傷果

2014-08-26 04:42:57 | 日記


 日を追うごとの降霜被害果の症状が表れてくる。無数の茶色に変色した押し傷、小さい切り傷、表皮が砕けて腐れている果実。下から眺めて見るには大した被害果は見えないが脚立に上って上部から見ると酷い物。
 テレビ、新聞等のマスコミでも酷い被害面積で被害果の写真を載せて報道をしている。葉摘みを終わり収穫を始めるがあまりの障害果が多くガッカリする。これから早生種、中性種、晩性種、他にラ・フランスの収穫が降雪まで続く。傷果は捥いでジュース用に軽い押し傷障害果で出果、残った正常果は販売で農家の懐は大変。
 暴風での落果果実の場合も大変だがこんなに酷い降雹被害は初めてでこの先どうなるのか。年末には農薬代金、肥料代金等いろんな購入代の請求が待っている。高齢者の農業は年金が入って来て生活は大丈夫だが担い手達の若者主体の農業経営は大変。自分達の年金、保険等の掛け金、子供養育費と様々な出費、まさかのこんなに大きい降雹被害とは誰も考えても見なかっただろう。
 要件で地元のJAに寄って来た家内開口一番、降雹被害で新車が凸凹になって共済支払いの手続きをやっていた話をする。家内は自分の車の屋根を見るが大粒の降雹で凹凸は無く一安心している。俺の軽トラックをどうせ作業用なので屋根の凹凸は関係ないので見る気にもならない。
 降雹の当たる角度が悪いのか?車の窓ガラスが割れたとか天童の街中では駐車中の車の屋根の凸凹被害があり大変な話ぷり。特に街中展示場の新車、車屋さんで他所からの持ち込んで預かって駐車の修理は大変だ。事故とは違い天災の降雹ではどうにもすべは無い。保険の支払いの該当に当てははまるようだが保険金を貰うと今度は次回の保険金の掛け金が上がる。
 野菜栽培、花卉栽培等の農作物も大変な被害状況だが稲作だけは被害の話は聞えて来ない。それでも今年は米の作柄が良く豊作で余り米が多く発生して受給バランスが崩れ価格に心配が噂さされて来た。天災、豊作と相反する農作物の生産で営農はどうなるのか?変な年。

雹害

2014-08-25 03:52:52 | 日記



 降霜翌日の地元朝刊にデカデカと降雹に被害は写真付きで載っている。俺達の地域周辺が1番酷い降雹被害のようで載っているりんごの被害果は押し傷程度でまだ増しだ。屋敷続きの家庭菜園のナス、キューリ等の被害も酷い物。キューリなんかは上からナイフで切り裂かれたように傷がついて真ともな物は1本も無い。
 青い皮のキューリに縦に無数の切り傷、中には中の種子が見えるほどの深い切り傷。葉っぱの大きい秋田蕗はボコボコと穴だらけでネギは折れたり切れたり散々な被害状況。僅かに残ったつがるリンゴの葉摘みをするが青い表皮は時間が経つにつれて黒ずんで変色して来る。
 JAでは降雹被害果のジュース用として集荷する緊急広報チラシを配布している。地面から眺めて見るにはあまり被害果は見えないが脚立に上り上から見ると表皮を突き破り実が砕けている。茶色に変色し始めた傷果には甘い香りに誘われていろんな虫が飛んで来るので青蛙が待ち構えてじ~として付いている。
 枝が混雑しない日当りの良い所のりんごは着色が始まり大玉の良い物に限って酷い被害。仕上げ摘果の終った樹木全部捥ぐと2次伸長で樹勢のバランスが崩れ整理現象で次年度に悪影響を及ぼすので出来ない。青い実熟果はジュースにもならないので軽い押し傷は残して障害果として市場出荷が出来ればと望みを託しながらの葉摘み。
 どうせなら葉摘みは止めてイッキに捥いで廃棄でもしたら清々する。それでも廃棄するりんごがあまりにも多く処分すにも大変。無情にも又暑い真夏日の炎天下での精に無い作業で先を思うと真っ暗闇。中性種からはスタッフ達と一緒に葉摘み等の作業をするが初めての被害雹害で残す果実と捥ぎ捨てる果実の説明が大変。
 寺田寅彦の「天災は忘れた頃にやって来る」の至言を思い出している。備えあれば憂い無しでいざ災難時の救済に農業共済制度があるが掛け金が高額になりなかなか全樹種加入は出来ない。稲作共済は30アール以上の耕作面積は加入が必須条件だが果樹共済加入は自由。今年の果樹栽培は春のサクランボは豊作で喜んでいたが本番の秋の果物は降雹害で大変。

降雹一過

2014-08-24 04:02:12 | 日記




 

 余りも凄い降雹で被害状況を見に行く気力も無くなる。農業委員の役職がら地区内の東部、隣地区の田麦野周辺の被害状況を見に行く。薄暗い夕方の時刻で園地には人影は見られない。それでも狭い山沿いの農道を車で走って行くと果樹の落葉や雑草が倒れているのを見ると降雹の被害が大きいようだ。
 水田の減反に播いた蕎麦の丈が15cm程の幼苗は今年は湿気が充分で降雹前までは圃場一面見事な生育だった。それが芯が半分程で折れ切りされて茎毎葉っぱがどこかに吹っ飛んでいって丸裸な茎だけになっていた。
 隣地区の山間地の田麦野地区は出穂したばかりの稲が倒伏したり土手の草がなぎ倒されたり豪雨の爪あと。途中知り合いの農業仲間に会い降雹の状況を聞いて見る。「いや~凄かった雷と豪雨で落雷したのか電話が不通だったり携帯電話も圏外で連絡ご取れない状況だ」と話をしていた。それでも降雹は無く俺達の降雹状況を話するとビックリしていた。 どうする事も出来ず諦めて公衆浴場に家内と一緒に温泉に行く。時間も時間なので混雑はしていないが浴場内は降雹の酷さにビックリして賑やかに喋っている。市内でも雷の強い雨だけで降雹は無い地域もあった。やっぱり雹が降るのは局地的なので園地の被害も場所によっては違うのだ。
 まだ経営の主体が酪農だった25年程前に7月始めサクランボのナポレオンが成っていた時期にも凄い降雹害があった。サクランボの雨除けハウスの被覆ビニールが破れる程の凄い降雹。飼料作物のデントコーンの葉っぱは降雹でそぎ落とされ茎だけ残って立っていた。
 摘果の終えたばかりの小さい幼果には傷だらけで仕上げ摘果で障害果を落とした。収穫時期には傷りんごはジュースや障害果で出荷したが安価で話にもならない。中には押し傷、切り傷のりんごは腐れず凸凹の跡の付いたりんごを笑窪ちゃんりんごで規格外で出荷した。いろんな思い降雹害の農作物で今回は摘果作業は主に雇用人がやってくれて仕上げ摘果は家族で後は収穫を迎えるばかりで経費の相当な今額で精の出ない農業だった。
 夜のテレビ放送で全国版で福島、寒河江、天童の降雹が放送されていた。朝食後家内と一緒に6ケ所ほどの園地を巡回して見て廻る。ヤッパリ酷い状況で知り合いの年配者とも行き会い降雹害を語り合う。互いのどうしようも無く比較するのは気の毒だが広島県の土砂崩れよりは増しとし、互いに健康であればと諦める。
 降雹の被害状況園地によりまちまちで酷いのから比較的軽い園地もあり安堵する。贈答品は今年は作柄が良かったのでどうにか間にあうようだがまだはっきりは分からない。家内はガッカリして言葉数が少なく上の空で喋っている。赤く熟した切り傷のりんごには早くも甘さに誘われてスズメバチが付いてガリガリを食用旺盛に食べている。

降雹

2014-08-23 05:22:48 | 日記



 33度越す猛暑の中急いでつがるリンゴの葉摘みをする。この残暑もう少しで落ち着いて真夏日まではならなくなる天気予報。上空には少し雲がかかって日差しが遮られて来ると涼しい風で一瞬汗が引いて来る。こんな涼しい気候の中葉摘みが出来れば仕事も捗るにな~なんて考えながら首に巻いたタオルで汗を拭き々葉摘みをする。
 この暑さでは日当りの良い場所のりんごは日焼けで障害果になって廃棄をしなければならない不安もある。何時も猛暑なのでと暢気に構えて葉摘みが遅れてはもう直ぐ9月に入ってしまう。早期出荷でないと値段が取れない果物価格で葉摘みが終った後は又玉廻しをして裏側も万遍無く着色しないと出荷は出来ない。難義な仕事だが生活がかかっているので仕方は無い。着色が必要なふじ、昂林、つがる等の全てのリンゴは着色管理に手間がかかり市場出荷だけで生計を立てるには大変。
 何時もとは違う涼しい風で上空を見上げると黒い雷雲がニョキニョキと西空から向って来る。ポケットラジオの放送局をローカル放送に変えて聞く。リスナーからの情報で20kmくらい離れて場所は物凄い雷雨。東の空にh青空が見えるが西空からの黒い雷雲を頭に上まで差しかかって来た。
 遠方からの雷の音も段々大きくなり忽ち周辺は涼しくなり薄暗くなって来た。脚立から西空を見ると霧雨のようでこちらに向かって来る。ザァ~と雨音で怖い雷と一緒に近づいて来たので家内は急いで帰り支度。俺は酷い雷雨で車内で外の様子を見ていたらカタン、パンパンと雨音とは違う音がする。
 強風で枝は大揺れ、ワイパを高速で動かし前方を良く見ると雨に混じって雹が落ちて来た。段々大粒の雹でこんな大きい雹粒は初めてなかなか止まない雷雨、強風でガッカリする。車から出て大粒の降雹を携帯で写真でも撮ろうと思うが大粒で凄いスピードで降りて来るので危険で外には出られない。丁度砕石砂利が落ちて来るような大粒雹の音を車内で聞きながら暫く時間を過ごす。なかなか止まず待ちきれないので強風の雷雨、大粒の雹の中ライトを点けて帰宅。
 道路には立木の下には大粒降雹で千切れた葉っぱが纏って落ちている。雨混じりの降雹の中、国道を走行してる車は数が少なくライトを点燈し徐行運転で異様な光景。
 りんご、ラ・フランス等秋果物が主流の農業経営でつがるリンゴはからそろそろ収穫時期に入り、出来栄えが良く楽しみにしていた。中性種、ラ・フランス、王林、ふじ等11月まで続く収穫の喜び一瞬にして自然の猛威の障害果で水の泡になってしまった。

残暑

2014-08-22 04:47:16 | 日記




相変わらず暑い毎日で脚立の上り下りしながらのりんごの葉摘み作業は草臥れる。ギラギラと太陽の日差しちょっと雲に隠れるとす~と涼しい風が来てなんとも言えない気持ち良さ。いくら薄着を着っても直ぐに汗で絞れる程の暑さで早く涼しい気候に戻ってくれればと思いながら葉摘みをする。
 園地の側の水田にはラジコンヘリ防除で賑やかなエンジンの音で家内との話も聞き取れない。今年のつがるリンゴはサクランボの豊作で摘果が遅れ小玉傾向。贈答品の中性種の昂林、晩生種の王林、ふじりんごの摘果を重点にしたので諦めていた。
 10年程前から毎日の労働日誌、作業日誌、ブログをパソコンに入力しているので前年の作業状況、生育状況は直ぐ分かる。長い年数の継続した記帳は尊い物で俺に取っては生活の宝物。昨年のお盆開けは過労から体調不良で何時も年よりは農作業は遅れていた。
 今年は今の所順調に進んでいるようで安心している。心配された大きい台風の襲来も無く台風のもたらした雨で湿気の充分な園地。今後の手入れ次第で目標通りの生産ができる様だ。今年の秋果物の生育は良く期待して管理に精を出して農作業をやっていた。
 3時半頃から雲行きが怪しくなり西空から真っ黒な雷雲。ゴロゴロ、ピカピカで忽ちザァ~と葉っぱに落ちる雨音で一目散に車に乗る。家内は直ぐに出て行ったがモサクサしている俺は車中で凄い光線、大粒の雷雨に合う。カチンカチン、パンパンの変な雨音で不思議がってワイパーを動かす。
 今までに経験の無い程の大粒の雹で窓ガラスが割れるようで少し移動して雑木の大木に下に駐車して雷雨が上がるの待つ。3cmくらいの直径の雹が暫く降って来る。先が尖った雹で車の窓ガラスを開けるのも危険で出来ない。時計を見たら4時15分忘れられない出来事。
 雷雨来るまでは今年のりんごは楽しみだ~と家内と喋っていたが一瞬水の泡になってしまった。ラ・フランス、りんご等の広い面積でこれまで相当経費もつぎ込んでいてガッカリする。大粒の雹が降っている中ライトを点燈して徐行して慎重な運転で帰宅する。
 家内のあまりにも大粒雹でビックリして雨戸を閉める事さえ忘れて雑巾で雨水を拭いていた。気抜け顔で雑巾片手に「あ~あ 1年の苦労も水の泡になった~んでも大雨で洪水や崖崩れの被害から比べれば良いほうだべちゃ~」と諦めて喋っている。