水を呉れ!
昭和20年初夏あたりか「最後の一兵まで死守せよ」と本土決戦の準備の時間稼ぎのため徹底抗戦する県民や兵も連合軍に島南に追い詰められた。
ガマ(洞窟)に横たわる瀕死の兵の叫びである。
南方戦線でも細菌の泥水を掬って飲む「敵の弾に当たって死ぬなら本望だが、餓死するなんて・・・」と死んでいく兵が多かった。
敗戦直前には召集年齢を引き下げ、急遽、前線に送り込まれた兵士の装備は「竹 . . . 本文を読む
フィリッピンのある地方では、ダンプカーなどが捨てていくゴミ集積場に子供たち群がり、クズ鉄、食物などを漁っているという。
日本でも終戦直後の都会では、浮浪児などが「残飯漁り」をしていた。
私はそれ程ではなかったが、ゴミ捨て場を覗き、何か使えるものはないかい~
つい最近まで「大型ゴミ」を無料で収集していたので出していた。そこまではいいが、使えそうなものを拾ってきて妻の顰蹙をかったものだ。 . . . 本文を読む
「傷痍軍人(しょういぐんじん)」も過去のことになったが、先の大戦で負傷した元日本軍人を思い出す。
戦後20年位は、盛り場などで二人一組で戦闘帽に白衣、手足が義足、四つん這い、一人はアコーデオンで軍歌を歌う。その前に白い箱を置いて通行人から金を貰う。 当時のお年寄りは息子を戦死させた人が多く、息子の姿とWって幾ばくかのお金を入れていく・・・かっての帝国軍人の姿は何とも言いようのないものであった。 . . . 本文を読む
朝刊に載った。「日中友好の花満開」・・愛新覚羅溥傑と妻浩さんが一時期過ごした寓居があることは知っていたが、いい機会だと・・・車を飛ばし20分ぐらいで行ってきた。
公開は9時からで、7時半じゃ写真を撮るのも外からと、神社側から垣根越しにである。
浩さんは、貞明皇后から宮中でしか植えることが許されなかったという「白雲木」の種を手渡されたという。
それが満開だということである。私のような人もい . . . 本文を読む
人は絶体絶命の窮地に陥ると腹を括(くく)るようだ。括らない人もいるが・・・如何なる結果になろうとも心を決める。腹を据えて覚悟をすると、往生際が良いなどと言われる。こうありたいが、凡人には一寸無理なような気がする。
「腹は括った!俎板の鯉だ!」どうなりと好きなようにしろィ~と啖呵を切ることもないだろう。
腹を召すとか腹を切るとか昔はあったようだ。
皺腹(しわばら)を・・・老人の切腹場面であ . . . 本文を読む
今日の朝刊(読売新聞)「比戦線で手放す・・日章旗64年ぶり再会・・」の見出しに見入った。
昭和19年1月、フィリッピン(比)戦線で兵士がお守りの日の丸を失くした。 これを拾った米兵が持ち帰ったがその子供が本人を探し出し返還した。こういことは幾度かはあったが、遺族にではなく生存者に戻るのは奇跡に近いことである。
当時22歳、大きな日の丸に「武運長久」「神武」「不借身命」などの寄せ書きしたの . . . 本文を読む
~一人は金を愛し、一人は権力を愛し、一人は国を愛した~遥か昔・・・
中国の富豪宋家の三姉妹がトランクを提げてアメリカに留学するため船に乗り込む映画の光景が浮かんでくる。1900年の初めころ、三女は6歳位か、彼女たちの両親の心の大きさが普通ではない。
アメリカの大学を卒業し、大富豪と結婚した長女・靄齢、孫文と結婚した次女・慶齢、蒋介石と結婚した三女・美齢は、世に言われている「宋家の三姉妹」であ . . . 本文を読む
予備役兵の投入の報道である。現役を終わった軍人がその後一定期間服する常備兵役で、必要に応じて召集される。今、将にイスラエルが直面している。
日本国では、昭和20年8月まで徴兵検査があり、甲種、乙、丙とランク付けされたのである。
甲種合格は、日本男児の勲章であり、戦後でも叔父たちは自慢をしていた。
我が父は乙か丙種であったのだろう、召集はされていない。幸いだったと言えば「非国民!」であろう . . . 本文を読む
「樹一本、首一つ」「枝一本、腕一本」
江戸時代に「天領」で檜など盗伐すると厳しく処罰されたようである。首が飛んだのである。
冒頭の写真は、飛騨高山「高山陣屋」の米蔵にこんなことが書いてあった。
江戸幕府直轄の領地は幕府の経済的基盤であり、まさに、佐渡金山、石見銀山などは金蔵、埋蔵金であった。
「天領」とは江戸幕府の直轄領のことである。明治なってからも天皇の御料地があちこちにある。御 . . . 本文を読む
「国の為に死ねという国なら滅んでもいい」こんな文言に接し強く衝撃を受けた。時代は大きく変わった。
「お前たちの命は・・・」「鴻毛より軽し・・」「爆弾を抱えて突っ込め!」と叱咤激励され、お国のため、天皇陛下のためと何の疑念も抱かず戦争に駆り出されたのである。
今の日本には優秀な「自衛隊」がある。志願制で志願の動機はよく解らないが「国防意識」は旺盛なのだろうか?「国のために死ねるか」の問いにど . . . 本文を読む
映画「私は貝になりたい」が、中居正弘・仲間由紀恵で封切られた。
フランキー堺、所ジョージ主演もあった。TVなどでも荒筋は同じでBC級戦犯として捕えられ絞首刑になった一兵士の可愛想なだけではすまない日本人が直視しなければならない事を示唆している。
[せめて生まれ代わることが出来るのなら……もう人間になんかなりたくない・・牛か馬の方がいい。いや、牛や馬にも生まれない。牛や馬ならまた人間にひど . . . 本文を読む
バラック(barrack)とは、兵舎のことをいうのようだが、急ごしらえの粗造りの仮小屋、にわか造りの建物の意味もある。
先の戦争で日本本土の東京、大阪を始め殆んどの都市は空爆され焦土と化した。さらに、廣島、長崎の原爆投下である。
市民は逃げまどい、死者は多数に上った。生存者は焼け残ったトタンなど集め「バラック」を建て雨露を凌いだ。土管や地下マンホールなどにも居たという。掘立小屋と言う方が . . . 本文を読む
「この蛆虫め!」と、他人を罵って人として扱う値打ちのない者などに言う。最近は聞いたことはないが・・・
またまた戦争に絡む話である。
昭和17年、ソロモン諸島「ガナルガナル島」で飛行場の争奪を巡り米軍と死闘のうえ撤退する日本軍は飢餓とマラリアで次々と倒れていったのである。
その凄絶さは、後に餓島と言われた程である。
酷暑のジャングルに倒れ、骨と皮になり、明日死ぬ兵士の身体にはもう蛆が湧いてい . . . 本文を読む
8月15日は終戦記念日である。毎年この時期になると何回も同じ戦争記録、証言がTVなどで放映される。関連するDVDも売り出される。
これを飽きもせず毎年見る私達の年代とチャンネルを切り替える無関心派に分かれる。
証言する人や戦争の語り部は少なくなっていく。当然に80歳代になるからだ。
「お前たちの代わりは一杯いるんだ」上官の命令は天皇陛下の命令であると・・消耗品としての存在価値しかなかっ . . . 本文を読む
海上自衛隊のイージス艦「あたご」が漁船に衝突した。
見張り不十分から漁船の見落としたとは何たることか、レーダーの監視もさること、人的な監視を怠っていたという。たまたま漁船であったといえば死者に申し訳ないが、外国からの攻撃であったらどうなっていたのかと言いたい。
規律の弛緩が憂慮され、実態がこんなものでは自ら崩壊していくことであろう。四六時中緊張することではなく、最低の勤務中だけは任務を全 . . . 本文を読む