を登っていくと多少ぬかるんだ場所はあるものの
山頂まで散策路が続いているので迷うことなくハイキング気分で進んでいけます。



山慣れしてるおじいちゃんに励まされて小学校2年生くらいの子供も一生懸命登ってました。



あっという間に男体山山頂の神社まで到着。


『男体山頂 871m』

筑波山1個目の山頂制覇です。



山頂の小さな神社に手を合わせたら今来た道をサクッと戻ります。



再び御幸ヶ原まで来たところで店が混み始める前に少し早めの昼食を取りました。

お弁当を持ってきてベンチで食べてる人も多かったですが
御幸ヶ原周辺には茶店が7軒と展望台にはレストランもあり
僕は荷物を出来るだけ減らしたかったので茶店の1つ「仲の茶屋」でお昼を食べました。



御土産物屋兼食事処って感じのお店です。



ちなみに他のお店もだいたい同じメニューで同じ値段って感じでした。

で、今回頼んだのは月見そば。



まぁ、味は普通だと思うけど、山の上まで登ってきて疲れた体には
温かくて、あまりガッツリでもなく、やさしい味のものは実に嬉しいです。

まったりと蕎麦を食べつつ30分ほど休憩したので今度は女体山山頂に向かいました。



店を出たとたん人の流れがだいぶ増えていることに気付きます。



女体山に向かうルートに入ってしまうと場所も狭いのでなおさら人ごみを感じます。
登り優先とかあいさつのマナーなんてのは求めるだけ無駄ですね。



途中の広場までなんとかたどり着いてみると
どこかの学校の登山と同じ日だったらしく生徒達で大渋滞している始末。



はしゃぎまくる生徒達を掻き分けながら女体山山頂の神社までの階段を登ります。



なんとか女体山山頂の神社に到着しましたが
初詣のように人混みが酷くて立ち止まることが出来ず、移動しながら写真を撮るので精一杯でした。
この人の流れは神社裏手にある女体山山頂に向かって動き続けており
僕も押し流されるように山頂に向かいました。



で、これが到着した女体山山頂。
生徒達が多過ぎて場所を占領したまま一向に場所を譲る気配もなく騒いでいます。
一般客はその生徒達の隙間に潜り込むようにして一瞬山頂に立ち寄るのがやっとの感じ。

せっかく登ってきたのにこの状況を見て諦めて帰る人もいたりして
この日に登山に来ちゃった人は運が無かったとしか言いようがないですね。
僕も4月に筑波山に登った時に山頂に立っていることを言い訳にして
この日は筑波山山頂まで数メートル手前で登頂を断念しました。

女体山からは白雲橋コースを通って下山しました。



下山中もこれから山頂を目指す人たちが続々と登ってくるため
降りてる時間よりも止まって道を譲っている時間の方が多いんじゃないかって感じです。



白雲橋コースは巨岩にいろいろな名称が付けられていたりして見るポイントも多いので
風景を楽しみながら進むことが出来るのが良いですよね。



『弁慶七戻り』と名付けられたこの岩の下をくぐった先が弁慶茶屋跡と呼ばれる広場になります。



弁慶茶屋跡の広場に到着。
ここからロープウェイの乗り場があるつつじヶ丘方向と
筑波山神社がある方向へと道が分岐します。
僕は今朝車を停めた駐車場のある筑波山方向に下りて行きます。



この時間帯でこちら側に下山する人は少ないので
久しぶりにのんびりと自分のペースで森の中の小道を進んでいきます。



弁慶茶屋跡から筑波山神社までの中間地点にある白蛇弁天。
この頃にちょっとだけ疲労が溜まってきて左足が痛くなってきました。



最後の方は休み休みでしたが何とか白雲橋コースの終点の鳥居まで辿りつきました。
登山記録を見ると女体山山頂から下山開始したのが11時47分で
白雲橋コースの鳥居に到着したのが13時10分だったので
女体山から白雲橋コースで下山するのに1時間23分かかりましたね。



自分用の山に行った記念のバッジコレクションも4月と5月で筑波山が2種類増えました。

今度はどこの山に行こうかなぁ~


山登りはじめました『筑波山』 その1

2014年06月15日 | 山登りはじめました
富士山に登りたいと思いたち、道具を徐々に揃えてきて
4月には初登山という事で高尾山に行ってみたり
登山というよりは観光に近かったけど立山の雪山にいってみたりして
さて、その次はどの山に行ってみようかと考えて出てきたのが
一番家から近い日本百名山の『筑波山』。

茨城県の小学校でも授業の一環として登るくらい簡単な山だけど
標高差が600mくらいあって日帰り登山のレベルアップには丁度良い感じ。



ということで、4月最後の週末と、5月の3週目の週末に筑波山に登ってきましたよ。
筑波山は上の写真からも分るように2つのピークを持った双耳峰と呼ばれ
左に見えるのが男体山、右に見えるが女体山で女体山の山頂877mが筑波山の標高となります。
(写真は男体山に近い側から撮ってるから女体山の方が低くみえてます)
また、男体山と女体山の間の低くなった場所は御幸ヶ原(みゆきがはら)と呼ばれ
ケーブルカーの山頂駅や売店などがあるちょっとした広場の展望スペースになっています。



今回登ったルートは筑波山のふもとの鳥居横にある市営第3駐車場(500円)まで車で行き
そこから4月は白雲橋コースを登って女体山→男体山→御幸ヶ原コースを降りてくるルートを歩き
5月は逆に御幸ヶ原コースを上り→男体山→女体山→白雲橋コースを降りてくるルートで行ってきました。



駐車場に車を停めて5分ほど歩くと筑波山登山の入り口となる筑波山神社の境内に到着します。
この場所から右側の細い道に進んでいき民家の間を進んで行った先に白雲橋コースの入り口がありますが
今回はこのまま境内を進んでいき御幸ヶ原コースに向かいます。


筑波山神社(拝殿)

神社にお参りをしてから神社に向かって左の石段を登っていきます。
ちなみに、筑波山は男体山と女体山のそれぞれの山頂に本殿があり
この拝殿からそれぞれの山頂への参拝するための参道が登山道として開放されているというのが正解です。



石段を登った先に、写真では新緑の紅葉で隠れちゃってますが
右側に鳥居が見えてくるのでそこから御幸ヶ原コースがスタートします。
左側の石段を登った先は筑波山ケーブルカーの宮脇駅があります。



スタートしてしばらくはところどころ丸太で階段状に整備された登山道が続きます。
御幸ヶ原コースはケーブルカーに沿って山頂まで一気に登っていくルートなので
コースタイムは短めですが結構急な勾配が続いているルートですね。



整備されている場所を過ぎるとそこそこ大きな岩が多く転がっているルートが続きます。
柵や案内標識はそれほど設置されていないですが
登山客も多く基本的に1本道なので初心者の僕でも道に迷う心配が無いのは助かります。



急な場所は岩場のところどころをガケ崩れ防止のために補強されていたりして
そこを気をつけながら時には両手を使ってよじ登っていきます。



御幸ヶ原コースを半分過ぎると男女川(みなのがわ)の流れ出ている場所があります。
この周辺はコース中で数少ない平坦な道となっており、休憩している人も多い場所ですね。

百人一首をやったことがあれば聞いたこともあるかと思うけど
『筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる』
って歌に出てくるのがこの川と筑波山の事だそうです。



男女川の場所から10分程進むと木の階段地獄となります。
個人的には階段っていうのは一見、楽なようだけど
自分の歩幅で歩きにくいし単調になりがちなので苦手なんです。
その苦手な階段がルート後半に来て延々と続くのは結構キツイです。



階段地獄を10分近く歩かされてヒザがだいぶやられてしまい
頭を上げる気力も無くなって目線は2歩先を見るのがやっとの極限状態になった頃に
上の方から子供達のはしゃぐ声が聞こえたので階段の先の方を見てみると
階段の先にコースのゴールとなるケーブルカーの山頂側駅舎が見えました。
ゴールまで10数メートル。最後の気力を振り絞って登ります。


御幸ヶ原到着。

9時に駐車場を出発して御幸ヶ原に到着したのは10時27分なので約1時間半かかりました。
筑波山ケーブルカーの公式HPにある登山ルートの御幸ヶ原コースタイムが90分なので
一般的な登山ペースとほぼ同じ感じで登ってきたことになりますね。

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ということで、筑波山の尾根までは無事にたどり着いたところで
ブログが長くなってしまったので次回に続きます

山登りはじめました 『高尾山』(その2)

2014年04月10日 | 山登りはじめました
(前回記事からの続きです。)

高尾山山頂に到着した後は今回の目的地である『細田屋』を目指して
山頂から10分程行った先にある紅葉台という場所まで歩いていきます。



高尾山山頂までのコースは小学生でも登ってこれるお気楽コースなのですが
山頂から更に先の山を目指して進むコースは奥高尾と言うそうで
ここから先に進む人は結構ちゃんとした装備の人ばかりになります。
そして、細田屋のある紅葉台はその奥高尾の入り口にあたります。

高尾山の山頂にあった広場を突っ切った先にある階段を下りると
小高い丘の上に細田屋さんが見えてきます。高尾山山頂の広場からは約10分くらいですね。


細田屋さん高尾山側入り口(撮影:9時29分)

マンガに出てきたそのままの外観。
手作り山小屋の小さなお店って感じで、こういう雰囲気大好きです。
9時半から開店との事だったので到着タイミングはピッタシでした。


(『山登りはじめました』 より)

店に到着するやいなや、店員さんになめこ汁を注文。
あと、高尾山はそばも有名って事らしいので山菜そばも注文しました。



(高尾山側から見て)店の奥には屋外テーブル席が並んでおり
注文した後はテーブル席に荷物を降ろして景色を眺めながら待ちます。
天気が良い日には富士山を眺めながら食事も出来るそうですが
この日はあいにくの曇りで富士山見れなかったのが残念です。

注文して待つこと5分くらいで、まずは「なめこ汁」が出てきました。


なめこ汁 350円

今年の2月に『山登りはじめました』の本を読んでから
「初登山は高尾山に行って、僕も細田屋のなめこ汁を食べてくるんだ。」と思い続けていたので
なめこ汁が出てきた時はメッチャ嬉しかったです。
正直、高尾山山頂にたどり着いた時よりもこのなめこ汁が出てきた時の方が
「俺、初めて登山したんだ」って気持ちがあふれてきてニヤニヤが止まらなかったです。



ほどなくして山菜そばも到着。なめこ汁と具がかぶったw
でも、蕎麦もなめこ汁もどちらも美味しかったし初登山の達成感もあって大満足です。
ちなみに、細田屋さんのテーブル席は注文すれば持ち込みもOKって事で
一応の非常食?として持ってきていたコンビニのツナマヨおにぎりも一緒に食べたけど
なめこ汁とおにぎりとの相性も抜群で超美味でした。



ちなみに、細田屋さんの軒先に
『山登りはじめました』の作者・鈴木ともこさんのサインが飾ってあったのも個人的に高ポイントです♪

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細田屋さんでタップリ休憩をとり、体力も回復したので下山開始です(下山開始:10時07分)

帰りも1号路で戻りますが山頂までいったん登るのがめんどくさかったので
山頂には向かわずに、山頂を迂回しながら1号路に行ける5号路を使って体力温存です。



1号路のように舗装はされてないですが起伏は少ないので1号路まで散歩感覚で戻れます。

1号路に合流したところで来た道をどんどん降りていきます。


登りの時は女坂の方を登ったので帰りは男坂を通ってみました。(撮影:10時44分)

石段は下りでもキツイけど
それよりも手をつないで登ってくるカップルの方がなぜか僕的にはキツイです。


ビアマウント到着(撮影:11時3分)

下りついでに登りでは寄れなかったビアマウント&展望台にも行ってみました。
夏のシーズンになると東京の夜景を見下ろしながら
ビールを飲んだりバイキング食いまくる人達で常に満席の大人気スポットになります。


天気がよければ東京タワーもスカイツリーも同じ方角でみれるそうですが
やはり天気が悪くて全く確認できなかったです。
『高尾山ビアマウント公式HP』の夜景画像をみるとホント綺麗なのが分かりますね。


エコーリフトの高尾山中腹側の駅を通過(撮影:11時10分)

だいぶ足が疲れていたのでエコーリフトの誘惑に負けて乗ってしまいそうになりましたが
こんな程度で負けてたら富士山なんて到底無理と自分に言い聞かせて
なんとか徒歩下山を続けることが出来ました。


エコーリフトの高尾山ふもと側の駅に到着(撮影:11時33分)

無事に高尾山山頂及び細田屋まで行ってスタート地点まで戻ってきました。
細田屋さんからこの駅前到着までの下山にかかった時間は約90分ですが
ビアガーデンに寄ったりしていたので順当なペースで下山できたんじゃないかなと思います。


細田屋で買った高尾山ピンバッジと薬王院で引いたおみくじ(末吉)。

今回の高尾山登山は登山の練習として大成功だったと思います。
今までは僕の中でぼんやりとした想像だけでしかなかった『登山』が
実際に登ってみたことでクッキリと見えてきた感じがして大変良い経験になりましたよ。
下り坂があんなにキツイとは思わなかったし、石段は便利なようでいて全然そんなこと無かったよ。

今年の夏頃の富士山登頂を無事に果たすためにも
まだまだスキルアップするためにいろいろ頑張らなきゃいけないなって思いました。

山登りはじめました 『高尾山』

2014年04月08日 | 山登りはじめました
今年の目標として年の初めにこれだけはやろうと誓ったのが
このブログでは何回かキーワード的に出てきている『富士登山』。

富士山に登ろうと決めた直後に本を買い漁り
アウトドアに詳しい知り合いに教わりながらザックや靴などの登山用品を買い集め
体質改善もしようとスポーツクラブに行って週4日程度の有酸素運動をしてみたりしてきたが
まだ1度も登山の経験を積んでないことがどうしても納得出来なかったので
この間の日曜日に初登山ということで『高尾山』に登ってきました。


(上図は高尾山公式ホームページより)

高尾山には上図にあるような様々な登山ルートが用意されているんだけど
今回はトイレや売店が多く並び、道も舗装されていて初心者でも超安心して登ることができる
1号路ルート(地図の太い赤線のルート)で登ることにしました。
公式ホームページには1号路のコースタイムの目安は100分と書いてありますが
登山が初めてだしメタボリックなので120分を目標に登りたいと思います。



それと、今回高尾山に行くにあたり何度も読んで参考にさせてもらった本
『山登りはじめました・著 鈴木ともこ』の中で
高尾山の穴場スポットとして紹介されていた「もみじ台」にある『細田屋』という茶屋に行き
細田屋名物の「なめこ汁」を僕も食べてみたいと思ったので
そこを最終目的地として帰ってくる予定です。

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そして、いよいよ登山当日です。
前日の天気予報だと午後には天気が崩れるとの事だったので
9時スタートの予定だったのですが1時間早めて8時スタートで登山開始しました。


ここが高尾山の玄関となるエコーリフトに乗るための高尾山駅です。(撮影:7時53分)
ほとんどの人がここからエコーリフトもしくはケーブルカーに乗って
高尾山の中腹までショートカットして山頂を目指しますが
今回は踏破を目指しますのでこの建物には行かずにここから右側に進んだ先にある1号路へと向かいました。


駅を横目に進むこと2分でいよいよ登山って感じのところに着きます。
この看板から先は一般車は入れず、道路沿いの民家も無くなり、登山気分が一気に盛り上がります。
(撮影:7時55分)


スタートして15分程度経過しました。

道も舗装されていて登りやすく初心者向けという事だったので
正直、とりあえず山頂までの体力的には余裕かなと思っていましたが
実際に歩き出してみると舗装は確かにされていましたが想像以上の急な坂道が続いていました。
この時点で登り始めにインナーに着ていたフリースを1枚すでに脱いでます。
息は当然上がり始めています。


高尾山中腹にあるエコーリフトのもう一方の駅に到着。(撮影:8時28分)

エコーリフトに乗れば12分間の空中散歩を楽しみつつ体力消耗0%でココまで来れますが
徒歩で登ってみたらここまで30分かかりました。


ビアマウント&展望台下に到着(撮影:8時34分)

高尾山名物の東京の夜景を眼下に見ながら楽しめるビアガーデンです。
ここは展望台にもなっているので展望台からの写真くらいは撮ろうかと少し悩んだのですが
僕の脳内で行われたサミットで「余計な寄り道はしたくない」という満場一致の意見が出たので
展望台まで登らずにスルーして山頂を目指しました。


浄心門到着(撮影:8時43分)

1号路を進んでいくと出てくるこの門は「浄心門」といいます。
この門から先には高尾山に創建された「高尾山薬王院」の参道となります。
1号路はこの参道を通るルートになります。
ちなみに浄心門をくぐらずに右に行けば4号路、左に行けば3号路へとつながります。


男坂と女坂の分岐点(撮影:8時46分)

浄心門をくぐってすぐに参道が二手に分岐しているところに到着します。
左側の石段へと続く道が男坂で右側のなだらかな坂が女坂と呼ばれています。
今回は少しだけ遠回りになるけど右側のなだらかな坂が続く女坂の方を進みました。



男坂と女坂は権現茶屋前で再び合流します。
合流した先の参道は杉並木となり、その杉並木の中でも一番の巨木は
「天狗の腰掛け杉」と呼ばれるており
高尾山に住む天狗様が腰掛けて参拝者を見守っているそうです。
参道の右側にズラッと並んでいる名前の書いてある木の板は
杉苗奉納ということでお寺さんにお金を納めた人たちの名前が書かれています。

まぁ、正直なところこの時点で天狗とかどうでも良くなってきてて
「何の為に高尾山に登っているんだろう…」って目的を見失いかけながら歩いていました。


四天王門到着(撮影:8時54分)

登山開始から約1時間で薬王院の四天王門前に到着。
下調べをあまりしてなかった僕は山頂までずっと道路が続くと思っていましたが
ここから門をくぐってお寺の敷地内を突っ切っていくルートになっていてビックリしました。



四天王門をくぐると今までの自然がいっぱいの参道とはガラッと雰囲気が変わり
様々な像が設置されていたりお守りを売っているところやお願い事をする場所などが並んでいて
人の商売的な活気を感じるようになります。


ウチワと長い鼻がトレードマークの天狗の像


鼻が高くなくて鳥のクチバシのようになっている小天狗の像。
小天狗は別名「カラス天狗」とも言います。


せっかくなので良縁結びのお願いをしてきました。
もうね、そろそろいい歳なんだから彼女というか奥さんくらい作らないとダメだから。
独りで登山してるヒマがあったら街コンとかにどんどん行けってレベルですが
とりあえず神頼みだけはしておきました。

で、お願い事も済ませたところで先に進みます。


仁王門(撮影:9時1分)

薬王院境内を進んでいくと石段の先にある仁王門が見えてきます。


薬王院本堂到着(撮影:9時2分)

仁王門を通ると薬王院の本堂前に出ます。
高尾山山頂へと続く1号路登山ルートはこの建物正面をかすめるようにして左に曲がり
建物脇にある石段を登るように看板が出ていますので
仏様への挨拶もそこそこに1号路をグイグイ進んでいきます。

そして、石段を登った先にあるのが


薬王院本社(撮影:9時4分)
朱色をベースに極彩色に塗られており非常にインパクトのある外観をしています。

本堂が出てきて今度は本社というのでどっちがメインの建物なの?って思ったけど
先ほど出てきた本堂はお寺さんだけど、こちらは鳥居のある神社って事らしいです。
仏様と神様が同じ敷地内に同居してるってのがなんとも不思議って思ったけど
今、ネットで検索してみたらこういうのは良くあることらしいですね。

本社前まで登ってきたら今度は建物の右側を回りこむように1号路が続くと看板が出ており
看板に従って建物の裏手まで進んでみると、そこにあるのは、またもや長い石段。

嫌がらせとしか思えないくらいの階段地獄にうんざりしながら登りきると
この登山で始めて舗装されてない土の道が出てきました。

ただ、もうこの辺まで来た時には写真を撮る気も完全に消失してしまっていて
何も考えずただただ前に歩いていただけなので画像は1枚も無いです。


そして、土の道を抜けた先にあったのがやたら立派な外観のトイレ。(撮影:9時17分)

山頂のビジターセンターかと思って写真を撮ったらトイレでした。
しかしまぁ、このトイレのところから山頂まではあとわずかです。
トイレ前から再び舗装道路となった1号路を数百メートル進んだ先にある高尾山山頂を目指して
最後の気力を出して歩いていきます。


高尾山山頂に到着。(山頂到着:9時20分)

山頂っていうか普通の広場ですが、ここが高尾山の山頂になります。
『高尾山山頂』って書かれた看板が何処にあるのか分からなかったので
一応、高尾山の三角点の写真を撮ってみました。


高尾山 二等三角点
うーん、やはり山頂っぽくは無いですね。

まぁとりあえずはこれで高尾山登頂成功です。

山頂到着が9時20分なので約80分で登ってきたことになりますね。
予想よりだいぶ早く登れたので時間だけ見れば人並みに体力はありそうですが
正直なところ「80分しか歩いてないのにこんなに俺の体は疲れてるのかよ」ってのが本音です。
今回は富士山登山の予行練習も兼ねていたので
高尾山登山にはほぼ必要も無い登山グッズをザックに詰めこんでいたので荷物が重かったのはあるけど
それにしてもこんな程度で疲れている俺が今年の夏には富士山登頂出来るのだろうか・・・

とりあえずは、登山の実戦経験の1つとして色々と勉強になったし
今後の課題も見えてきたので今回の高尾山登山は本当にやって良かったです。

高尾山山頂も制して一つ肩の荷が下りたところで
今回の最終目的地である『細田屋』さんを目指してもう少しだけ歩きました。(つづきの記事はこちら